eo光とNURO光は、どちらも関西地方で利用ができて、10Gbpsの高速通信プランも提供されている光回線です。
独自回線で混雑が少ないため快適に使いやすいことや、スマホとのセット割があることなど、似通った点が多いためどちらで契約するか迷うかもしれません。
しかし、月額料金やオプション内容などを比べてみると意外と大きな違いがあるため、お得な回線を選びやすくなるはずです。
本記事では、eo光とNURO光の10Gbpsプランについて、様々な観点から比較していきます。
関西住みで10Gbpsプランを選ぶならeo光とNURO光のどっちがいい?
現在、1Gbpsを上回る速度で通信できる光回線が少しずつ増えていますが、まだまだ対応エリアが限られています。
NTT回線ではフレッツ光クロスやドコモ光などが10Gbpsに対応していますが、利用できるエリアは東京23区の一部と大阪府大阪市、愛知県名古屋市のみ。
つまり、関西地方では大阪市に在住している人しか、NTT回線で10Gbpsのプランを利用できないということです。
名称 | 対応エリア |
フレッツ光クロス | 東京23区の一部 大阪氏、名古屋市 |
ドコモ光 10ギガ | |
eo光 10ギガ | 関西を中心にした広い地域 |
NURO光 10Gs・10G | 関東・東海・関西の広い地域 |
eo光やNURO光でも10Gbpsプランを提供していますが、こちらの対応エリアは関西地方広域が含まれているので、NTT回線より幅広い地域で利用できます。
そのため、関西で高速通信プランを利用するなら、eo光やNURO光を検討してみるのが一番現実的だと言えるでしょう。
eo光とNURO光の10ギガプランを比較してみた
関西地方で10ギガプランを展開しているeo光とNURO光について、次の5つの観点から解説していきます。
- 月額料金
- スマホとのセット割引
- 通信速度
- 対応エリア
- 光テレビサービス
それぞれのポイントについて、詳しく比較していきましょう。
【料金】3年以内ならeo光、4年以降使うならNURO光10Gsがお得
eo光とNURO光はどちらも戸建て住宅に対応していますが、集合住宅では10ギガを利用できる建物に制限があります。
集合住宅でも利用できる条件は、eo光は集合住宅の光回線の設備がメゾンタイプに対応していること、NURO光の場合は5階建て以下の集合住宅であることです。
eo光とNURO光の月額料金や工事費、事務手数料や違約金などで比べました。
eo光 | NURO光 | ||
10ギガ | 10G | 10Gs | |
月額 料金 |
1年目 月3,818円 |
4,378円 (初月無料) |
6,317円 1ヶ月目:無料 2~3ヶ月目:550円 |
2年目 月6,530円 |
7,128円 | ||
3年目 月6,970円 |
|||
工事費 | 29,700円 (実質無料) |
44,000円 (実質無料) |
66,000円 |
工事費 無料まで |
30か月 | 30か月 | 60か月 |
事務 手数料 |
3,300円 | 3,300円 | |
契約 期間 |
2年間 (最低 利用期間) |
2年間 自動更新 |
3年間 自動更新 |
違約金 | 5,500円 | 10,450円 | 22,000円 |
(※1)「eo暮らしスタート割」「10ギガ/5ギガ月額料金割引キャンペーン」「高速割」を適用。
(※2)2年間の継続契約による「特典割引」を適用
(※3)3年間の継続契約による「ワンコイン特典」を適用
3年間継続するならeo光の方がお得
利用開始から2年間の月額料金の総額について、eo光とNURO光を比べると次の通りになります。
光回線 | 2年間の 月額料金の合計 |
|
eo光 10ギガ | 124,185円 | |
NURO光 | 10G | 133,694円 |
10Gs | 133,763円 |
いずれの料金も割引等を反映して換算すると、eo光の方がNURO光よりも10,000円ほどお得です。
しかし、3年目以降になるとeo光よりNURO光の10Gsプランの方安くなるので、4年目を迎える頃には両者の差がほとんど無くなります。
eo光の工事費の分割払いの期間が2年6か月あることも考慮に入れると、eo光がNURO光よりもお得だと言えるのは、契約から3年までということになるでしょう。
4年間以上継続するならNURO光の方がお得
利用開始から4年間の月額料金の総額について、NURO光とeo光を比較してみましょう。
光回線 | 2年間の 月額料金の合計 |
|
eo光 10ギガ | 291,482円 | |
NURO光 | 10G | 304,766円 |
10Gs | 285,378円 |
最も高額なのはNURO光の10Gプランですが、10Gsではeo光より5,000円ほど安くなることが分かります。
つまり、最初の3年間はeo光の方がお得ですが、4年目以降になるとNURO光の10Gsプランの方がお得になるということです。
その後は契約期間が1年間長くなるごとに、NURO光の10Gsプランの方が7,128円ずつお得になります。
そのため、4年以上継続して契約する可能性が高い場合は、NURO光の10Gsプランを選ぶ方が基本的にはお得ですが、早期の解約には注意が必要です。
10Gsプランでは契約期間が3年と長期になっているだけではなく、高額な工事費が完全に無料になるまでの期間は5年もあります。
3年以内の解約では22,000円の違約金、5年以内の解約では工事費の残債分を請求されるので、NURO光の10Gsプランを契約するときは5年以上の継続を前提にするのが無難です。
【セット割引】eo光はauスマートバリュー、NURO光はおうち割 光セット
eo光とNURO光はどちらもスマホとセットで契約することで、スマホの月額料金が安くなるセット割がありますが、対象となるキャリアが異なることに注意が必要です。
eo光はauスマートバリューの適用で毎月550円から1,100円の割引が可能
auユーザーがeo光を契約すると「auスマートバリュー」が適用され、auスマホの月額料金が550円から1,100円安くなる割引を永年受けることができます。
割引額はスマホの料金プランで決まり、ピタットプラン 5Gとピタットプラン 4G LTEでは550円、データMAX 5やデータMAX 4G LTEでは1,100円に。
ただし、eo光とeo光電話をセットで契約することが条件となり、光電話を契約すると「eo光多機能ルーター」のレンタルに月額314円の追加料金が必要です。
NURO光10Gsプランは光電話に非対応なのでおうち割 光セットが適用できない
NURO光では、ソフトバンクのスマホユーザーがセットで契約すると、ソフトバンクの月額料金に最大1,100円の永年割引が適用される「おうち割 光セット」を利用できます。
割引額はスマホの料金プランによって異なり、データプランメリハリとデータプランミニフィットでは最大の1,100円に。
おうち割 光セットの適用には「NURO 光 でんわ」をセットで契約する必要があり、光電話の月額料金は関東550円、東海と関西で330円です。
しかし、NURO光の10Gsプランは光電話に対応していないため、光電話への加入が条件となるおうち割光セットは適用できない点には注意しましょう。
なお、eo光とNURO光のセット割はどちらも10回線まで適用できるので、家族でスマホを使用している人が多いほどお得になります。
【速度】eo光10ギガとNURO光10Gsは同じ、10Gの上り2.5Gbpsに注意
eo光とNURO光の10ギガプランの通信速度はどちらも最大10Gbpsですが、次のように細かな点で違いがあります。
プラン | 下り | 上り | |
eo光 10ギガ | 10Gbps | ||
NURO光 | 10G | 10Gbps | 2.5Gbps |
10Gs | 10Gbps |
重要なポイントは、NURO光の10Gプランでは上り速度が2.5Gbps、つまり10Gsプランやeo光の4分の1の速度しか出ないということです。
下り速度はデータをダウンロードする速度のことで、ネットではデータを受信することの方が多いためこちらが重要視されています。
一方で上り速度はデータをアップロードする速度なので、動画や画像などを頻繁に投稿したり、オンラインゲームをプレイしたりするときに重要です。
動画サイトへの投稿やオンラインゲームを快適に楽しみたい場合は、10Gプランの上り速度が遅いことがデメリットになるかもしれませんね。
10Gは10Gsより月額料金が高額で上り速度が遅いため、契約期間や工事費の分割支払い期間が長いことが気にならなければ、10Gsを契約するほうが良さそうです。
また、これらの速度はすべて理論値であるため、必ずしも10Gbpsで通信できるわけではなく、実際の速度は理論値より大幅に遅くなることもあります。
eo光が発表している実測値は6~7Gbpsと比較的速い数値ですが、家庭で1Gbpsを上回る速度を出すためには、10Gbps対応のルーターやCAT6A以上のLANケーブルが必要です。
【エリア】10ギガのエリアが関西で広いのはNURO光よりもeo光!
eo光とNURO光の対応エリアはNTT回線よりも広く、それぞれ次の地域で使用可能となっています。
※いずれの都道府県も、一部地域のみ。詳細はエリア検索で確認してください。
プラン | 地方 | 対応地域 |
eo光 10ギガ | 近畿 | 大阪府、京都府、兵庫県 滋賀県、和歌山県 |
中部 | 福井県 | |
NURO光 10G | 関東 | 東京都、神奈川県 |
中部 | 静岡県 | |
近畿 | 大阪府、兵庫県、奈良県 | |
NURO光 10Gs | 北海道 | 北海道 |
関東 | 東京都、神奈川県、 埼玉県、千葉県 |
|
中部 | 静岡県、愛知県 | |
近畿 | 大阪府、兵庫県、奈良県 | |
九州 | 福岡県 |
eo光は関西電力のグループ企業が運営しているため、対応エリアは関西地方に集中している一方、NURO光ではより広い地域で利用できます。
関西地方に注目してみると、eo光は大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・和歌山県・福井県の2府4県で利用できますが、NURO光は大阪府・兵庫県・奈良県の1府2県のみ。
eo光は京都府・滋賀県・和歌山県・福井県で利用可能で、NURO光は奈良県に対応しているのが強みだと言えるでしょう。
一方、どちらも対応している大阪府と兵庫県について見てみると、eo光の方がより広いエリアに対応しています。
そのため、大阪府・京都府・滋賀県・和歌山県・福井県に在住の人はeo光、奈良県在住の人はNURO光の方が、対応エリアの観点からは契約しやすそうです。
eo光:eo光 10ギガ
参考:NURO光 10G
参考:NURO光 10Gs
【テレビサービス】NURO光は10G・10Gsともに非対応、テレビならeo光
テレビサービスに関しては、eo光の圧勝だと言えるでしょう。
eo光は10ギガコースでも「eo光テレビ」を利用できる一方で、NURO光の10ギガプランは10Gと10Gsのいずれもテレビサービスを利用できません。
eo光テレビには4つのコースがあり、地デジやBSデジタル、CS放送や4Kだけではなく、関西ローカル局の放送も視聴できます。
さらに、プランによっては「eoオンデマンド」で好きな番組をいつでも見ることや、パソコンやスマホ、タブレットなどからテレビを楽しむことも可能。
eo光のテレビを申し込むときは通常13,200円の工事費が必要ですが、ネットとeo光テレビを申し込むと工事費が実質無料になります。
関西地方で10Gbpsの高速通信プランと光テレビを利用するなら、現在のところ有効な選択肢はeo光だけだと言えるでしょう。
ただし、NURO光では通信速度6Gbpsの「6Gsプラン」では「ひかりTV for NURO」を利用可能なので、高速通信と光テレビを両立したい場合は6Gsプランを検討してみてください。
eo光とNURO光の10ギガプラン、それぞれどんな人に向いている?
eo光とNURO光の10ギガプランを比較したところで、どの回線がどんな人に向いているのかを見ていきましょう。
eo光の10ギガプランのメリット
eo光の10ギガプランには次のようなメリットがあります。
- 利用開始から2年目までの月額料金が安い
- 光テレビを利用できる
- 関西地方の対応エリアがNURO光より広い
- 下りと上りの速度がどちらも10Gbps
- auスマートバリューを適用できる
前述したように、利用開始から2年間の月額料金を比較すると、eo光の方がNURO光より合計で10,000円以上安くなります。
光テレビを利用できる点や、関西地方での対応エリアが広い点も、NURO光より優れているでしょう。
auユーザーの人はスマートバリューの適用で、スマホの月額料金550円から1,100円安くなるのも魅力ですよね。
ただし、3年目以降はNURO光より高額になることや、2年間の最低利用期間中に解約すると5,500円の違約金が発生することに注意してください。
2年6か月以内に解約すると工事費の残債分を支払う必要もあるため、eo光を契約する場合は3年間は継続した方が良さそうです。
NURO光の10Gや10Gsプランのメリット
NURO光の10ギガプラン、10Gと10Gsには次のようなメリットがあります。
- 10Gsプランでは長期的に見るとeo光より月額料金が安くなる
- 10Gプランならソフトバンクユーザーがお得に使える
- eo光が対応していない奈良県でも利用できる
NURO光の10Gsプランを4年間継続利用すると、月額料金の総額がeo光より5,000円ほど安くなり、以降は毎年約7,000円ずつお得になります。
ただし、10Gsプランは光電話に対応していないため、おうち割光セットを適用してソフトバンクのスマホを安くすることができません。
10Gプランは月額料金だけを見ると高額ですが、おうち割光セットも考慮に入れるとeo光より安くなるので、ソフトバンクユーザーは10Gプランを検討してみると良さそうです。
ただし、10Gプランの契約期間は2年間で違約金は10,450円、10Gsプランは3年間で22,000円なので、解約する時期には注意してください。
10Gsプランの場合は工事費が無料になるまでに5年間も掛かるので、5年間は継続することを前提に考える方が無難です。
また、NURO光の10ギガプランはどちらのプランでもテレビサービスには対応していないので、光テレビを利用したい場合は6Gsにするか、eo光で契約する必要があります。
まとめ|3年以内ならeo光 10ギガ、4年以降使うならNURO光がいい
eo光 10ギガと、NURO光 10G・10Gsについて、様々なポイントから比較しました。
eo光は3年以内であれば割引制度を適用してかなりお得に利用できますが、4年以降も引き続き契約するのであれば、NURO光のほうがおすすめです。
とは言っても、自宅が必ずしも10Gプランに対応しているとは限らないので、まずは各光回線の詳細からエリア確認をしておきましょう。