インターネットの速度が遅くて悩んでいても、工事が必要な他の通信会社への乗り換えはなかなか気が進みませんよね。
速度改善を考えているなら、プロバイダへの乗換えや、接続方式の変更を検討してみましょう。
本記事では、高速・高品質な通信ができると評判の「かもめインターネット」を取り上げます。
料金だけでなく、メリットやデメリット、口コミや評判についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
かもめインターネットってどんなプロバイダ?
(引用:かもめインターネット)
かもめインターネットとは、転送量の制限が無いだけでなく、契約期間の縛りや解約金も無いプロバイダとして、法人やゲーマーから定評のあるプロバイダです。
プロバイダとは、通信会社の回線とインターネットを繋ぐ役割を担っているサービスのこと。
利用するには、通信回線会社(フレッツ光など)とは別にプロバイダ料が発生します。
ちなみに、光回線サービスを契約するだけでネットが使えるのは「光コラボ(※)」やNURO光(詳細)を契約しているケースがほとんど。
※NTTから回線の提供を受けたプロバイダが売主になって販売する光回線サービス
かもめインターネットをプロバイダとして利用するには、フレッツ光やドコモ光(単独プラン)と契約するか、事業者変更する必要があるため、契約の可否は確認するようにしてください。
では早速、かもめインターネットの概要について確認していきましょう。
形態 | プロバイダ |
月額料金 | 2,410円 |
契約期間 | なし |
解約金 | なし |
通信速度 | 1Gbps |
IPv6 | ○ |
初期費用 | 無料 |
支払い 方法 |
クレジットカード 口座振替 |
公式 | かもめインターネット |
【IPv6対応】「v6プラスサービス」利用で高速・高品質な通信が可能
(引用:かもめインターネット)
高速で高品質な通信を可能にする「v6プラスサービス」とは、混雑を避けて通信ができる「v6プラス」(IPv6 IPoE方式)を使った接続サービスのこと。
従来の接続方式であるIPv4 PPPoE方式では、エリアや時間帯などに影響され、満足のいく速度での通信が難しいことがよくあります。
(引用:かもめインターネット)
しかし、v6プラスサービスで用いるIPv6 IPoE方式を使えば、そういった影響を受けにくくなるため、快適な速度や質で通信することが可能です。
IPv4 PPPoE方式にしか対応してないプロバイダもありますが、かもめインターネットでは「v6プラスプラン」の申し込みと対応機器を用意することで、利用を開始することができます。
【料金】基本接続サービスもv6プラスサービスも月額料金は2,410円で割高
かもめインターネットの基本料金と主なオプション料金は次の通りです。
形態 | プロバイダ (税込 ) |
基本接続 サービス |
2,410円 (初期費用なし) |
v6プラス サービス |
2,410円 |
v6プラスX サービス |
3,080円 |
レンタル IPオプション |
基本:1,048円 v6プラス:2,300円 |
追加メール アドレス |
314円 |
基本接続サービスとv6プラスサービスはどちらも月額2,410円で、基本接続サービスにおいては初期費用が掛かりません。
後述しますが、この料金は他社と比較して割高です。
ではオプションやキャンペーンについても確認しておきましょう。
【オプション】レンタルIPや追加メールアドレスなどもある
かもめインターネットにあるいくつかのオプションのうち、利用する人の多いレンタルIPや追加メールアドレスなどのオプションについて取り上げます。
レンタルIPアドレスオプション
レンタルIPとは、固定IPアドレス(グローバルIP)のことで、WEBカメラやオンラインゲームには欠かせません。
これが基本接続サービスは月1,048円円、v6プラス接続サービスは月2,200円です。
追加メールアドレスオプション
かもめインターネットでは元々「@kamome.or.jp」のドメインを使ったメールアドレスを無料で1個まで利用できます。
ただ、プライベート用や仕事用などで複数のアドレスを使い分けたいという人も多いでしょう。
そんな人向けに、かもめインターネットでは月286円で使える追加メールアドレスオプションがあります。
オプションを付ければ最大10個までのアドレスを持つことができるため、用途に応じて使い分けることが可能です。
【キャンペーン】基本接続サービス、v6プラスサービス2か月無料
(引用:かもめインターネット)
クレジットカード支払いに限り、基本接続サービスとv6プラスサービスの月額料金が2ヶ月分無料になるキャンペーンが実施されています。
無料期間中の退会も可能なので、試しに使ってみることも可能です。
光回線が遅くて仕事にならない人や、v6プラスサービスを体験してみたい人は、この機会に利用してみるのも良いでしょう。
ちなみに、各キャンペーンには適用条件等もありますので、契約前に確認しておくようにしてください。
【他社と比較】月額料金はやや高めだが初期費用無料はいい
同じようにプロバイダ事業を手掛ける「オープンサーキット」と料金を比較してみました。
結論を言えば、かもめインターネットの料金は月額料金だけを見ると割高です。
プロバイダ | 料金 | 無料期間 |
かもめ インターネット |
2,410円 (v6プラスサービス) |
2ヶ月分 |
初期費用無料 | ||
オープン サーキット |
1,980円 (v6Neo) |
2か月分 (年払い) |
初期費用:2,200円 |
たとえば、オープンサーキットであれば、IPv6 IPoEが使える「v6Neo」プランは月額1,980円。かもめインターネットよりも安く使うことができます。
ただ、初期費用が無料であることを考えると、そこまで高いわけでもありません。
総費用としてはさほど変わらないため、契約が短期であればかもめインターネットを、長期になるならオープンサーキットを利用してみると良さそうです。
【契約期間・違約金】契約期間に縛りがなく、契約解除料も掛からない
プロバイダは契約期間や契約解除料を設けているところも多いですが、かもめインターネットには契約期間の縛りや違約金はありません。
最低利用期間などもないため、半端な時期に解約しても契約解除料が掛からないのは安心です。
【支払い方法】クレジットカードと口座振替に対応、請求は4ヶ月目から
支払い方法は、クレジットカード払いと口座振替支払いとなっています。
両者とも請求がくるのは4ヶ月目以降となっているので、すぐに請求が来ないからといって焦る必要はありません。
なお、月額料金が2ヶ月分無料になる基本接続サービスに関しては、クレジットカード支払いの場合のみキャンペーンが適用されることになっていますので、支払い方法には注意してください。
かもめインターネットのメリット
かもめインターネットのメリットは以下の通りです。
- v6プラスサービスが使える
- 契約期間の縛りや契約解除料が無い
- 基本接続サービスは初期費用が0円、月額料金の支払いだけでOK
v6プラス(IPv6 IPoE方式)サービスを最大2か月まで月額料金無料で使える
最近はv6プラス(IPv6 IPoE方式)を使えるプロバイダはかなり増えてきたものの、IPv4にしか対応していないところも少なからずあるのも事実。
ただ、動画視聴やオンライン会議などで各家庭の通信量増えてくると、IPv4方式ではどうしても回線が混雑しがちです。
かもめインターネットではv6プラスサービスに対応していますし、キャンペーンを利用すれば最大2ヶ月まで月額料金無料で利用することもできます。
月額料金を2か月程度無料にするところはよくありますが、利用開始から3か月分を無料にしてくれるところはそう多くありません。
v6プラスサービスをしばらく試しに使ってみたいという人にはうってつけのプロバイダと言えるでしょう。
契約期間の縛りや契約解除料が無いので好きなタイミングで解約できる
契約期間に縛りがあり、高額な契約解除料が掛かるのは光回線あるあるですが、かもめインターネットでは契約期間の縛りはありませんし、違約金も掛かりません。
2年や3年といった長い期間我慢して使うよりは、少々価格が高くても好きなタイミングで解約できるプロバイダがいいという人におすすめです。
基本接続サービスは初期費用が0円で、月額費用の支払いだけで済む
基本接続サービスでは初期費用が0円、発生する費用は月額料金だけです。
初期費用や事務手数料として3,300円程度取られることが多いなか、初期費用が0円で済むというのはありがたいですね。
ただ、v6プラスサービスはv6プラス対応機器のルーターの購入なども必要になってくるため、注意してください。
公式:かもめインターネット
かもめインターネットのデメリット
かもめインターネットのデメリットは以下の通りです。
- プロバイダの月額料金が2,191円掛かるのは正直高い
- 利用開始まで基本接続で最短3日、v6プラスで1日掛かるのは遅め
- 当月中に手続きしても解約が翌月末になる
プロバイダの月額料金が2,410円掛かるのは正直高い
回線業者が指定するプロバイダ以外に、契約者が自分で見つけたプロバイダを契約できるプランとして、フレッツ光やドコモ光などには「単独プラン」があります。
単独プランなら、かもめインターネットをプロバイダにして契約することも可能ですが、指定されたプロバイダから選ぶわけではないため、通常のプランと比べると正直高くなることが多いです。
たとえば、ドコモ光の戸建てプランの場合、指定されたプロバイダから選ぶタイプAやBはプロバイダ料金を含めて月5,720円や月5,940円であるのに対し、単独プランは回線利用料だけで月5,500円。
ドコモ光 | 戸建てプラン |
タイプA | 5,720円 |
タイプB | 5,940円 |
単独 | 5,500円 +2,410円 =7,910円 |
これにかもめインターネットのv6Neoのプロバイダ利用料を加えると、月7,910円にもなり、タイプAやBの通信費と比べると割高です。
それにタイプAから申し込めるドコモnetなどのプロバイダでもIPv6は対応しているので、今の契約や料金をできるだけ変えたくない…という人に、かもめインターネットは向かないでしょう。
利用開始までが基本接続サービスで最短3日、v6プラスで1日掛かるのは遅め
かもめインターネットに申し込み、プロバイダとして利用できるようになるまでは、基本接続サービスで最短3日、v6プラスでも1日程度掛かります。
しかし、オープンサーキットであればv6プラスでも最短1時間での開通が可能。
一刻も早く切り替えて使いたい人にはおすすめできません。
当月中に手続きしても解約できるのは翌月末になる
契約期間の縛りがなく、いつ解約しても契約解除料が掛からないことがかもめインターネットのメリットの一つですが、解約のタイミングには注意しておきましょう。
手続きをしたその月ではなく、解約が完了するのは翌月末です。
たとえば、2020年4月に解約手続きをしたら、解約は5月末となります。
当月中の解約ができないため、近日中の解約を考えている場合は手続きに向けて早めに動くようにしてください。
かもめインターネットの契約方法・解約方法
かもめインターネットの契約方法と解約方法は以下の通りです。
契約方法
かもめインターネットを利用する際は、NTT東日本・西日本のフレッツ光や、光コラボレーションでの契約をしていることが前提となります。
auひかりなどで、NTT回線が引かれていない場合は、新規で回線を引く工事が必要です。
- フレッツ光利用者でプロバイダ変更
- 光コラボの解約と新規契約
- 事業者変更
利用状況に応じて上記のような申し込み方法が考えられるので、自分はどのタイプに当てはまるのか、手元の書類等をもとによく確認するようにしてください。
大まかな流れとしては次のようになっています。
- かもめインターネットのWEBサイトから申し込み
- 二営業日以内にクレジットカード情報の登録メールが来る
- クレジットカード情報を登録
- 利用開始案内メールが来る
- 利用開始
基本接続サービスは利用機器に接続アカウントの設定(参考:公式)が必要になりますが、v6プラスサービスに関しては設定不要です。
解約方法
解約は、「退会申請フォーム」(公式)から行うことになります。
退会の際はアカウントIDやパスワードの入力が必要なので、申し込んだ際に郵送されてきた書類を手元に用意しておきましょう。
かもめインターネットの口コミ・評判
かもめインターネットの口コミや評判を集めました。
「遅くなった」の声多数、他のプロバイダへの切り替えを考える人も
以前から法人やオンラインゲームプレイヤーに人気のあったかもめインターネットですが、ここにきて急ブレーキが掛かっています。
速度に対して「遅い」「遅くなった」といった不満の声が多く、他のプロバイダへの乗換えを検討している人も多いようです。
やっと仕事終わったけど、自宅仕事が始まる…
かもめインターネットの上位回線が糞になったので
オープンサーキットに変えました。
今RTX830届いたのでコンフィグ設定しまーす (Twitter)
うおー!
かもめインターネット急に遅くなったと思って調べてみたら上流がクソになったのか…解約金かからないしプロバイダ変えるかな (Twitter)
最近ネットの調子悪いかなと思ってたら、かもめインターネットISPが変わったとかなんとか。早いから少し高くても契約してたのに遅いんじゃ意味ないや💢プロバイダ換えよっかな😑
(Twitter)
かもめインターネットに変えて速度に満足している人もいる
ただ、中にはかもめインターネットに乗り換えたことで速度が改善され、通信が快適になったという人もいました。
自宅のプロバイダ回線のスピード。
夜間でも下り200Mbps超えとる…😲
めちゃくちゃ速い❗️#テレワーク #かもめインターネット #在宅勤務 #プロバイダ #緊急事態宣言 (Twitter)
練馬区にある自宅の回線は何年か前、プロバイダがボトルネックになってたので、かもめインターネットにプロバイダを変更済み。少し料金高めですけど、その後はピークタイムでも速度落ちないので満足してます。ただVDSL 最大100Mbpsの回線なので、せいぜい実測92Mbps程度です (Twitter)
エリアや建物によって速度にはバラつきがあり、速い人もいれば遅い人もいるという状態ですが、全体的には以前に比べて遅くなったと感じている人が多い印象を受けました。
使ってみないことには実感しにくいものではあるので、キャンペーンを利用して試しに使ってみると良いかもしれませんね。
かもめインターネットのQ&A
かもめインターネットに関するQ&Aをまとめました。
Q. @kamome.or.jpのメールをフリーメールに転送することってできる?
A. フリーメールやキャリアメールなどへの転送は無料。
せっかく無料で使えるプロバイダメールでも、毎日のようにメールを確認しないという人も多いと思います。
そんな人におすすめなのが、フリーメールやキャリアメールなど、普段使っているメールにかもめインターネットのメールを転送するサービス。
転送は無料なのでで、重要なメールを見逃さないためにもぜひ利用しましょう。
Q. 引っ越しの時はどんな手続きをしたらいい?
A. 「お客様情報変更申請フォーム」から住所や回線種別などの情報を変更する。
引っ越し先でもすぐにネットを使えるようにしておくために、回線だけでなくプロバイダの手続きも忘れずに行うようにしましょう。
なお、回線種別の変更などによってアカウントやIPアドレスが変更になる場合もあるので、固定IPアドレスオプションの利用者は注意が必要です。
Q. 通信障害の心配はない?
A. どの回線やプロバイダでも通信障害は稀に起こるが、そこまで心配することはない。
スマホやポケットWiFi、固定回線を利用していると、時に通信障害に出くわすことがあります。
原因不明で通信障害が長期化する場合もありますが、それはあくまでも稀な話。
かもめインターネットでも過去に起きているものの、その回数は少なく、発生時間も短いです。
通信障害については、さほど気にする必要はないでしょう。
(参考:かもめインターネット公式「通信障害」)
Q. フレッツ光以外のNURO光やauひかりでは使えないの?
A. 使えません。NURO光やauひかりを利用するならかもめインターネットの利用は不可。
NURO光やauひかりは、そもそもNTT東西とは違う回線や設備を使用した光回線です。
そのため、NURO光やauひかりでかもめインターネットをプロバイダとして利用することはできません。
ただフレッツ光でなくても、ドコモ光の単独プラン(プロバイダを切り離したプラン)であれば利用できないこともないですが、料金としては割高です。
【結論】月額料金はやや割高だが契約期間に縛りなく使える
かもめインターネットの料金や契約期間、メリットやデメリット、契約・解約方法について解説してきました。
かもめインターネットの月額料金は他のプロバイダと比べると割高ではありますが、契約期間に縛りがなく、高額な違約金があるわけでもありません。
したがって、契約期間に縛られたくない人や、自分の好きなタイミングでプロバイダを切り替えたい人にはおすすめのプロバイダと言えます。
キャンペーンを利用すれば、v6プラスサービスなら3か月は無料で使えるので、気になる人は試しに使ってみると良いでしょう。
公式:かもめインターネット