2つの回線を同時に待ち受けできるDSDV(デュアルSIM・デュアルVoLTE)スマホやDSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)スマホの需要が高まっています。
これらは2つのSIMカード(デュアルSIM)を1台のスマホで使う方法の一つ。
DSDVスマホは、例えば格安SIMと楽天モバイルのeSIMを組み合わせて使うことも可能で、かなり通信費を節約することができます。
またSIMの組み合わせによっては、通話はau回線、データ通信は楽天モバイルといった使い方も可能です。
本記事では、DSDVとDSDS、DSDAの違いや、DSDSスマホのメリット・デメリット、おすすめのSIMフリー端末やデータSIMについて、詳しく解説していきます。
DSDV向けのおすすめの端末やデータSIMを知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
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DSDV(デュアルSIM・デュアルVoLTE)とは?
DSDV(デュアルSIM・デュアルVoLTE)の概要や、DSDS・DSDAなどとの違いについて確認していきましょう。
デュアルSIMとは2つの回線を1台のスマホで使う機能のこと
同時通話 ・通信 |
同時 待ち受け |
4Gを 使える |
|
DSSS | × | できない | △ (片方のみ) |
DSDS | × | できる (3Gと4G) |
△ (片方は3G) |
DSDV | × | できる (4Gと4G) |
○ |
DSDA | ○ | できる | ○ |
デュアルSIMとは2枚のSIMという意味で、2つの回線を1台のスマホで使える機能のことです。
2枚の物理SIMカードが入るスマホだとしても、両方のSIMを使えるのか、回線は4Gも使えるのかといった部分に違いがあるため、DSDSやDSDVといった種類に分けられます。
- DSSS(デュアルSIM・シングルスタンバイ)
…2つのSIMを入れられるが、一般的なスマホと同様待ち受けできるのは1つの回線のみ。もう一方のSIMを使うには手動で切り替える必要がある。
- DSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)
…2つのSIMが同時待ち受けできる(どちらでも電話の発着信や通信ができる)が、4Gまたは5Gを使えるのは一方のみ(片方は3Gとなる)
- DSDV(デュアルSIM・デュアルVoLTE)
…2つのSIMを入れられるが、同時利用は不可。ただし両方とも4Gまたは5Gが使える
- DSDA(デュアルSIM・デュアルアクティブ)
…2つのSIMが同時待ち受けでき、両方とも4Gまたは5Gを使える
DSDSとDSDVの違いは?DSDSスマホとau回線は相性が悪い問題があった
2枚のSIMを入れて使えるDSDSスマホとDSDVスマホ。
その違いは、利用できるSIMの組み合わせにあります。
例えばDSDSスマホは、片方が4Gまたは5G回線ならもう一方は3G回線でなければいけません。
au回線では通信と音声通話で4G回線を使う「au VoLTE」しか使えず、3G回線では通話ができないようになっています。
したがってDSDSスマホの4G回線は必然的にauのVoLTE回線となり、もう一方のSIMはドコモかソフトバンクの3G回線を使うしかないという状態になっていました。
対してDSDVスマホは、両方の4G待ち受けが可能です。
片方がau VoLTE回線でも、もう一方のSIMで4G回線を使えるため、DSDSに比べてかなり応用がきくようになりました。
au VoLTE対応のSIMや端末って何?メリット・デメリットを詳しく解説
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DSDA(デュアルSIM・デュアルアクティブ)
DSDAの魅力は、2回線同時待ち受けはもちろん、同時通話が可能。
DSDSやDSDVは、一方のSIMが電話中だともう一方のSIMは圏外になってしまいますが、DSDAなら電話中でも通信が可能となります。
片方のSIMで動画を見ながら、もう片方のSIMで通話をするなんてこともできます。
ただ現在はこのDSDAタイプの機種は殆どなく、そもそもこのタイプを利用するメリットもあまりありません。
主流はDSDVだが、物理SIMではなくeSIMを利用する場合もあり
現在のデュアルSIMが可能な端末の中で、最も主流なのはDSDV。2つのSIMで同時に待受が可能、さらにどちらも4Gでの通信が可能なので最も実用性が高いタイプです。
ただDSDVの中でも、どのタイプのSIMを使えるかは端末によって異なります。
これまでも使われてきた端末に直接挿して使う物理SIMだけでなく、現在はあらかじめ端末に組み込まれていてデータを書き込んで使うeSIMが使える端末も増えています。
そして、デュアルSIMで利用する場合のSIMの組み合わせは、端末によって以下のタイプに分かれます。
- 物理SIM+物理SIM
- 物理SIM+eSIM
- eSIM+eSIM
iPhoneで2つのSIMは利用可能?どのタイプに属する?
iPhoneはXR・XS以降の端末でデュアルSIM(DSDV)が利用できるようになっています。SIMの利用可能な組み合わせは以下の通りです。
iPhoneの種類 | 物理SIM + 物理SIM |
物理SIM + eSIM |
eSIM + eSIM |
iPhone15 Pro Phone15 |
× | ◯ | ◯ |
iPhone14 Pro Phone14 |
× | ◯ | ◯ |
iPhone SE(第3世代) | × | ◯ | ◯ |
iPhone13 Pro iPhone13 iPhone13 mini |
× | ◯ | ◯ |
iPhone12 Pro iPhone12 iPhone12 mini |
× | ◯ | × |
iPhone SE(第3世代) | × | ◯ | × |
iPhone11 Pro iPhone11 |
× | ◯ | × |
iPhoneXS | × | ◯ | × |
iPhoneXR | × | ◯ | × |
iPhoneX以前 | × | × | × |
iPhoneXR以降からデュアルSIMを使うことが可能、さらにiPhone13以降であれば eSIM同士で組み合わせることが可能です。
なお、現在格安SIMでeSIMを利用可能なものは以下の通りです。
デュアルSIMスマホの使い方
DSDVスマホやDSDSスマホの使い方は以下の通りです。
- SIMフリー端末を用意
- 使いたいSIMを契約
- SIMのサイズに注意して挿入
- SIMの設定やAPN設定
- 発着信やモバイルデータ通信の設定
順を追って確認していきましょう。
Step1:DSDVやDSDSに対応したSIMフリー端末を用意する
まず最初はDSDVスマホやDSDSスマホから自分の利用したいスマホを用意してください。
最近ではどちらも種類が増えてきており、以前に比べて選択肢がかなり広がってきています。
Step2:格安SIM orキャリア+格安大容量データSIMを契約
デュアルSIMを利用する為には当然SIMを2つ契約しなければなりませんが、どのような組み合わせにするかは検討が必要です。
基本的には「通話用」と「データ通信用」に分けるのが理想。もちろん仕事とプライベートで電話番号を分けたいという場合はその限りではありませんが。
以前まで楽天モバイルが1GB以内だと0円であったので通話用におすすめでしたが、現在は1GB以内でも1,078円になりました。
また、現在はスマホで通話のみのプランもありません。
そこで個人的におすすめなSIMは以下の通りです。
【通話用】
【データ通信用】
Step3:SIMカードのサイズは端末に合うものを選んでスロットに挿入
端末によってSIMカードのサイズは異なります。
SIMアダプタなどで調整できる場合もありますが、機種によっては変換アダプタで反応しない場合も。
キャリアのSIMカードはショップにお願いすれば2,000円程度で小さなSIMに変えてもらうことも可能です。
端末に適したSIMカードを選び、スロットに挿入するようにしてください。
Step4:SIMの設定やAPN設定を行う
SIMの種類によっては、APN設定と呼ばれるネット接続設定をする必要があります。
設定方法は契約したSIMの公式サイトなどで紹介されているので、それらを参考にしましょう。
Step5:どちらのSIMからの発着信なのか表示を確認する
必要な設定が終わったら、正常に動作するかを確認してください。
他の人から自分のそれぞれの番号に掛けてもらうと、画面にどちらのSIM番号から掛かってきた着信なのかが分かるようになっています。
両方の発着信を確認して問題が無ければ、設定終了です。
iPhoneでデュアルSIMを使う場合の使い方、設定方法
iPhoneの場合も基本的な流れは上記で紹介した場合と同じです。
ただiPhoneXRからiPhone12までは「物理SIM+eSIM」で契約しなければなりません。iPhone13以降は「物理SIM+eSIM」と「eSIM+eSIM」の組み合わせも利用可能です。
なおiPhoneでは「物理SIM+物理SIM」の組み合わせは使えないので注意してください。
2枚目のeSIMは設定⇒モバイルデータ通信⇒eSIM追加で可能です。
SIMの追加が終わるとiPhoneで2つのSIMが利用可能となり、主回線と副回線と表示されます。
デュアルSIM(DSDV)のメリット
DSDVスマホのメリットは以下の通りです。
- 大手キャリアの回線と格安データSIMを併用して通信費節約可能
- キャリアメールを維持したまま大容量格安SIMを使える
- ガラケーとスマホの2台持ちをせずに済む
- 仕事用とプライベート用で電話番号を使い分けられる
- 海外旅行用の2枚目のSIMとして使える
- エリアに応じて繋がりやすい回線の使い分けができる
では一つずつ確認していきましょう。
大手キャリアの回線と格安データSIMの併用で通信費を節約できる
長年利用してきた大手キャリアの回線を解約しなくても、DSDSスマホやDSDVスマホなら格安データSIMと併用することで回線を残すことができます。
キャリアに通話のみのプランはありませんが、キャリアのSIMによるデータ通信を1GB以内に抑えながら使えば、キャリアから請求されるのは通話代とデータプランの最低プランに掛かる料金程度。
仮に格安データSIMを100GB2,500円としても、うまく運用すれば、キャリア(3,000円)+格安データSIM(100GB:2,500円)=5,500円で使うことができます。
6,000円ほどの料金を支払ってもドコモは30GBまで、ソフトバンクは50GBまでしか通信できないことを考えれば、100GBや300GBまで使えるデータSIMを併用するといかにお得に使えるのかが分かりますね。
キャリアメールを維持したまま大容量格安SIMを使える
DSDVスマホを使ってキャリアの回線を維持できれば、キャリアメールを維持することが可能となります。
GmailやYahoo!メールといったフリーメールがあちこちで使えるようにはなってきましたが、信頼のおけるキャリアメールを使い続けたいという人も多いでしょう。
1台のスマホで大容量の格安SIMを使いながらキャリアメールも使えるのは、DSDVスマホの特権ですね。
キャリアメールの必要性とは?2019年に始まった+メッセージサービスとフリーメールがあればスマホは大丈夫!?
ガラケーとスマホを2台持ちしなくても良い
これまではスロットにSIMを1枚しか入れることができなかったため、ガラケーとスマホの2台持ちとなり、2つを持ち運ぶことに仕方が無さを感じていた人も多いでしょう。
私も昔に2年ほど2台持ちをやっていましたが、スマホやLINEをメインで使うようになってからはガラケーを家に置いてきてしまうことがあり、ガラケーの運用代が垂れ流し状態に。
充電や持ち運び、それぞれの管理が面倒で、結局音声付のSIMに変えてしまいました。
DSDSやDSDVで運用ができてしまえば2台持ちする必要は無くなり、そういった負担や不便さを解消することができますね。
仕事用とプライベート用でSIM(電話番号)を分けることができる
かつてドコモでは、1台の携帯で2つの番号が持てるサービスがあり、ビジネスマンを中心に広く活用されていました。
仕事用とプライベート用で電話番号を分け、そのSIMを一つの端末で運用してしまえば、携帯を2つ持たなくても済みますよね。
ただ片方のSIMが電話中の間、もう一方は圏外になってしまうため、ビジネスでの利用を検討している場合はその点に関しては注意しておきましょう。
海外旅行用の2枚目のSIMとして使える
海外での通信手段としては、日本からポケットWiFiを持って行ったり、国際ローミングを利用したりする他に、現地のSIMを購入して使う方法があります。
従来のシングルスロットのスマホでは、元のSIMを現地SIMと入れ替えなければいけませんでした。
DSDV(DSDS)スマホなら自分のSIMはそのまま、現地SIMを隣に挿入して使えるため、元のSIMを無くす心配も要らず、安心して使えますね。
エリアに応じて繋がりやすい回線を使い分けられる
日本はほぼ全国的にキャリア回線が繋がるようになっていますが、エリアによってはドコモが繋がりやすくてもauは繋がりにくいといったこともあるでしょう。
データSIMで回線先を住み分ければ、エリアに応じて繋がりやすい回線を使い分けて通信することが可能となります。
DSDVスマホのデメリット
DSDVスマホのメリットは以下の通りです。
- 端末は海外製がメイン。おサイフケータイが使えないものも多い
- iPhoneはeSIMであってDSDSやDSDVには対応していない
- 電池の消耗が激しくモバイルバッテリー携行を要検討
- 通話しながらの調べ物ができない
では一つずつ確認していきましょう。
端末のほとんどが海外製でおサイフケータイが使えないものも多い
DSDVスマホやDSDAスマホの普及が進む海外では、以前からダブルスロットを標準装備している端末が多く発売されてきました。
最近ではHUAWEIやASUS、OPPOなどのメーカーが出している端末に人気が集まっています。
しかしこういったお手頃価格で手に入れやすい海外製の端末は「おサイフケータイ」を使えないものが多いです。
ガラケー由来の機能を重視している人は、それらの機能が搭載された端末かをよく確認してから契約するようにしましょう。
SIMフリー端末でおサイフケータイや防水機能の付いたものに関しては、後程いくつか紹介していきます。
電池の消費が激しい
2つの電話番号を待ち受けにするため、端末のバッテリーには2倍の負荷が掛かり、当然バッテリー消費が激しくなってしまいます。
薄さや軽さを売りにした端末はバッテリー容量が少なく、3,000mAh前後のものも多いです。
ただDSDVスマホを使うならそれでは不十分。できれば5,000mAh程度は欲しいですね。
端末の扱いやすさを追求するならモバイルバッテリーを携帯し、いつでも充電できるようにしておく必要があります。
DSDVスマホ向けデータSIMのおすすめ
DSDVスマホ向けのデータSIMについておすすめできるものをまとめました。
楽天モバイル
楽天モバイル | |
容量・料金 | 【段階料金制】 〜3GB:1,078円 〜20GB:2,178円 〜無制限:3,278円 |
回線 | 楽天 |
契約期間 | なし |
中途解約金 | なし |
- 今だけ!初めて申し込みで10,000ポイントプレゼント!
- 無制限に使っても最大3,278円
- モバイルルーター端末1円
- 楽天ポイント還元、楽天市場でのポイント還元率アップなど特典大
音声通話用SIMだけでなく、データ用SIMとしてもおすすめできる楽天モバイル。
段階料金制なのでそこまで使わない月は安くなりますし、どれだけ使っても3,278円、さらに特典も優れているのでおすすめです。
IIJmio
IIJmio | |
容量・料金 | 20GB:1,950円 |
回線 | ドコモ・auのうちいずれかを選択 |
契約期間 | なし |
中途解約金 | なし |
- 20GBが格安で使える
- 契約期間なし
- データ繰越可
- 音声通話可のプランもあり
IIJmioは音声通話付きのSIMをメインと扱っている格安SIMですが、20GBのデータ通信のみ使える大容量データSIMとして利用することも可能です。
20GBとしてはかなり安く2,000円を切る料金で、格安SIMとしても非常に評判が良いという特徴を持っています。
なお20GBプランはデータ通信のみではなく、音声通話もできるプランを選ぶこともできます。料金は多少あがりますが、通話用とデータ通信用で別々に契約するよりも一つでまとめて利用した方が安く済むので、ルーターに挿して使う場合以外は音声通話可のプランを選ぶのがおすすめです。
【結論】DSDVスマホは使い勝手がかなり良いのでおすすめ
最近ではmicroSIMとnanoSIM×2のトリプルスロット端末も出てきており、1台のスマホで複数のSIMを管理することが簡単にできるようになってきました。
iPhoneもデュアルSIMに対応し、最近は格安SIMの多くもeSIMが利用できるので、大容量のデータ通信を行いたいけどスマホ代を安くすませたいという人にはとてもおすすめです。