auがオンライン契約のみの格安プランとして出しているpovo2.0。料金がかなり安く使えるので、乗り換えを検討している人も多いでしょう。
ただ乗り換え前にはメリット・デメリット、乗り換えタイミング等をあらかじめ知っておくべき。
そこで本記事では乗り換え手順やタイミング等を詳しく解説していきます。
auからpovo2.0へ乗り換える手順
まずはauからpovo2.0へ乗り換える手順を紹介していきます。
- 対応端末の確認
- 支払い方法(クレジットカード)の用意
- 公式ホームページから申し込み
- 切り替え
対応端末の確認
povo2.0を利用する為には、使っている端末がpovo2.0に対応している必要があります。
iPhoneであればiPhone6以降、SE(第1〜3世代)が対応しており、調べる必要なく使うことが可能です。
アンドロイド等、対応端末はこちらから確認できます。
※SIMロック解除、MNP番号取得は不要
auからpovo2.0に乗り換える場合はSIMロック解除やMNP番号を取得する必要がありません。
同じ会社の回線ですから、そのまま使えるわけです。
auでMNP番号を取得してしまうと逆に乗り換えができなくなってしまうので注意しましょう。もし取得してしまった場合はキャンセルが必要です。
支払い方法の準備
povoでの支払い方法はクレジットカードのみ。auのように口座振替は利用できません。
またauでクレジットカード払いをしている場合も引き継ぎはできず、再度入力が必要なのであらかじめ用意しておきましょう。
SIM(物理SIMかeSIMか)をあらかじめ選択
povo2.0は通常のSIMカード(物理SIM)と、eSIMから選択できます。
eSIMは端末本体にあらかじめ埋め込まれたSIMで、申し込み後に情報をダウンロードし書き込むことで使えるようになります。
そしてそれぞれ、以下の特徴を持っています。
- SIMカード(物理SIM)・・・ほとんどの端末で利用可能、SIMが届くのを待つ必要あり(最短2日)
- eSIM・・・利用可能端末が少ない、SIMの発送がなく申し込み日に利用可能
eSIMが使える端末は限られています。たとえばiPhoneの場合は11〜14、XS、XR、SE(第2・第3世代)が可能ですが、8以前の端末では使うことができません。
eSIMに対応しているか否かはこちらの対応端末で確認できます。
公式ホームページから申し込み(MNP番号不要)
事前準備が完了したら、公式サイトから申し込みを進めましょう。
以下の通り、順に選択していってください。
- 申し込み⇒「auからpovo2.0へ変更」を選択
- auIDでログイン、povo2.0アカウント作成
- 利用するSIM選択・・・SIMカード or eSIM
- 契約情報確認・同意事項の確認
SIMが届いたら開通手続き(SIMカードを選択した場合)
申し込みが完了してから最短で翌々日にSIMカードが届きます。こちらのサイトに従い、開通手続きを行いましょう。
基本的な流れは以下の通りです。
- SIMカード有効化
- バーコードをスキャンをタップ
- SIMカード台紙のバーコードを読み取る
- 有効化完了のメールが届いたら次へをタップ
- SIMカード挿入
- APN設定
- 発信テスト(111)、モバイルデータ通信テスト
eSIMの設定(eSIMを選択した場合)
eSIMを選択した場合は以下の流れで開通手続きを行います(詳細はこちら)。
- eSIM発行
- eSIM設定⇒モバイおる通信プランの設定APN設定
- 発信テスト(111)、モバイルデータ通信テスト
auからpovo2.0へ乗り換えるタイミングはいつがいい?日割りになる?
auからpovo2.0へ乗り換える場合、料金はそれぞれ以下のように扱われます。
- au・・・解約日に応じて日割り計算
- povo2.0・・・トッピングを購入した時点で料金発生
povo2.0はトッピングを購入した日に料金が発生し、そこから有効期間が決まっています。たとえば3GBであれば購入日から30日間です。
よって15日に購入すれば翌月14日までが有効期限。いつ契約しようが日にちは決まっているので特にタイミングを気にする必要はありません。
auは解約日に応じて日割り計算です。たとえば15日に解約すると料金のおよそ半分が請求されます。よってこちらもいつ乗り換えてもOKです。
ただせっかく乗り換えるなら早く安い恩恵を受けたいので、できるだけ早く乗り換えるのが良いでしょう。
auからpovo2.0へ乗り換える際に知っておきたいメリット・デメリット
ではここからは、auからpovo2.0へ乗り換えるメリットとデメリットを紹介します。ぜひ乗り換え前にチェックしてみてださい。
メリット
まずはメリットからから確認していきましょう。
- スマホ代が安くなる
- データ利用量が柔軟に変更
- 回線品質はほとんど変わらない
- キャリアメールの引き継ぎが可能(有料)
- MNP番号が不要で乗り換えが簡単
- auかんたん決済の利用が可能
- 事務手数料や解約金がかからない
スマホ代が安くなる
やはり一番のメリットはスマホ代が大幅に安くなる点。以下はauとpovo2.0の料金比較です
au | povo2.0 | |
基本料金 | 【スマホミニプラン】 ・〜1GB:3,465円 ・〜2GB:4,565円 ・〜3GB:5,665円 ・〜4GB:6,215円 【使い放題MAX】 ・無制限:7,238円 |
基本料金0円 ・3GB追加:990円(30日有効) ・20GB追加:2,700円(30日有効) ・60GB追加:6,490円(90日有効) ・150GB追加:12,980円(180日有効) |
割引 | 家族割 光回線セット割 auPAY支払い割 |
なし |
割引後料金 (※) |
【スマホミニプラン】 ・〜1GB:2,178円 ・〜2GB:3,278円 ・〜3GB:4,378円 ・〜4GB:4,928円 【使い放題MAX】 ・無制限:4,928円 |
基本料金0円 ・3GB追加:990円(30日有効) ・20GB追加:2,700円(30日有効) ・60GB追加:6,490円(90日有効) ・150GB追加:12,980円(180日有効) |
※:家族割3人以上、auひかりやビッグローブ光とのセット割等フルに適用した場合
povo2.0は基本料金が0円で、そこに自分の好きなタイミングで好きな容量をトッピングして使っていくというスマホとしては珍しい形態をとっています。
そして、上記表を見てわかる通りpovo2.0の料金は非常に安いです。3GB(30日有効)が1,000円以下でauの4~5分の1以下。大容量はさらにお得で150GBだと12,980円(180日有効)。30日平均で25GBが2,163円で使えることになります。
毎月50GB以上を使う場合にはauの方がお得ですが、20GB以下ならpovo2.0に乗り換えることでかなり安くできるでしょう。
データ量を柔軟に変更できる
データ量トッピングは好きなタイミングで追加できます。
その為、月の容量を使い切り速度制限されて困ることがありません(使い切ったらまた購入すれば良いので)。
また1日間だけデータが追加するトッピング(330円)、1GBだけ追加するトッピング(390円)などもあり、柔軟な使い方ができるのがpovo2.0です。
回線品質はほとんど変わらない
よくauなどのキャリアから格安SIMに変えない理由として「回線品質が悪くなる」ことを挙げる人がいますが、povo2.0に関しては心配不要。
MVNO(キャリアから回線をレンタルして通信サービスを提供)と違い、キャリア自体が格安プランとして提供しているだけあって、通信速度・安定性ともに◎です。
もしかしたらpovo2.0とauで若干の違いをもたせてるかもしれません(明記等されているわけではありませんが)。たえだ少なくとも普通に使っていて違いがわかるほどの差はありません。
キャリアメールの引き継ぎが可能
povo2.0にはキャリアメールがありませんが、auからの乗り換えの場合は「auメールも落ち運び」サービスを利用することで引き継ぐことが可能となっています。
1メールアドレスあたり月額330円かかる有料オプションではあるものの、キャリアメールが必要な人はこれを利用すると良いでしょう。
MNP番号が不要で簡単に完了
auからpovo2.0への乗り換えにMNP番号はいりません。
eSIMを選択すればSIMカードを届く待つ必要なく、当日に切り替えできます。
auかんたん決済は継続して利用可能
povo2.0でもauかんたん決済の利用は可能となっており、支払いはpovo2.0の料金とまとめられて支払うことができます。
※auPAYチャージなど使えないサービスもあり
事務手数料、解約金がかからない
MNPで乗り換えすると乗り換え先では事務手数料がかかったり、タイミングによっては乗り換え元で解約金が発生してしまってなんだかんだお金がかかります。
しかしauからpovo2.0への乗り換えは同じ会社間ということもあり、事務手数料もかからないしauでかかるはずの解約金もかかりません。
デメリット
一方でデメリットも確認しておきましょう。
- 大容量(50GB以上)使うユーザーにはコスパが悪い
- データ追加に柔軟なせいでつい使いすぎて結局高くなる
- データ追加トッピングが面倒
- 有効期限を過ぎると余った分が消滅する
- サポート・契約はオンラインのみ、店頭ではできない
大容量使うユーザーにはコスパが悪い
auでは月5,000円以下でデータが無制限に使えるプランがあります(割引後料金)。一方でpovo2.0では60GBで6,490円かかってしまいます。
またドコモの格安プランであるahamoでは100GBが4,950円で利用できますが、povo2.0だと150GBで12,980円もかかります。
ようするに、povo2.0は大容量を使うユーザーには非常にコスパが悪いということです。
データ追加に柔軟なせいでつい使いすぎて高くなる
povo2.0は1ヶ月ごとに使えるデータ容量が決まっているわけではなく、あらかじめ使いたい容量を購入(トッピング)し、消費したらまた追加購入するという形をとります。
その為、月末に速度制限で悩むことがなかったり、月ごとで使う容量を柔軟に変えることができるというメリットがあります。
ただそれは逆にスマホ代が上がってしまうことに繋がってしまう可能性がある点に注意が必要です。
容量を簡単に増やせるので節約することがおろそかになったり、速度制限で我慢する期間がなくなるので単純に月の使用容量が増えてしまうかもしれません。
またデータ消費後の制限速度が128kbpsというのも問題。この速度は動画はもちろんインスタ等の動画も厳しい速度です(Webページもエラーになって表示できないことがある)。
auも制限後は同じ速度ですが、UQモバイルは4GBプランが300kbps、15GB・20GBが1Mbpsで通信可能となっています。
よってpovo2.0ではデータを使い切ると基本的に何もできませんが、UQモバイルであればデータを使い切ってもそれなりに使うことができます(1Mbpsなら標準画質の動画も使用可能)。
データ追加トッピングが面倒
povo2.0ではトッピングしたデータ容量を使い切るたびにまたトッピングしなければなりません。
毎月1日にデータ容量が復活する他のスマホと違い、手間がかかってしまいます。
特に子供にスマホを持たせる場合は不便でしょう。自分のと合わせて子供の分もデータ容量がなくなる度に追加しなければなりませんから。
まとめて有効期限の長い大容量を購入しておく(60GBなら90日間有効)というのも一つの手ではありますが、その場合は使いすぎに注意しなければなりません(特に子供のスマホで大容量をまとめて購入する場合は)。
下手したら90日間で使う予定のものを30日たたずに使い切ってしまうかもしれませんから。
有効期限がすぎると余った分は消滅する(繰越できない)
povo2.0のデータ容量トッピングは容量ごとで以下の通り有効期限が決められています。
- 1GB・・・7日間
- 3GB、20GB・・・30日間
- 60GB・・・90日間
- 150GB・・・150日間
この有効期限をすぎるとたとえ容量を使い切っていなくても余った分は消滅してしまいます。
あまり早く使い切るとトッピングのペースが早くなりスマホ代が増えてしまいますが、逆に使い切れずにいると無駄にしてしまうので、データ容量管理はなかなか難しいです。
特に60GB以上購入する場合は注意が必要。早く使いすぎるリスクも高ければ、逆に余らせすぎるリスクも高いですから。
ちなみにUQモバイルであれば余ったデータ容量は翌月に自動繰越されます。使い切らないようにだけすればいいので、使い勝手はこちらのほうが良いです。
サポート・契約はオンラインのみ、店頭ではできない
povo2.0は新規契約や契約後の手続きをオンラインで行わなければいけないサービスで、店舗での相談やサポートも基本的にはありません。
これまで相談しながら手続き、設定等をやってもらった人には少しハードルが高いと感じてしまうかもしれません。
まとめ:auからpovo2.0への乗り換えはMNP番号不要、ただし注意点も
auからpovo2.0への乗り換えはMNP番号不要ですし事務手数料も不要、そしてスマホ代は確実に安くすることができます。
ただpovo2.0はデータ容量を都度購入するという特殊な形をとっているので手間が増えたり、契約もオンラインのみでしかできないなど注意しなければいけない点もあるので理解しておきましょう