※OCN光はOCNのNTTドコモとの合併に伴い、サービス受付が終了しています。
他の光回線については以下の記事を参照してください。
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「前からOCNを使っていたからOCN光にしたのに、前より速度が遅い」と、親戚が言っているのを聞いて原因を調べたことがあります。
すると、遅い理由は「v6アルファ」を使っていなかったことにありました。
本記事では、OCN光や「v6プラスとv6アルファは違うのか」などについて解説していきます。
OCN 光 と OCN with フレッツ、OCN mobileの違い
まずはOCNに関する基本的な情報を見ていきましょう。
OCN 光 と OCN with フレッツは、契約先が違う
OCNはNTTコミュニケーションズのインターネットサービスプロバイダ(ISP)です。
プロバイダは、回線とインターネットを接続するという役割があります。
元々多くの人が利用していたのが、回線はNTT東日本/西日本で、プロバイダがOCNという組み合わせでの契約でした。
現在はNTT東西の光回線の提供を受けたプロバイダが契約先となり、光回線と自社のサービスをプラスした光回線サービスである「光コラボ」への加入者が年々増えています。
つまり、従来通りの、回線先とプロバイダ両方と契約したサービスは「OCN with フレッツ」、光コラボによるサービスは「OCN光」となるわけです。
OCN mobile ONEは格安スマホ/格安SIM
ではOCN mobileは何かというと、OCNが提供する格安スマホ/SIM事業です。
電話番号やSNSを必要としないデータSIMだけのサービスもあり、タブレット端末利用者や通信費を抑えたい人に人気があります。
(参考:OCN mobile ONE公式HP)
OCN 光が遅い理由は、「v6アルファ」以外を契約しているから
OCN光とOCN with フレッツは、NTT東西が回線を、OCNがプロバイダを担当しているため、利用者の契約先が異なるだけで接続方法には違いがありません。
違いが無ければ、冒頭のような「光コラボに替えたら速度が遅くなった」という現象は起きないはずです。
それではなぜOCN光が遅いと言われるのか理由を調べてみると、「v6アルファ」の契約をしていないもしくは対応機器を使っていないということが原因として浮かび上がりました。
ぶいろくあるふぁ?
それは何ですか?
v6アルファが何なのかが分かって、契約や機器を揃えることができれば、OCN光の速度を改善できるはずです。
一緒に「v6アルファ」が何なのかを見ていきましょう。
「v6アルファ」を使えば夜の回線混雑を解消できる
多くの人が使っているインターネットの通信規格であるIPv4。
長年使われてきた規格ですが、IPv4のIPアドレスをもった機器はプロバイダが違っていたとしても、インターネット接続時には同じポイント(箇所)を通る必要があります。
そのため、ネット利用が増える夜になるとポイントで渋滞が起き、回線が混雑してしまうんです。
OCNならv6アルファを使うことで、渋滞ポイントを避けることができるので、夜でも快適に使うことができます。
ではv6アルファとは一体何なんでしょうか。
OCN 光のv6アルファについて
v6アルファはIPv4 over IPv6という通信方法の一つで、v6プラス、transixなど提供事業者によって様々な名称がつけられている規格です。
そう言われてもいまいちピンと来ない人のために、さらに突っ込んで解説していきます。
v6アルファとは?
現在インターネットで使われている通信規格を大きく分けると、IPv4とIPv6という2つの規格があります。
IPv4はネットの普及に合わせて世界中で使われてきた規格ですが、ネット利用者が増えて接続時にポイントで混雑が生じることや、IPアドレスが枯渇してきたことで新しい通信規格が求められるようになりました。
それで生まれたのがIPv6です。
IPv4よりもセキュリティに優れ、多く無数のIPアドレスを持てることから、IoT時代に突入した現在において、あらゆる機器をネットに繋ぐために活躍しています。
ただ、IPv4とIPv6はネット接続時にそれぞれに対応したサイトしかアクセスができないという問題点がありました。
PPPoEと呼ばれるトンネル方式によって、未対応だったGoogleやFacebookなどの大手サイトすら見ることができないという事案が発生してしまったんです。
そこで、どちらの規格であってもIPv4とIPv6のサイトを両方見れるようにしたのが「IPv4 over IPv6」であり、「v6アルファ」と呼ばれるIPoE方式です。
一度それぞれの特徴を表にしてまとめます。
IPv4 | IPv6 | IPv4 over IPv6 | |
接続方式 | PPPoE | PPPoE | IPoE |
IPv4のサイト | ○ | × | ○ |
IPv4のサイト | × | ○ | ○ |
ちなみに、IPv6に対応しているサイトはまだそんなに多くもないので、これからネット開通を考えている方は「IPv6プラス」「vアルファ」「v6ハイブリット接続」などの「IPv4 over IPv6」方式を選ぶのが吉です。
v6アルファを使うには、IPoE方式やIPv6に対応した機器や無線LANルーターを使う必要はありますが、v6アルファ契約で無償貸出してくれるプロバイダもあります。(OCNは無料~550円/月)
場合によっては自分で設備を整えることも出てくるので、遠隔サポートの手を借りながら準備を進めましょう。
夜の回線混雑は通信規格を変えることで避けられる
「夜間や週末はアクセスが集中するから回線が混雑して遅くなる」ということをよく言いますが、もっと言えば「IPv4方式で接続することで、通信速度が落ちるうえに皆が通るPOIが混雑してしまうから遅くなる」というのが意味合いとして正しいです。
自分がネットを使う時間帯=皆がネットをよく使う時間帯であれば、v6アルファを使うことで以前よりも夜間の回線速度が格段に上がる実感を得られることでしょう。
オンラインゲームにはIPv4にしか対応しておらず、v6アルファで接続できないゲームもあるので注意が必要です。
v6アルファを使うことで、IPv6の規格を使ってIPv4のゲームやサイトを使えるので、人によっては以前よりも速度が速くなったと感じるかもしれません。
ネットの回線速度が夜に遅いと感じる原因や対策方法。特にマンションやアパートの人は注意が必要。
「OCN 光 v6アルファ パッケージ」ならIPoEルーターのレンタル無料
(画像引用:NTT.com OCN光ページ)
OCNはドコモ光やSo-net光などのプロバイダでもあるので、光コラボでOCNを使うと言っても、光コラボの事業者として選ぶのかプロバイダとして選ぶのか悩むところですよね。
OCN光なら契約先や窓口がOCNだけになるので、トラブル時もどこに連絡するかで困りません。
また、OCN光の「v6アルファパッケージ」なら、v6アルファに対応したルーターも料金込みなので想定していた月額料金がオプションや端末代金で跳ね上がるなんてこともないので安心です。
戸建ての料金は6,160円~、マンションは4,510円からと他より割高ですが、セキュリティサービスや訪問/遠隔サポートも付いてこの価格なので、v6アルファを導入したいなら検討したいですね。
ちなみに、セキュリティ状態やデータ通信量確認に使える「OCN v6アルファ アプリ」もiOSとAndroid両方からリリースされています。
スマホから有害サイトからのブロック件数など気になるセキュリティ情報が確認できるので、ダウンロードしておくと良いでしょう。
(画像引用/参考:NTT.com公式HP 「光回線>OCN v6アルファ アプリ」)
v6アルファを申し込みたい時はどうしたらいい?
IPv6は他のプロバイダなどでも申し込めるところが増えてきているので、IPv6やv6プラスという言葉あればv6アルファと同じだと思って申し込めば大丈夫です。
IPv4 over IPv6サービスは、加入者の申請によって無料で使い始められる場合と、月額料金に+550円程度でオプション加入とセットでの申し込みになる場合があります。
v6アルファを申し込みたいけれど、どうしたらいいのか不安な人はこちらを参考にしてください。
OCN光 with フレッツでv6アルファを使うと月額料金+550円/月
フレッツの光回線+OCNがプロパイダで契約先がそれぞれのOCN光 with フレッツを契約している人がv6アルファを使いたい場合、まず「フレッツ・v6オプション」(無料)を契約する必要があります。
【フレッツ・v6オプションの申し込み方法】
- 「フレッツ光ネクスト」「フレッツ光ライト」と同時申込・工事
- 「サービス情報サイト」(※)の申し込み受付ページからの申し込み
(※契約回線でのみアクセスが可能) - プロパイダからの申し込み(プロバイダが代行)
フレッツ・v6オプションは、あくまでも回線のオプションなので、プロバイダでv6アルファを使うとなると、v6アルファ使用+専用Wi-Fiルーター+ホームセキュリティ+訪問/遠隔サポートが付いて550円/月掛かります。
続いて以下の手続きで申し込み・利用が可能です。
【手続きと開通まで】
- OCNマイページで申し込み
- IPoE対応ルーター(無線LAN付)が届く
- IPoE対応ルーターの設置
- IPoE通信での利用可
OCN for ドコモ光ならv6アルファは月額費用不要!!
ドコモ光でOCNがプロバイダの場合、v6アルファを使うにあたって特に利用料は掛かりません。
こちらも前述と同じようにマイページから申し込めば、5日程度で対応ルーターが配達されて、快適にネットを使うことができます。
ただ、利用料無料だったホームセキュリティオプションは12か月間で無料期間が終了してしまうので、継続したい場合は200/月で別途申込が必要です。
子どもを有害サイトから守ってくれたり、ネット利用時間を制限できたりすることもできるのは、子どものいる家庭にとってありがたいオプションかもしれません。
ちなみに、私は関連書類の写真や電話番号、なぜ手続きの必要があるのかを簡単にカレンダーに登録するようにしています。
そうしておけば、期日近くになって書類をあちこち捜したり連絡先を調べたりする必要もありません。
今回の場合であれば、11か月後のカレンダーやリマインダーに忘れないように登録しておくと、手続きを忘れないで済みますよ。
公式:ドコモ光
フレッツからONE光に転用してv6アルファパッケージを契約
フレッツ光の契約からOCN光の光コラボに転用する場合は、転用承諾番号の取得が必要です。
転用承諾番号の申請には、「開通のご案内」や請求書、フレッツ光のお客さまID、契約者名、利用場所住所、利用料金の支払い方法及び関連情報が必要なので事前に用意しておきましょう。
ちなみに、OCN 光 with フレッツ、OCN 光「フレッツ」から「OCN 光」への転用では違約金は発生しませんので安心してください。
以下、転用の手続きです。
【手続きと開通まで】
1)転用承諾番号を取得(有効期限は15日間)
※OCN光への申し込みには、有効期限が10日以上残っている必要あり
→10日未満の場合は再度取得の必要あり
2)OCNマイページを選択して申し込めば、転用承諾番号を自動で取得可能
OCN光とOCN v6アルファのセットでの申し込みになります。
3)利用開始の案内が送付される
- 設定に必要なOCN認証ID
- 認証パスワードが記載された「OCN会員登録証のご案内」
- 「OCN設定ガイド」
上記の3つが郵送されます。
4)IPoE対応ルーターの到着
5)IPoE対応ルーターの設置
遠隔サポートや訪問設定サポートが可能
6)IPoE通信での利用可
他の光コラボからONE光に事業者変更してv6アルファパッケージを契約
事業者変更とは、2019年7月から始まった制度で、光コラボ同士の契約先を簡単に変更できるようになった制度です。
光コラボ間の事業者変更の場合、事務手数料3,300円が必ず掛かります。
定期契約を途中解約した場合は解除料を取られる可能性もあるので注意しましょう。
事業者変更を利用した手続きの流れは以下の通りです。
【手続きから開通まで】
- 利用中の事業者で「事業者変更承諾番号」を取得する
- OCNに事業者変更の申し込みをする
電話(0120-5065506) - OCNから「ご契約のご案内」が郵送される
- OCN光へ契約変更する(通信機器の設定変更が必要)
v6アルファを使うにあたり、現在の契約先でいいのか、転用や事業者変更を含めて検討し、自分にあったプランを選べると良いですね。
OCN光は安心だがOCNmobileでの割引率は低い。 こだわりがないなら、他のコラボ先も考えよう。
OCN mobile oneを契約しているなら、OCN光の契約で月220円の割引を受けられます。
ただ、光コラボサービスとしてはキャリアに比べて割引率が低く、通信費としては割高です。
OCN光にこだわりが無いなら、電力会社などの光コラボ先を検討するのも通信費節約方法の一つです。
光コラボ業界は移り変わりが激しく、昨年まであった事業者が撤退しているといった状況なので、アンテナを常に張って色々な事業先を見たり、事業者変更を検討したりしても良いでしょう。