「VoLTE」は「Voice over Long Term Evolution」の略語で、「VoLTE」は「ボルテ」と読みます。
普段聞きなれない言葉ですが、格安SIMを使う人がどんどん増えるなかで、VoLTEは誰にでも関係のある話であり、iPhoneを使うauユーザーや、格安SIMでauの機種や回線を使う人にはかなり重要な言葉になってきていますよ。
本記事ではau VoLTEを中心に、VoLTEについて解説していきます。
au VoLTEとは?どういう意味?
au VoLTEとはそもそも何なのか、なぜauではVoLTEが肝心になってくるかを最初におさえておきましょう。
公式HPによるとこのように説明されています。
au VoLTEは、auの4G LTEを活用した最新の音声通信サービスです。
相手の声がよりクリアに聞こえるほか、操作中の画面のまま着信を受けたり、通話相手に画面を共有することもできます。(引用:au「【au VoLTE】au VoLTEとはなんですか?」)
つまり、端末やSIMがVoLTEに対応していれば、4G LTEの高音質で通話ができて、かつ通話中にネットを使うことができます。
au VoLTEは無料?VoLTE対応SIMって?
「au VoLTE」と聞くと、特別なもののように感じますよね。
でも、意識をしていないだけで、実はあなたもすでに使っているかもしれません。
現在、VoLTEは標準搭載、もちろん無料
基本的にau VoLTEは、格安SIM含めてau回線を使う人全てが使うことになります。
もちろん無料、現在は標準搭載でほとんどの人は知らず知らずに使っているでしょう。
VoLTE対応SIMとは
SIMというのは、スマホでデータ通信などをする際に必要になる小さなカード(上図)のことで、これが端末に入っていないと、電話を掛けたりネットを使うことができません。
そしてVoLTE対応SIMとはその名の通りVoLTEが使えるSIMのこと。
VoLTE対応スマホが必要
SIMがVoLTEに対応していても、スマホ自体がVoLTEに対応していないと使うことができません。
ちなみにiPhoneでは6以降で対応しており、5以前ではVoLTEに対応していません。
ドコモやソフトバンクのVoLTEは?
ドコモやソフトバンクでもVoLTEは使われています。
ただ、VoLTEが開始した当初、auだけは「VoLTE対応のSIMにするかどうか」という選択肢を迫られていたのでau VoLTEに注目されていただけです。
なお現在はauや格安SIMを含めて全てのSIMがVoLTEに対応しており、VoLTE非対応のSIMはありません。
VoLTE非対応SIM・端末は使えなくなる
現在のSIMはキャリア、格安SIM問わずVoLTEに対応していると述べましたが、そもそも現在はVo LTEに非対応のSIM、そして端末自体が順次使えなくなっています。
VoLTE非対応のスマホでは3G回線を利用して通話を行います。
しかし3Gは以下のタイミングで終了(もしくは終了予定)。
- ドコモ・・・2026年3月末(新規受付終了済)
- ソフトバンク・・・2024年1月末(新規受付終了済み)
- au・・・2022年3月末
auについてはすでに終了しており、VoLTE非対応のガラケーなどが使えません。
VoLEのメリット・デメリット
現在はほぼ全員が使っているVoLTEですが、これに変わったことでどういった良さがあったのか、メリット・デメリットを紹介します。
VoLTEのメリット
- 近くで話を聞いているかのような高音質で通話することができる
- テザリング中にインターネット通信が可能
- 3G終了後も利用可能
近くで話をしているかのような高音質での通話が可能
何よりも高音質で通話することができるのが最大の強みです。
SkypeやLINEでは切れてしまうようなときでも、VoLTEなら高音質で安定した通話をすることができます。
友達や家族への連絡はLINEがほとんど、という人も最近は多いと思いますが、通話中に切れてしまったり、通話が途切れ途切れになってしまったりすることってありますよね。
もし無料通話分が余っていたり、家族内通話が無料のプランであれば、SkypeやLINEではなく普通の電話で掛けてみましょう。
音声通話中でもネットが使える
以前は通話中にネットを利用することができませんでした。
しかしVoLTEにより、通話とモバイル通信の同時利用が可能に。スピーカーで電話しながらネットを使うことができるようになりました。
もちろんテザリングも使うことが可能です。
通話や通信ができなくなる心配がいらない
3G回線の提供はauは2022年3月末で終了済み、ドコモやソフトバンクも順次終了していきます。
3G回線が終了すればVoLTE非対応のSIM・端末の利用ができなくなりますが、対応しているSIM・端末を使っていれば使えなくなる心配がありません。
VoLTEのデメリット
VoLTE開始当初は以下のようなデメリットがありました。
- 3Gのみのエリアでは圏外になる
- VoLTE同士でないと高音質な通話ができない
- 同じ系列の回線でないと高音質な通話ができない
しかし現在は4G LTEが普及したとともに、VoLTEが標準搭載されて使っていない人がほぼいなくなり、そして他の回線間(ドコモとauなど)でも相互利用ができるようになったので、デメリットは特になくなりました。
最後に
VoLTEは現在当たり前のように使われています。
一方で非対応のSIM・端末は順次使えなくなっているので、ガラケーを使い続けている人などは3Gが終了する前に乗り換えるようにしましょう。