主要な光回線サービスであるドコモ光とフレッツ光。ドコモ光はNTTドコモが、フレッツ光はNTT東日本およびNTT西日本が運営しています。
双方とも、NTT系列の企業が運営していて同じNTT回線を使用しているなど、類似点が多く、どちらを選べばいいのか分かりづらいかもしれません。
ただ結論から述べてしまうと選ぶべきはドコモ光。
月額料金、キャッシュバック、スマホとのセット割など、多くの点でお得だからです。
さらにすでにフレッツ光を使っている人であっても、ドコモ光へ乗り換える方がお得です。
本記事では、ドコモ光とフレッツ光を詳しく比較したうえで、フレッツ光からドコモ光へ乗り換えるメリットや乗り換え・転用の方法について詳しく解説します。
使ってるスマホで選ぶ
セットで使うとスマホ代が毎月最大1,100円/1回線割引
ドコモ光とフレッツ光なら圧倒的にドコモ光がおすすめ
早速結論ですが、ドコモ光とフレッツ光のどちらかにするのであればドコモ光が圧倒的におすすめです。
以下がドコモ光とフレッツ光の簡易的な比較表です。
ドコモ光 | フレッツ光 | |
回線 | フレッツ光 | フレッツ光 |
料金 | 安い | 高い |
キャッシュバック | 多い | なし |
工事費用 | 実質無料 | 高い |
スマホセット割 | ドコモ (最大月1,100円/台) |
なし |
プロバイダ | 15社以上 (ドコモnet、GMOとくとくBB等) |
300社以上 |
ドコモ光はフレッツ光の光コラボであり、フレッツ光の回線をプロバイダとセットで販売しているサービスです。よって、回線自体はフレッツ光と代わりません。
ただ料金面はドコモ光が圧倒的にお得。月額料金が安い上、キャッシュバックも多いです(ドコモ光は2万円以上、フレッツ光はなし)。さらにドコモ光は工事費用が実質無料となります(フレッツ光は2万円程度かかる)。
さらにドコモ光はスマホのドコモと合わせて使うことで、スマホ代が安くなるセット割の適用ができる(1台あたり月550円から1,100円の割引)というメリットもあります。
家族分のスマホが適用となる為、たとえば家族4人でドコモを使っていると最大4,400円の割引となります。
唯一フレッツ光が勝っているのは選べるプロバイダの数が多いという点ですが、ドコモ光でもどこもnetやGMOとくとくBBといった信用できるプロバイダも揃っているのでそこまでのメリットにはなりません。
よって、ドコモ光とフレッツ光ならおすすめは断然ドコモ光となります。
ちなみにドコモ光は公式ではなく、プロバイダであるGMOとくとくBBからの契約がおすすめ。キャッシュバック等の特典でお得になります。
ただし、ソフトバンクやauのスマホを使っている場合はそれぞれスマホのセット割が適用できる光回線がおすすめ。
ドコモ光同様、フレッツ光回線を使った光コラボの中でソフトバンクならソフトバンク光、auならビッグローブ光が対象の光回線となるのでそちらがおすすめです。
格安SIMについては基本的にスマホとのセット割が考慮する必要がありません。格安SIMユーザーのおすすめ光回線は以下の記事を参考にしてみてください。
ドコモ光とフレッツ光は何が違う?違いを徹底解説
ドコモ光とフレッツ光は何が違うのか、次の3つの観点から比較していきましょう。
- 光回線とプロバイダの契約方法
- 月額料金
- ドコモスマホとのセット割引の有無
- プロバイダによる通信速度の変化
それぞれのポイントについて分かりやすく解説します。
契約窓口はNTT東西&プロバイダか、ドコモ光か
ドコモ光とフレッツ光の大きな違いは、光回線サービスを提供している事業者や契約方法です。
「光回線」と「プロバイダ」の2つの観点からドコモ光とフレッツ光を比較してみましょう。
ドコモ光は携帯電話で有名なNTTドコモが、フレッツ光は様々な通信事業で有名なNTT東日本・西日本が運営しています。
フレッツ光とドコモ光の光回線はどちらもNTT東西が整備したものです。ドコモ光はフレッツ光から光回線を借用する「光コラボ」事業者となっています。
そのため、光回線そのものの仕様はどちらの回線でも同じですが、プロバイダサービスが異なっていることが大きな違いです。
フレッツ光は光回線とプロバイダの契約が別々ですが、ドコモ光は光回線とプロバイダのセット契約となるため、ドコモ光と契約するだけでインターネットを使えるようになります。
月額料金はドコモ光のほうが安い
下記のように月額料金にも大きな違いがあります。
※:契約者数の多い定額プランの料金で比較。2年割等の割引適用。プロバイダはBIGLOBEの場合。
フレッツ光は、基本料金に加えてプロバイダ料金も別でかかり、合わせるとドコモ光よりも高くなるケースが多いです(選択するプロバイダやプランによる。)。
またドコモ光は戸建てタイプとマンションタイプいずれも安く、契約窓口も一本化できるので、コスト
キャッシュバックや工事費用もドコモ光がお得
月額料金以外のキャッシュバックや工事費用といった点でも、ドコモ光の方がお得です。
ドコモ光はGMOとくとくBB経由で申し込むとキャッシュバックが最大65,000円貰えます。さらに新規工事費用が実質無料となります。
一方でフレッツ光は基本的に個人契約での申し込みではキャッシュバックなし。広告で「キャッシュバック最大80,000円」なんてものも見ますが、それらは法人向けで個人の場合は対象外です。
さらに工事費もかかってくるので、ドコモ光とはコスト面でかなりの差があります。
ドコモ光はドコモのスマホとセット割りあり
ドコモ光の「ドコモ光セット割」は、ドコモ光とドコモスマホをセットで契約すると、スマホの月額料金に最大1,100円の永年割引が適用されるというサービスです。
割引額はスマホの料金プランによって異なりますが、「5Gギガホ」「ギガホ」「5Gギガライト/ギガライト(ステップ3以上)」なら1,100円引きになります。
しかも割引は家族分1台ずつで適用。4人家族で4台利用していると、毎月最大4,400円の割引になります。
よってドコモのスマホを利用しているのであれば、フレッツ光よりもドコモ光を使ったほうがお得です。
ただし、ソフトバンクやauのスマホを使っている場合はそれぞれスマホのセット割が適用できる光回線がおすすめ。
ドコモ光同様、フレッツ光回線を使った光コラボの中でソフトバンクならソフトバンク光、auならビッグローブ光が対象の光回線となるのでそちらがおすすめです。
ドコモの新料金プラン「irumo」
- 3GB、6GB、9GBから選べるドコモの少容量プラン「irumo」
- キャリアなのに料金が他社サブブランド並み
- ドコモ光とのセット割でさらにお得、格安SIMよりも安くなる。
- 格安SIMでは不安という人はドコモ一択
プラン | 基本料金 | 割引後 |
3GB | 2,167円 | 880円 |
6GB | 2,827円 | 1,540円 |
9GB | 3,377円 | 2,090円 |
回線やプロバイダが変わらなければ速度は変わらない
ドコモ光とフレッツ光は光回線の仕様自体は同じなので、プロバイダが変わらなければ通信速度も基本的には変わりません。
そのため、フレッツ光からドコモ光へ乗り換える場合でも、プロバイダをそのままにすれば通信速度もほとんど同じになるはずです。
ただし、プロバイダを変更すると通信速度に違いが出ることがあります。重要なポイントは、プロバイダが「IPv6(IPoE)」接続に対応しているかどうか。
IPv6(IPoE)は混雑を避けて通信できる接続方式で、通信速度が向上する効果があるのが大きな魅力です。
そのため、フレッツ光からドコモ光へ乗り換える際に、IPv6(IPoE)非対応のプロバイダから対応しているプロバイダに乗り換えると、通信速度が以前よりも速くなります。
逆にIPv6(IPoE)対応のプロバイダから非対応のプロバイダに乗り換えると、通信速度が遅くなってしまう可能性があるので注意が必要です。
ただおすすめのプロバイダ「GMOとくとくBB」や「ドコモnet」はIPv6に対応し、特に申し込む必要がなく適用されます。
フレッツ光を使っているなら、ドコモ光に乗り換え(転用)がおすすめ!
上記の通り、ドコモ光とフレッツ光は使う回線が同じであるにも関わらず、コスト面では圧倒的にドコモ光がお得です。
その為、これから光回線を契約しようという新規契約者の場合は当然ながらドコモ光をおすすめします。
では現在すでにフレッツ光を利用している人はどうでしょうか。
実はそれらの人も、ドコモ光への乗り換えることをおすすめします。その理由は解説していきましょう。
ちなみにフレッツ光から光コラボへの乗り換えは「転用」と言います。
手続き簡単、工事も必要なし、工事費もかからない
フレッツ光からドコモ光への転用は簡単。現在契約しているフレッツ光で転用番号を取得し(ネットで取得可)、申込み時に入力するだけです。
また回線自体はこれまで使っていたフレッツ光の回線と同じものを利用するので、新たに開通工事を行う必要がありません。
開通工事と言えば1〜2ヶ月待つ必要があったり、立ち会いしなければいけなかったりと面倒なもの。しかし転用であればその工事なしで利用することができるのです。
そして工事がないので工事費もかかりません。
空白期間なしで切り替え可能
フレッツ光からドコモ光へ転用する場合、インターネットが利用できない空白期間が発生しません。
申し込み後、ドコモ光の切り替え日が決まり連絡がきます(だいたい2週間以内)。そしてその切り替え日まではそのままフレッツ光の利用が可能です。
フレッツ光の解約タイミングを気にしたりと面倒なことをしなくて良いわけです。
電話番号も変わらない
光電話を利用している場合は、電話番号が変わらずに利用することが可能です。
ちなみにauひかりなど光コラボ以外へ乗り換える場合は電話番号の継続利用ができません。
解約金が発生しない
フレッツ光で期間に縛りがある契約(にねん割、光はじめ割)をしている場合、更新月以外で解約すると解約金が発生します(NTT東日本で最大10,450円、NTT西日本で最大11,000円)。
しかしドコモ光などの光コラボへ転用する場合についてはこの違約金が発生しません。いつでも気にせず解約できるわけです。
フレッツ光からドコモ光に乗り換える(転用)メリット
上記の理由から、現在フレッツ光を利用している人もドコモ光への乗り換え(転用)はかなりおすすめ。さらにメリットとして以下のものが挙げられます。
- ドコモユーザーはスマホ代が安くなる
- ドコモ光ならdポイントをGETできる
- 最大35,000円のキャッシュバックを貰うことができる
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
ドコモユーザーはセット割でスマホ料金が割引されて安くなる
フレッツ光からドコモ光へ乗り換える「転用」を行うと、ドコモユーザーがスマホのセット割を受けることができます。
しかも、光回線1契約あたり最大20回線まで適用されるので、家族にドコモユーザーが多いほどお得に。
例えば、家族4人でドコモスマホを契約している場合はスマホ代が毎月4,400円安くなり、2年間で110,000円近くも節約できます。
ドコモ光ならdポイントをGETできる
フレッツ光からドコモ光へ乗り換えると、様々なキャンペーンを受けることができます。キャンペーンの詳細は次の通りです。
- dポイントプレゼント
- ドコモ光更新ありがとうポイント
現在ドコモ光の公式で開催されているキャンペーンは上記3つです。
dポイントがもらえる
ドコモ光を申し込むと、dポイントを2,000ptもらえます。
dポイントはコンビニや飲食店などで、1ポイント1円として利用できるので便利です。
ただし、ドコモ光の申し込み時に貰えるポイントには5か月間の使用期限があり、携帯料金の支払いには使えないなどの制限があります。
ドコモ光更新ありがとうポイント
「ドコモ光更新ありがとうポイント」は、2年定期契約プランの自動更新時にdポイント3,000ptを貰えるキャンペーンです。
ただし、ドコモから「ポイント獲得のお知らせ」が届いた後に、dポイントクラブの専用フォームで、ポイントの申し込み手続きを行う必要があります。
キャッシュバックを貰うことができる
フレッツ光から光コラボへの転用では事務手数料として3,300円がかかります。
しかしドコモ光に申し込むと、最大65,000円のキャッシュバックを貰うことができます(加入オプションによって料金が変動)。
すなわち乗り換え時にかかるお金以上を貰えるので、かなりお得なのです。
フレッツ光からドコモ光に乗り換える時の注意点
フレッツ光からドコモ光へ乗り換える際は、次の2つの点に注意が必要です。
- 選ぶプロバイダ先によっては月額料金が高くなる
- プロバイダを変更すると解約金が掛かることがある
重要なポイントを見ていきましょう。
プロバイダ先によっては乗り換えで月額料金が高くなる
ドコモ光の料金プランには、大きく分けて「タイプA」と「タイプB」の2つあります。それぞれ選べるプロバイダが異なり、タイプBの方が220円高いです。
料金 プラン |
対応 プロバイダ |
月額料金 | |
戸建て タイプ |
マンション タイプ |
||
タ イ プ A |
OCNインターネット GMOとくとくBB @nifty DTI andline BIGLOBE SIS hi-ho ic-net Tigers-net.com エディオンネット SYNAPSE BB.excite 楽天ブロードバンド TikiTiki @ネスク 01光コアラ |
5,720円 | 4,400円 |
タ イ プ B |
@TCOM TNC @ちゃんぷるネット AsahiNet WAKWAK |
5,940円 | 4,620円 |
プロバイダによる主な違いは、IPv6(IPoE)への対応・WiFiルーターの無料レンタル・キャッシュバックキャンペーン・セキュリティオプションなど。
特に、「GMOとくとくBB」のように、プロバイダによっては独自のキャッシュバックキャンペーンが開催されていることもあります。
月額料金や特典、サービス内容などをトータルで判断して、お得に利用できるプロバイダを選ぶようにしましょう。
関連:ドコモ光のプロバイダを全24社から1つに決める選び方とは?
乗り換え時にプロバイダを切り替える場合は解約金が掛かる可能性がある
フレッツ光からドコモ光へ転用する場合は、フレッツ光をいつ解約しても違約金が掛かりません。しかし、下記のようにプロバイダ独自の解約金が発生することがあります。
プロバイダ | 接続コース名 | 最低利用期間 もしくは契約期間 |
違約金 |
BIGLOBE | BIGLOBE光パック NEO with フレッツ |
2年 (最低利用期間) |
5,500円 |
@nifty | @nifty光ライフ with フレッツ(2年割プラン) |
2年 (最低利用期間) |
3,300円 |
フレッツ光とBIGLOBEをセットで契約すると、2年間の最低利用期間が生じるため、契約から2年以内で解約すると5,500円の違約金を支払わないといけません。
@niftyで契約すると2年間の契約期間が生じるので、3,300円の違約金を請求されます。
とは言っても、ドコモ光への乗り換え時に貰えるキャッシュバックやポイントでカバーできるので、大きく損をすることはないでしょう。
フレッツ光からドコモ光に転用する時の流れ
フレッツ光からドコモ光へ転用する手順を、次の2つの観点から見ていきましょう。
- 転用承諾番号を取得すれば転用も簡単
- プロバイダはGMOとくとくBBを選ぶのがおすすめ
乗り換え時にスムーズに手続きできるように、転用の重要なポイントや大まかな流れについて分かりやすく解説します。
転用承諾番号を取得すれば転用もらくらく
フレッツ光からドコモ光へ乗り換える場合は、「転用」というシステムを利用します。
転用とは、フレッツ光から光コラボ事業者へ乗り換える際の手続きを、簡単に行えるようにするためのものです。
関連:【フレッツ光から光コラボへ】光回線の転用とは?手続き方法やおすすめの転用先まとめ
フレッツ光からドコモ光へ転用するために、次の3つの手続きを順番に進めましょう。
- NTT東日本・西日本で「転用承諾番号」を発行する
- ドコモ光を専用の申し込みフォームにて契約する
- ドコモ光側で転用手続きが行われてネットが開通する
Step1:転用承諾番号の取得
転用手続きを行うためには、NTTにて「転用承諾番号」を取得する必要があります。
転用承諾番号の発行申し込みをする前に、フレッツ光の「契約者名」「住所」「支払い方法」「お客様ID」「ひかり電話の電話番号」といった契約情報を用意してください。
それから居住エリアに応じて、NTTに転用承諾番号の発行を依頼しましょう。
転用承諾番号申込窓口
NTT東日本 電話窓口:0120-140-202(9時~17時)
NTT西日本 電話窓口:0120-553-104(9時~17時)
ただし、転用承諾番号には15日間の有効期限があるため、期限が切れたら再取得する必要があります。
Step2:ドコモ光を専用の申し込みフォームで契約
転用承諾番号を取得したら、早めにドコモ光の契約手続きを行うようにしましょう。
ドコモ光の申し込み手続きは、公式サイトの専用フォームで行います。
Step3:ドコモ光側で転用手続きが行われてネットが開通
専用フォームに必要事項等を入力して送信すると、後日ドコモ光もしくはプロバイダからの連絡があります。契約内容などについての説明があるので確認しておきましょう。
転用の場合は工事をする必要がないので、必要な機器等が自宅に届けば契約手続きはすべて完了です。
ドコモ光に乗り換えるならプロバイダはGMOとくとくBBがおすすめ
ドコモ光はドコモショップや公式サイトからだけでなく、家電量販店や正規代理店など実は様々な方法で申し込むことが可能です。
店舗申し込みにこだわる人もいますが、インターネットから正規代理店やプロバイダを通して申し込むことでキャッシュバックや月額料金割引といった特典等が付くことも。
たとえば、ドコモ光で人気のあるプロバイダの一つである「GMOとくとくBB」から申し込むと、次のような特典があります。
- IPv6対応高性能WiFiルーターのレンタル無料
(通常110円~330円) - 最大65,000円分キャッシュバック
- dポイント最大2,000ポイント付与
ドコモ光の公式サイトから申し込むよりも多いキャッシュバックを貰え、さらに高性能ルーターレンタルや現金バックがあるのは魅力的です。
まとめ|ドコモユーザーはフレッツ光よりもドコモ光がお得!
フレッツ光とドコモ光の違い、フレッツ光からドコモ光に乗り換えたほうがいい理由について確認してきました。
フレッツ光からドコモ光に乗り換えるといいのは、次のような人です。
- 現在ドコモのケータイやスマホを使っている
- 家族でドコモを使っている
- dポイントを使っている
dポイントは支払いに使うこともできますし、街のスーパーやドラッグストアでも使うことができるので、dポイントユーザーにもドコモ光はおすすめです。
フレッツ光を使っているよりも料金やポイント面でかなりお得になるので、まだ乗り換えていない人はフレッツ光からドコモ光への転用を検討してみましょう。