2023年末のスマホ販売規制の改定により、一時期1円端末というのはなくなっていましたが、現在は家電量販店で再び行われるようになっています。
ただこのキャンペーンは、実際に計算してみるとめちゃくちゃお得というわけではない為、目を奪われて盲目的に利用しないように注意する必要があります。
ヨドバシカメラやヤマダ電機などのiphone15が実質1円で買えるキャンペーンが実施中
ヨドバシ電気やヤマダ電機などの家電量販店では、MNPでの乗り変えを条件にiphone15が実質1円(キャリアや店舗によっては20〜30円)で購入できるキャンペーンが数多くの店舗で実施されています。
もしiPhone15(128GB)をApple Storeで購入すると価格は112,800円。
これが1円〜30円程度で入手し利用できるのは大きなメリットだと言えるでしょう。
しかし、このキャンペーンについてはいくつか注意しなければいけない点があります。
家電量販店のiPhone実質1円キャンペーン、注意すべき点も多いので要確認
家電量販店のiPhone実質1円キャンペーンの注意点を見ていきましょう。
あくまで2年後の返却した場合に1円となる
実質1円となるのは、各キャリアすべて2年後の端末を返却する返却プログラムを利用した場合の話。
たとえばドコモの場合だと、iPhone15(128GB)を返却せずに使い続けると3年目からは毎月956円、合計で86,592円かかります。
これが「実質」とついている理由。
端末代をかけずに使いたいのであれば、2年おきに違うキャリアに乗り換える必要があるということになります。
最初は高いプランへの加入が必須条件の場合も
店舗にもよりますが、割引適用、そして実質1円で利用する為にはまずは最も高いデータ容量無制限のプランに加入することが条件となっている場合があります。
キャリアの無制限プランは7,000円程度。1年間で80,000円以上が維持費としてかかってくるので、契約後は必要に応じて安いプランやサブブランドへの乗り換えをするようにしましょう。
なお、高いプランへの加入が必須となるかどうかは、店舗やタイミングによっても異なります。
たとえばドコモの場合だとデータ無制限のeximoではなく、irumo(3GB以上)でもOKという場合が多いです(ahamoはNGの場合が多い)。
irumoの3GBであれば、割引なしでも月2,000円程度。この月額料金でiPhoneが月1円で利用できるのは大きいですね。
すぐ安いプラン、違うブランドへの乗り換えは一応OKだとされている
ドコモならahamo、auならUQmobileやpovo2.0、ソフトバンクならY!mobileやLINEMOへの乗り換えは、店舗で契約後にすぐ乗り換えても特に問題がないとされています。
これまで聞いた複数の店舗でOKと言っており、ブラックリストにはいるなんてことはほぼないでしょう。
ただ、これに関しては確証はなく、あくまで自己責任で行いましょう。
2年おきに乗り換えるなら光回線の乗り換えも必要
ドコモ(eximo、irumo)、au、ソフトバンク、UQmobile、Y!mobileはそれぞれ指定の光回線とセットで利用することで月1,100円程度の割引を受けることができます。
その為、もしiPhoneを安く使うために2年おきにキャリアを乗り換えるなら、同時に光回線も乗り換えないとお得度が減るということです。
たとえば携帯電話会社を乗り換えたのに光回線を乗り換えずに使うと2年で26,400円も無駄になってしまうことで、後述する手数料やキャリアでの端末の高さを考えると、実質1円である意味があまりなくなってしまいます。
オンラインなら0円の手数料が店頭では3,850円かかる
ドコモ、au、ソフトバンクはいずれもオンラインで乗り換えをすれば手数料はかかりません。
しかし店舗で契約する場合は手数料が3,850円かかります。
実質1円キャンペーンはオンラインでは行われていなく、家電量販店の特別なキャンペーンとして行われているのでこの手数料を考慮しても利用する価値はあるものの、初月が高くなる、お得度は見た目の数字よりも少なくなる点に注意が必要です。
選べる端末に制限がある場合も
家電量販店で実質1円で購入できる端末は、限定されています。
最新のiPhone16では行われていませんし、iphone15も容量は128GBのみで256GB以上の場合はもともとの端末代が高くなるだけでなく、割引自体が少なくて割高になります。
また、選べる色もその店舗での在庫状況次第。先日聞いたらブルーしかないと言われましたし、好きな色を選ぶことはできないものだと考えておいた方が良いでしょう。
実質1円キャンペーンは本当にお得?オンラインストアやApple Storeと比較してみた
ではここからは、手数料なども含めて家電量販店での実質1円キャンペーンが本当にお得かをみていきます。
ドコモのオンラインストアとの比較
家電量販店 (eximoで契約) |
オンラインストア (ahamoで契約) |
|
端末割引合計 | 44,000円 | 31,900円 |
端末代 (iPhone15 128GB) |
〜24ヶ月:合計33円 (24ヶ月で返却) |
〜24ヶ月:合計12,133円 (24ヶ月で返却) |
月額料金 (1ヶ月目) |
7,315円 | 2,970円 |
月額料金 (2ヶ月目以降) |
2,970円 (ahamoに乗り換え) |
2,970円 |
手数料 | 3,850円 | 0円 |
2年合計 | 79,508円 | 83,413円 |
オンラインでahamoに乗り換える場合との差は、実は4,000円以下。
かなりお得そうに最初は見えますが、計算してみると実はそこまででもありません。
わざわざ店舗で契約する手間(行く必要がある、待ち時間がある、時間がかかるなど)や、一度ドコモで契約してからahamoに乗り換える手間を考えると、人によっては最初からahamoで契約した方がよい場合もでてくるでしょう。
なお、割引額は家電量販店、オンラインストアともに異なる為、最新の割引状況については乗り換え時に必ずチェック、比較するようにしましょう。
Apple Storeで購入した場合と比較
家電量販店 (eximoで契約) |
Apple Storeで端末を購入 (ahamoで契約) |
|
端末割引合計 | 44,000円 | 0円 |
ポイント還元 | なし | 20,000円分の dポイント還元 |
端末代 (iPhone15 128GB) ※返却しない場合 |
86,625円 | 112,800円 |
月額料金 (1ヶ月目) |
7,315円 | 2,970円 |
月額料金 (2ヶ月目以降) |
2,970円 (ahamoに乗り換え) |
2,970円 |
手数料 | 3,850円 | 0円 |
2年合計 | 166,100円 | 164,080円 |
本比較ではahamoに乗り換えた場合での比較となります。
Apple Storeでの購入ではMNPでのによる割引がないものの、基本価格がキャリアよりも安く設定されています(ドコモの場合は130,625円)。
さらにahamoへ乗り換える際に端末割引(5G WELCOME割)の利用をしない場合は、キャンペーンによりdポイントが20,000円分ついてきますし、オンラインの契約で手数料も発生しません。
その為、2年間の合計額で見るとApple Storeの方がトータルでは安いという結果になってます。
ただしあくまでこれはahamoに乗り換えた場合で、違う携帯電話会社を利用する場合は異なりますし、行われているキャンペーンも時期によって異なるので、最終的に利用しようと考えている携帯電話会社についてよく確認するようにしましょう。
まとめ
本記事では家電量販店で行われている実質1円キャンペーンについてみてきました。
手数料などを考えると、実はとてつもなくお得というわけではないんですよね。
ただ今回紹介した事例は一例にすぎず、利用する予定の携帯電話会社や行われているキャンペーンによってもことなります。
細かいことを考えるのが面倒だと言う人は、1円キャンペーンが損だということはまずないですし、店頭でサポートを受けながら受け身で契約ができるといったメリットもあるので、利用するのは全然良いと思います。