新幹線の車両にWiFi設備が設置されるようになり、新幹線での移動も便利なものになりました。
しかし、新幹線で使えるWiFiサービスには様々なものがあるため、選び方や使い方が分かりにくいことも。
また、フリーWiFiはセキュリティが不十分なことが多く、安全面でも注意が必要です。
本記事では、新幹線で使えるWiFiサービスの種類や使い方について、詳しく紹介します。
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新幹線の車内で使えるWiFiには何がある?
新幹線の車両内でもWiFiを使うことは可能ですが、専用アプリや有料オプションの契約が必要な場合があります。
あらかじめ各サービスについて確認しておき、必要なときに使えるように準備しておくと便利です。
今回取り上げたサービスは次の通り。
- 【0000Wi2】(「au Wi-Fi SPOT」・「Wi2」サービス)
- 【Shinkansen Free Wi-Fi】(JR東海・西日本・九州のWiFiサービス)
- 【JR-EAST FREE Wi-Fi】(JR西日本のWiFiサービス)
詳しくみていきましょう。
【0000Wi2】KDDI系の「au Wi-Fi SPOT」や「Wi2」サービス
auなどを展開するKDDIグループは、新幹線の車両内で使用可能な、次の2つのWiFiサービスを提供しています。
- au Wi-Fi SPOT
- Wi2
これらのサービスの特徴について見ていきましょう。
「au Wi-Fi SPOT」はauユーザーが利用できる公衆無線LAN
「au Wi-Fi SPOT」はauユーザーが使える無線LANサービスで、「東海道新幹線」「山陽新幹線」「九州新幹線」の全車両で提供されています。
auスマートフォンやタブレットを利用中の人は、最新の「au Wi-Fi 接続ツール」を使用すると、新幹線内でも無料でWiFiに接続可能です。
(引用:au公式)
ただし、ノートパソコンなどWiFi専用デバイスを使用する場合は、月額330円(税込)の「Wi2 300 for auマルチデバイスサービス」に申し込む必要があります。
「Wi2」サービスはギガぞうWi-FiやWi2会員だけでなく一般ユーザーも使える
(引用:Wi2公式)
「Wi2」は、空港や駅、カフェなど日本全国の無線LANスポットで利用できるWiFiサービスですが、「東海道新幹線」「山陽新幹線」「九州新幹線」の全車両でも使えるようになりました。
Wi2は次のいずれかの条件を満たしていると使用できます。
- ギガぞうWi-Fiの「スタンダードプラン」を契約している
- Wi2月額定額プランのユーザーで「オプションエリアチケット」を購入している
- 非会員で「ワンタイムプラン」を購入している
Wi2の使い方について詳しく見ていきましょう。
ギガぞうWi-Fiのスタンダードプランを契約していればそのまま使える
ギガぞうWi-Fiとは、定額でWi2 300サービスのWi-FiスポットやフリーWi-Fiなどに接続できるサービスです。
ギガぞうWi-Fiを契約している場合は、追加料金を支払わなくてもそのまま新幹線の車内でWiFiに接続できます。
スマホの他にもパソコンやタブレット、ゲーム機などの端末を合計5台接続できるスタンダードプランは、月額料金500円(税込)。
さらに、ギガぞうではセキュリティ性の高いVPN接続も使えるため、安全な通信が可能となっています。
ギガぞうWi-Fiについて詳しく知りたい人は「ギガぞうWi-Fiとは?」の記事を参考にしてください。
Wi2 300の月額定額プランの契約者は「オプションエリアチケット」の購入が必要
Wi2 300の月額定額プランを契約している場合、新幹線の車内でWiFiへ接続するためには「オプションエリアチケット」の購入が必要です。
月額定額プランは、月額398円(税込)で「Wi2ベーシックエリア」と全国6万か所のフリーWiFiへ接続できます。
しかし、そのままでは新幹線の車両内はWiFiを使えない「オプションエリア」に該当するので、別途「オプションエリアチケット」を購入しましょう。
オプションエリアチケットを100円で購入すると、1時間WiFiを使えるようになります。
利用する際は、次の点に注意してください。
- 必要回数分だけ申し込む
- マイページでチケットの有効化設定をする
- オプションエリアチケットの有効期限はない
- 月額定額プランを解約するとチケットは全て無効
また、前述した「スタンダードプラン」を契約している場合とは異なり、VPN接続は使用できないのでセキュリティ面のリスクには注意が必要です。
Wi2サービスの非会員は「ワンタイムプラン」の購入で利用可能
月額料金を支払うなんて面倒臭い…という人でも、「ワンタイムプラン」を購入すると新幹線でもWi2のWiFiサービスを使うことができます。
ワンタイムプランの利用可能時間と、料金設定は次の通りです。
利用可能時間 | 料金(税込) |
6時間 | 350円 |
24時間 | 800円 |
3日間 | 1,500円 |
1週間 | 2,000円 |
会員でなくてもWi2のサービスを利用できるのは魅力的ですが、6時間のプランで350円も掛かります。
Wi2サービスの月額料金が398円なので、なかなか割高ですね。
オプションチケットを使うくらいなら、先ほど挙げたギガぞうWi-Fiのスマホ専用プラン(200円)を選んだほうが安いです。
しかも、新幹線に乗るのが数時間と短い場合はプランの残り時間が余ってしまうので、どのプランを購入するかはよく考えたうえで購入したほうが良いでしょう。
【Shinkansen Free Wi-Fi】JR東海・西日本・九州が提供する無線LAN
「Shinkansen Free Wi-Fi」は、JR東海・西日本・九州が提供する無線LANサービスで、「東海道新幹線」「山陽新幹線」「九州新幹線」の全車両で使用できます。
これまで紹介したサービスとは違い、無料で使えるのが大きな魅力ですが、接続時はメールアドレスかSNSでの認証が必要です。
1日の利用時間の制限は無いものの、1回の連続使用時間は30分以内となっているので、30分経過したらもう一度接続し直す必要があります。
参考:JR東海公式「N700A・N700系車内での無料Wi-Fiサービスについて」
【JR-EAST FREE Wi-Fi】JR東日本が提供する車内公衆無線LAN
「JR-EAST FREE Wi-Fi」は、JR東日本が提供するWiFiサービスで、東北新幹線、北海道新幹線、山形新幹線、秋田新幹線、上越新幹線、北陸新幹線E7系で利用できます。
利用は無料ですが、利用できる区間は次のように限られているので、あらかじめ確認しておきましょう。
新幹線 | 利用可能区間 |
東北新幹線 北海道新幹線 |
東京~新函館北斗 |
山形新幹線 | 東京~新庄 |
秋田新幹線 | 東京~秋田 |
上越新幹線 | 東京~新潟 |
北陸新幹線E7系 | 東京~金沢 |
接続には、iPhoneとAndroidいずれの場合も「設定」から「Wi-Fi」へ進んでWiFiを有効化して、「JR-EAST FREE Wi-Fi」を選択してください。
認証画面に表示される手順に従って進めると、WiFiが使えるようになります。
1回あたりの最大接続時間は3時間となっているので、3時間以上使いたい場合はもう一度接続し直しましょう。
新幹線の車内で使えるWiFiの使い方は?
新幹線の車内でWiFiを使う方法について、重要なポイントを確認していきましょう。
車内にステッカーが貼られているかチェックする
JR東日本・JR東海・西日本・九州が提供する「Shinkansen Free Wi-Fi」「JR-EAST FREE Wi-Fi」を使えるかどうかは、車内に貼られているステッカーをチェックすると分かります。
北陸新幹線では、JR東日本とJR西日本の車両タイプが混在していますが、あらじめWiFiのタイプと合わせて覚えておきましょう。
「Shinkansen Free Wi-Fi」は青、「JR-EAST FREE Wi-Fi」は緑のステッカーになっています。
Shinkansen Free Wi-Fiはメールアドレス登録またはSNS認証
「Shinkansen Free Wi-Fi」を利用するためには、メールアドレスの登録またはSNSでの認証が必要となるので、次の手順通りに設定を行いましょう。
- スマホのホーム画面>「設定」>「Wi-Fi」をオン
- 「Shinkansen Free Wi-Fi」を選択
- 利用規約に同意
- ログイン画面が表示される
- メールアドレス、Facebook・Twitterのアカウント・Google・Yahoo! JAPANのアカウントのいずれかで認証
無事にログインが成功すると「インターネットに接続完了」の画面が表示され、30分間WiFiを使えるようになります。
Wi2やギガぞうWi-Fi等の有料サービスは事前に登録手続きをしておくと便利
「Wi2」や「ギガぞうWi-Fi」などの有料サービスでWiFiを使用する場合は、事前に登録手続きを済ませておきましょう。
これらのサービスを使用するためには、事前に「オプションエリアチケット」や「ワンタイムプラン」を購入する必要があります。
新幹線に乗車した後は、通信が不安定で登録手続きがなかなか進まないことがあったり、設定方法に戸惑ったりして困ることがあるかもしれません。
そのため、駅のホームや待合室のような安定した通信ができる場所で、事前に手続きを済ませておく方が安心して新幹線に乗車できます。
新幹線のWiFiが繋がらない理由は?
せっかく新幹線の車内でWiFiが使えるように設定しても、なかなか繋がらないことがあります。
主な原因として考えられる2つの点について見ていきましょう。
トンネルが多くて電波が電波が入りにくいから
新幹線で使えるWiFiの電波は、あくまでも外から受信しているものです。
当然、トンネルなど外部の電波を遮るような区間ではWiFiの電波も入りにくくなってしまいます。
基本的に新幹線のWiFiはあまり安定せず、接続も切れることがあると考えておく方がいいでしょう。
そのため、普段インターネットを使用するときとは違って、オンライン上で重要な作業は控えておく方が無難です。
どうしてもオンラインで作業する必要がある場合は、必ず作業状況をこまめに保存することを心掛けて、万が一接続が切れたときでも対応できるようにしておきましょう。
DNSサーバの設定を自分で別に設定したことがあるから
「DNSサーバ」の設定によっては、新幹線のWiFiに接続できないことがあります。
DNSサーバとは「ドメイン」と「IPアドレス」を結び付けるためのもので、この設定が正しくないと目的のインターネットに接続できません。
インターネットを快適に使うために、DNSサーバを「8.8.8.8」や「8.8.4.4」に変更するというテクニックがあります。
しかし、このように設定を変更していると、フリーWiFiから与えられたDNSサーバ名よりも自分で設定した内容が優先されるため、新幹線のWiFiに接続できません。
そのため、WiFiを接続するためにSSIDを選択したときに、そこに表示されている「DNSの設定」を必ず「自動」に設定してください。
新幹線のWiFに関するQ&A
新幹線のWiFiに関する質問の中から、特によくあるものをまとめたので、気になることがあるときは参考にしてみてください。
Q. 新幹線で使えるWiFiの速度は遅い?
A. WiFiの種類によるが、基本的には遅いと思っていたほうが良い。
新幹線のWiFiといっても、結局は外部との通信環境に左右されますし、何しろ常に動いているため、普段スマホや部屋のWiFiで通信するよりも速度は遅くなってしまいます。
また、走行する場所がトンネルだったり、山の中だったりすると電波が届きにくくなるため、圏外になって通信できなくなることも当然あり得るます。そう期待しないほうがよいでしょう。
Q. 「インターネット未接続」が表示されてしまうのはなぜ?
A. WiFi対応車両でも接続できない場合は、「SSID」や「パスワード」が違う可能性あり。
最初に、現在乗車中の車両がWiFiに対応しているか調べるために、車内に貼られているステッカーを確認してみましょう。
WiFi接続可能を示すステッカーが貼られているのにも関わらず接続できない場合は、WiFiの「SSID」や「パスワード」が正しいものかチェックしてください。
大文字や小文字の区別、DNSサーバ名など一つずつ確認し、それでも接続できない場合は少し時間をおいて再接続してみましょう。
Q. 一度接続したら何分まで使える?
A. 接続するWiFiサービスによって異なるので、公式サイト等で確認しよう。
新幹線のフリーWiFiは、接続するサービスによって一度に利用できる時間が大きく異なるので、あらかじめ公式サイト等で情報を確認しておきましょう。
例えば、「Shinkansen Free Wi-Fi」は1回30分、「JR-EAST FREE Wi-Fi」は1回3時間までとなっています。
時間を過ぎたからといってその後使えなくなるわけではないので、さらに使いたい場合はもう一度接続し直してください。
ただし、Wi2の「オプションエリアチケット」や「ワンタイムプラン」のような有料オプションで接続する場合は、利用時間の延長には追加料金が必要です。
いずれのサービスを使用する場合でも、オンライン上で作業するときはいつ接続が切れても問題ないように、常に作業内容を保存するようにしましょう。
Q. セキュリティは大丈夫?
A. 無料で使用できる「Shinkansen Free Wi-Fi」と「JR-EAST FREE Wi-Fi」は、一般的なフリーWiFiと同じようにセキュリティ対策は取られていない。
フリーWiFiは誰でも利用しやすい一方で、セキュリティが脆弱という弱点があります。
個人情報や社外秘のデータを扱うような作業は、情報の漏洩を避けるために控えたほうが良いでしょう。
新幹線の車両内で安全なネットワークに接続するなら、「ギガぞうWi-Fi」などVPN接続によるセキュリティが保障されているサービスを使用してください。
まとめ
新幹線や電車内で使えるWi-Fiの種類は以前に比べてかなり増えてきました。
利用する区間や座席、周囲の人の利用状況に通信速度や安定性は影響されてしまうこともありますが、Wi-Fiが利用できれば通信量も節約できて便利ですね。
もちろん、車内でフリーWi-Fiを使う際は、より安全な通信ができる「ギガぞうWi-Fi」(詳細)がおすすめ。
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