ドコモやソフトバンクの回線を借りて通信サービスを提供しているMVNO。キャリアに比べて非常に料金が安いことが大きな強みのスマホです。
そんなMVNOですが、参入障壁が少ないこともあって700社以上。料金やサービス、更には回線品質も大きく異なっています。
そこで本記事ではMVNOの中で料金、回線品質、サービスに焦点をあてて特におすすめなものを容量別に紹介していきます。
MVNOタイプの格安SIMでおすすめなもの
MVNOの格安SIMにはそれぞれ特色がある為、用途や希望によっておすすめのものを紹介します。
料金の安さで選ぶならIIJmio
IIJmio | |
料金 | 2GB:850円 5GB:990円 10GB:1,500円 15GB:1,800円 20GB:2,000円 30GB:2,700円 40GB:3,300円 50GB:3,900円 |
通話オプション | 5分以内無料:500円 10分以内無料:700円 かけ放題:1,400円 |
使用回線 | docomo、au |
タイプ | MVNO |
- 格安SIMの中でもトップクラスの安さ
- 端末代最大54,000円割引
- 月額料金が3ヶ月間440〜1,100円割引
- 通話定額オプションが6ヶ月間410円割引
料金が安いというメリットがあるMVNOの格安SIM。さらにそのMVNOの中でも特に安いのがこのIIJmioです。
ドコモがオンライン専用格安プランとしてだしているahamoが20GBで2,970円、ソフトバンクがオンライン専用格安プランとしてだしているLINEMOが3GBで990円、20GBで2,728円であることを考えても、IIJmioの安さは頭ひとつ抜けています。
かけ放題オプションも安い為、通話をよくする人にもOK。スマホ代を安く抑えたいなら一番おすすめのMVNO格安SIMとなっています。
サービスで選ぶならmineo
mineo | |
料金 | 【マイピタ】 1GB:1,298円 5GB:1,518円 10GB:1,958円 20GB:2,178円 【マイそく】 スーパーライト(最大32kbps)・・・250円 ライト(最大300kbps)・・・660円 スタンダード(最大1.5Mbps)・・・990円 プレミアム(最大3Mbps)・・・2,200円 |
通話オプション | 10分以内無料:550円 かけ放題:1,210円 |
使用回線 | docomo、au、softbank |
タイプ | MVNO |
- パケット放題Plus(月額385円もしくは無料)で容量消費後も1.5Mbpsで通信可
- 通信速度が制限される代わりに無制限で使えるマイそくは音声専用端末にベスト
- 今ならどの容量でも6ヶ月間990円で利用できる
- 他社にはない便利なサービスが豊富
mineoは10GB以上の中容量に強みを持ったMVNOタイプの格安SIMです。1GB、5GBのプランは他社よりもかなり高いものの、10GB、15GBのプランは他社同等程度で通話オプションも安いです。
またmineoはプラン料金だけではなく、様々な独自のサービスがあるのも大きな特徴。
たとえばパケット放題Plus。10GB以上のプランであれば無料で利用できるオプションであり(5GB以内は月額385円)、データ容量を使い切った後も1.5Mbpsで利用できるというサービスです。
1.5Mbpsあれば、SNS、音楽ストリーミングは問題なく使えますし、Youtube等の動画も標準画質であれば視聴することができる速度。毎月そこまで容量に気を使わずに使うことができるので割と便利です。
他にも余ったデータ容量をユーザー間でシェアできたりと、使い勝手を向上するものが揃っています。
容量別のおすすめMVNO格安SIM
ではここからは、容量別におすすめのMVNO格安SIMを紹介していきます。
完全音声通話専用やサブ回線として持つならmineoのマイそくスーパーライト
mineoでは通常時よりも遅い速度でしか通信ができない代わりににデータが使い放題となるマイそくプランがあります。
料金及び最大通信速度は以下の通りです。
通信速度 | 月額料金 | |
スタンダード | 最大1.5Mbps | 990円 |
プレミアム | 最大3Mbps | 2,200円 |
ライト | 最大300kbps | 660円 |
スーパーライト | 最大32kbps | 250円 |
(参考) 基本プラン(マイピタ) |
概ね10〜50Mbps | 1GB:1,298円 5GB:1,518円 10GB:1,958円 20GB:2,178円 |
もし音声通話専用としてであったり、サブ回線としてスマホを持つのであればこのマイそくの「スーパーライト」がおすすめ。
最大通信速度はわずか32kbpsである為、ネットサービスはほぼ利用できませんが、わずか250円で音声通話ができるスマホを持つことができるのは大きなメリットです。
また、mineoは通話オプションも他社に比べて安い(通話定額10分以内550円、かけ放題1,210円)ので、音声通話専用スマホとしては最適です。
5GB以内の格安SIMならIIJmio
5GB以内であればIIJmioがベスト。IIJmioなら5GBが990円で利用できます。
他社だと3GBで1,000円程度ですから、コスパとしては抜群に優れています。
5GB以下の容量であれば、そこまで大容量の通信を行うわけではありませんから通信速度を気にする必要ありません。安く使えるIIJmioを選びましょう。
20GB以内ならLINEMO
20GB使うとなると通信速度も気にしたいところです。
20GBで最も安いのはIIJmioですが、もしも高いレベルでの高速・安定通信を求めるならMVNOではなくドコモやソフトバンクのオンライン専用格安プランを推奨します。
ソフトバンクのオンライン専用プランであるLINEMOは20GBが2,728円でキャンペーンも優れているので、十分安く使うことができます。
20GB以上使いたいならmineoのパケット放題Plus(楽天モバイルもあり)
格安SIMのほとんどは最大容量が20GBまでとなっており、それ以上のプランは用意されていません。
その為、もし20GBを超える大容量を使いたいなら基本的には無制限プランがあるキャリアや、大盛りオプションを追加したahamo(100GBで4,950円)を選ぶことになりますが、いかんせん高いです。
そこでおすすめしたいのはmineo。
mineoには「パケット放題Plus」というオプションがあり、低速モードに切り替えると通信速度が最大1.5Mbpsとなる代わりにデータ消費なしで使い放題となります(3日で10GBを超えると翌日だけ速度制限)。
10GB(1,958円)や20GB(2,178円)であればこのオプションが無料で利用可能(5GBプラン選択時は月385円)。約2,000円程度で大容量が使えるということになるわけです。
ちなみに1.5Mbpsというのは標準画質の動画も視聴することができるレベルですから、使い道によっては必要十分な速度です。
また、MVNOではないものの20GB以上使いたい場合は新キャリアである楽天モバイルもおすすめ。
20GB以上からはいくら容量を使っても3,278円というコスパが非常に優れたスマホで、mineoのように低速状態で我慢して使う必要もありません。
ただ楽天モバイルは新しいキャリアということもあり、ドコモやau、ソフトバンクといった既存キャリアの回線を使う他のMVNOよりもエリアが狭く、特に地下や建物内に弱くたまに圏外になってしまうこともある点は注意しなければなりません。
MVNOタイプの格安SIMについて
ここからは、MVNOについて特徴を解説しています。
MVNOとは
MVNOとは「仮想移動体通信事業者」の略。ドコモやソフトバンクといった回線設備自体を持つ通信事業者(MNO)から、回線を借り受けて通信サービスを提供している事業者のことを指します。
自社で回線設備を持って通信サービスを提供しようとすると、全国に設備を作る必要があり多額の投資と時間が必要です。
3大キャリアに次いで新キャリアとして資本力のある楽天が2019年から通信サービスの提供を始めましたが、3大キャリアのエリアには及ばず、そして赤字が続いています。
ただMVNOは回線設備を既存のキャリアから借りる為、そういった多額の投資や時間が不要。参入障壁が低い為、現在は700社以上のMNVO格安SIMが存在しています。
MVNO格安SIMの特徴
MVNOの格安SIMには以下の特徴があります。
- 通信速度がキャリア(MNO)に比べると遅い
- 回線が混雑する時間帯(平日の12時台など)に特に遅くなりがち
- オンラインでの契約がメイン(店舗がない)
- キャリアメールはない
- キャリア(MNO)に比べて格段に料金が安い
回線速度はキャリアより遅い
MVNOの通信速度は概ね10〜50Mbps程度のことが多いです。高画質の動画もストレスなく視聴できる速度ですから基本的には問題ないものの、100Mbps以上の速度がでるドコモなどキャリアに比べると通信速度は遅いです。
また平日の12時台など回線が混雑する時間帯はさらに遅くなる格安SIMも多数あります。
MVNOは回線について一定の枠をキャリア(MNO)から借りて通信サービスを提供しています。ただ借りている枠は限られており、キャリアほど余裕はなし。使う人が増える時間帯は回線が混雑して通信速度が遅くなることもあるのです。
回線の枠に余裕を持てば回線の混雑を避けて通信サービスを提供することもできますが、枠を増やせばその分コストが増加し採算が合わなくなってしまいます。
安さが売りの格安SIMだからこそ、通信速度の遅さはやむを得ないものなわけです。
オンラインでの契約がメインで店舗はない
MVNOの格安SIMは、ドコモやソフトバンク、auといったキャリアやY!mobileやUQモバイルといったサブブランドは店舗や家電量販店での契約や相談が可能です。
しかしMVNOタイプの格安SIMは基本的にオンラインのみ。店舗等はありませんし、家電量販店での申し込みもできません。
その為、SIMの入れ替えや初期設定を自分でやる必要があります。
その分、月額料金は格段に安い
ここまで見るとMVNOはデメリットだらけのように感じますが、それらのデメリットを全てひっくるめてもおすすめできるのが「料金の安さ」です。
たとえば3GBをキャリアで使おうとすると、基本料金でドコモが4,565円、auが5,665円、ソフトバンクが5,478円かかります。
しかしMVNOなら3GBで1,000円以下のところが多数。5GBが1,000円以下のところもあります。キャリアの4〜5分の1です。
通信速度が遅いと言っても基本的には高画質の動画を見るのは全くない速度がでるし、オンラインでの契約や設定も簡単なので問題なし。
ここまで安いわけですから、圧倒的に格安SIMを使うことをおすすめします。
まとめ
最後にまとめるとおすすめのMVNO格安SIMは以下の通り。
料金が安いところ、回線品質が良いところ、他社にはない特別なサービスがあるところなど色々あるので、自分にあったものを選びましょう。