各キャリアで5Gがいよいよスタート。速度が速いと言われている5Gですが、実際どれくらいなのか気になっていた方は多いのではないでしょうか。
そこでさっそくドコモの5Gプランを契約し、高い端末代を出して、回線速度の実測をしてみました。
各キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)が5Gプランを開始、ただしエリアは限定的
待望の5Gがいよいよ開始しましたが、現在の4Gのように使うことができるのはまだまだ先。
エリアは各社スポット的に点在しているだけで、回線利用はかなり限定的になります。
各キャリアの5Gプラン詳細
まずは各キャリアが出した5Gプランについて詳しくみていきましょう。
ドコモ
プラン | 料金(税込) | 容量 |
5Gギガホプレミア (4月1日~) |
7,315円 (※4,928円) |
無制限 (テザリングも無制限) |
5Gギガホ (~3月31日~) |
8,415円 (※4,928円) |
100GB (当面の間無制限) |
5Gギガライト (4月1日~) |
4,465円~6,765円 (※2,178円) |
1~7GB |
※カッコ内料金は各種割引を全て適用した場合
(家族割、ギガホ割、ドコモ光セット割など)
ドコモで5Gが使えるのは、3月31日まで提供の5G ギガホプラン、60GBまで使える5Gギガホプレミア(4月1日~)と1~7GBで段階的に料金が上がっていくギガライトプランです。
4G回線のみのギガホプレミア(4月1日~)は7,205円(税込)ですが、5Gが加わっても+100円程度なので、5Gを今後使うのであれば5Gギガホプレミア選んでおけばOKです。
ギガライトプランは4Gと5Gで大きな料金差はありません。
au
プラン | 料金(税込) | 容量 |
使い放題MAX 5G | 7,238円 (※4,928円) |
無制限 (テザリングは30GB) |
使い放題MAX 5G with Amazonプライム |
8,008円 (※5,698円) |
無制限 (テザリングは60GB) |
使い放題MAX 5G with Netflixパック(P) |
9,108円 (※6,798円) |
無制限 (テザリングは70GB) |
使い放題MAX 5G テレビパック |
9,988円 (※7,678円) |
無制限 (テザリングは80GB) |
ピタットプラン 5G | 3,465円~6,765円 (※2,178円~4,928円) |
~1GB 1GB超~4GB 4GB超~7GB |
※カッコ内料金は各種割引を全て適用した場合
(家族割プラス、スマートバリュー、5Gスタートキャンペーンなど)
auでは、4G LTEプランと5Gプランの料金は同じなので、4G変わらない金額で5Gを利用することができます。
ソフトバンク
プラン | 料金(税込) | 容量 |
メリハリ無制限 | 7,238円 (※4,928円) |
無制限 (テザリングは30GB) |
ミニフィットプラン | 3,278円~5,478円 (※2,178円~4,378円) |
~1GB 1GB超~2GB 2GB超~3GB |
※カッコ内料金は各種割引を全て適用した場合
(おうち割光セット、新みんな家族割など)
ソフトバンクはメリハリ無制限、ミニフィットプランそれぞれで5G利用料も含めた料金になっています。
ミニフィットプランは最大容量が3GBしかないので、速度制限が気になる人はメリハリ無制限がおすすめです。
エリアはかなり限定的、日常的な利用は不可
ドコモ・au・ソフトバンクそれぞれの5Gエリアは以下の公式ページで確認できます。
どこのキャリアもかなり限定的で、基地局がスポットであるだけ。たとえばドコモは全国で150ヶ所、500局しかありません(ちなみに4Gは20万局以上)。
その基地局がある場所に行かなければ利用することはできない為、日常的に5G回線を使うというのはできません。
そのスポットにいる時だけというかなり限られた場所でしか5Gの速度を楽しむことができないというわけです。
ちなみに5Gプランに加入していて5G回線がないところでは、4G回線を利用することになり、データ量も加算されていきます。
無制限であれば気になりませんが、ギガライトプランのように使えば使うほど料金が上がっていくプランは注意が必要です。
5Gの回線速度を実際に検証(ドコモ)、4Gとの差はどれくらい?
5G回線で気になるのはやはり回線速度ですよね。
開始する前から速い速いと言われていた速度ですが、実際どれくらいになるのでしょうか。
実際に測定してみました。
回線速度の実測値
5G回線で2か所のスポットを回ってみた結果が以下の通り。
下り | 上り | |
スポット1 1回目 |
729Mbps | 107Mbps |
スポット1 2回目 |
426Mbps | 55.4Mbps |
スポット1 3回目 |
302Mbps | 105Mbps |
スポット2 1回目 |
289Mbps | 92.8Mbps |
スポット2 2回目 |
376Mbps | 43.7Mbps |
スポット2 3回目 |
585Mbps | 116Mbps |
ばらつきがあるものの、回線速度としてはやはりかなり速いという結果に。最高で729Mbpsという驚きの数字がでました。
最高画質の動画もすぐダウンロードが終わるレベルです。
ちなみに4G回線、固定回線(通常)、固定回線(ギガらくWiFi※1)、クラウドSIMポケットWiFi※2利用時の速度は以下の通り。
下り | 上り | |
4G回線 | 59.5Mbps | 11.7Mbps |
固定回線 (通常) |
12.2Mbps | 9.6Mbps |
固定回線 (ギガらく) |
82.1Mbps | 105Mbps |
クラウドSIM ポケットWiFi |
19.5Mbps | 14.3Mbps |
10Mbpsあれば高画質の動画もストレスなく見れるレベルで、キャリアの4G回線はかなり優秀な速度。
ただ5Gはその5倍以上、時には10倍以上。
速い速いと言われていた5Gですが、言われていた通りに本当に速かったです。
スポット以外の部分の回線は4G
先ほども述べていますが、基地局があり5G回線を利用できるところ以外では4G回線を利用することになります。
すなわち今までどおり、上り40Mbps程度の速度で利用することになるわけです。
5G回線を利用できるところはかなり限定的なので、ほとんどはこれまでと変わらない速度(上り40Mbps~60Mbps程度)で利用することになるでしょう。
どこのキャリアも4Gと5Gで料金はほぼ変わらない為、端末代さえ気にならなければ利用してみるというのも一つの手段。
ただその端末代がかなり高いのですが。
5G回線利用時の注意点、繋がらない・見つからない場合はソフトウェア更新
もしスポットに行っても5G回線に繋がらない、4G回線しかひろわないと言う場合は端末が最新状態になっていない可能性が高いです。
上の画像のように、ソフトウェアが最新の状態にないと5G通信に対応しておらず、4G回線しかひろわないという現象が起きてしまいます。
もしそのような現象になったらソフトウェア更新を実施してみてください。
5Gのデメリット
驚くほど速い5Gですが、デメリットがある点も忘れてはいけません。
エリアが限定的すぎて日常的に使えない
今後普及していくとは言え、現時点ではエリアがあまりに限定的です。
基地局を増設していくにしても、実用可能レベルになるのはまだまだ先の話。
ドコモは2022年3月末で2万局にするという計画をたてています(4Gは現在20万局以上)。都心部であっても、ほぼ5G回線で使える、どこでも5G回線の速度を楽しめるというには時間がかかりそうです。
端末代が高い、低価格の端末が少ない
5G回線を利用する為には、5G回線用の端末である必要があります。
そして5G回線を利用できる端末はとにかく高い。低価格な端末が少なめです。
以下はドコモオンラインショップで発売される5G対応端末とその料金(スマホおかえしプログラム未適用時)。
- Xperia 5 II SO-52A・・・99,000円
- Galaxy NOTE20 Ultra 5G SC-53A・・・145,728円
- iPhone 12 Pro Max・・・182,952円
まあとにかく高いです。かなり限定的にしか使えない5G回線の為に端末代にここまで出せるという人は中々いないのではないでしょうか。
料金プランも高い
現時点は各社割引があるので4Gのプランと料金は変わりません。
しかし、あくまで期間限定の割引。ドコモは6ヶ月、au・ソフトバンクは24か月後に割引がなくなり料金が高くなります。
料金プランはころころ変わるので今後どうなっていくかわかりませんが。
結論:5Gはやっぱり速い、ただ使い道はなく宝の持ち腐れになる
確かに5Gの回線速度は速かったし、速いというのはかなりの魅力。
ただあまりにエリアが限定的すぎるので当面は宝の持ち腐れになってしまいますね。
また今後エリアが広がって普通に使うことができたとしても、料金が上がる(端末代も含めて)のであれば、そこまで無理に使う必要があるものではないかなというのが正直の印象。
今の4Gでも30Mbpsから40Mbpsはでるし、低価格で大容量・無制限に使うことができる大容データSIMやポケットWiFiなどでも10Mbps~20Mbpsはでます。
動画を見るくらいなら、それで十分ですからね。
ただ今後、この速度を活かした様々なサービスが出る可能性はありますから、その点は色々と期待が持てるのではないでしょうか。