ドコモにはヘビーユーザー向けの「ギガホプレミア」と、ライトユーザー向けの「ギガライト」の2つのプランがあります。
このうち、ギガホプレミアは料金は高いものの無制限で使えるなど人によってはメリットもあるプランではありますが、ギガライトプランでメリットがある人はかなり限定されるので注意が必要です。
ドコモのギガライトプランの料金、特徴
では、まずはギガライトプランの料金・特徴を紹介していきましょう。
ギガライト | |
料金体系 | 使った分に応じて変動 最大7GBまで |
月額料金 (割引適用無し) |
〜1GB:3,278円 〜3GB:4,565円 〜5GB:5.665円 〜7GB:6,765円 |
月額料金 (最大割引適用時) ※割引は下記参照 |
〜1GB:2,178円 〜3GB:2,728円 〜5GB:3,278円 〜7GB:4,378円 |
家族割 (みんなドコモ割) |
2回線:△550円 3回線〜:△1,100円 |
光セット割 (ドコモ光) |
〜1GB:0円 〜3GB:△550円 〜5GB:△1,100円 〜7GB:△1,100円 |
dカードお支払割 | △187円 |
通話オプション | かけ放題:1,870円 5分以内通話無料:770円 |
家族間通話 | 無料 |
制限時 最大通信速度 |
7GBを超えた場合に 128Kbps |
ギガライトプランの料金
ギガライト | |
月額料金 (割引適用無し) |
〜1GB:3,278円 〜3GB:4,565円 〜5GB:5.665円 〜7GB:6,765円 【参考:ギガホプレミア】 7,315円 |
ギガライトプランの料金、その月ごとの使ったデータ容量に応じて料金が変動します。
またドコモは家族割、光回線とのセット割等による割引があり、それらを適用すると基本料金から最大2,000円以上安く使えるようになります(割引内容の詳細は次項)。
ドコモに限らず、auやソフトバンクなど大手キャリアは基本料金が非常に高く、かわりに家族割や光回線とのセット割による割引額も大きいという特徴を持っています。
ドコモの割引内容
家族割 (みんなドコモ割) |
2回線:△550円 3回線〜:△1,100円 |
光セット割 (ドコモ光) |
〜1GB:0円 〜3GB:△550円 〜5GB:△1,100円 〜7GB:△1,100円 |
dカードお支払割 | △187円 |
ドコモスマホは家族で複数回線使う場合、ドコモ光も使う場合、dカードで支払いを行う場合にそれぞれ上記の料金が割引されます。
そして、もし最大の割引を受けることができた場合の料金は以下の通りです。
月額料金 (最大割引適用時) |
〜1GB:2,178円 〜3GB:2,728円 〜5GB:3,278円 〜7GB:4,378円 【参考:ギガホプレミア】 4,928円 |
割引をフルで受けることができればそれなりの料金で利用できるようになりますが(それでも格安SIMに比べるとかなり高いが)、割引なしの場合だとスマホ代としては正直高すぎる料金を毎月払うことになってしまいます。
ちなみにドコモの格安プランであるahamoを使っている場合、ahamo自体のスマホ代は割引とはならないものの、ドコモの家族割に人数には換算されます(詳細は後述)。
通話オプション、家族間通話
通話オプション | かけ放題:1,870円 5分以内通話無料:770円 |
家族間通話 | 無料 |
ドコモでは時間制限がないかけ放題オプションと、5分以内の通話が無料となるかけ放題オプションがそれぞれ上記の料金で利用することができるようになっています。
また家族間であれば、かけ放題のオプションなしでも無料で通話可能です。
大手キャリア以外のサブブランドや格安SIMは家族間での通話も有料で、電話が多い場合はかけ放題オプションをつける必要がありますが、ドコモであればそれが必要ないという点は一つのメリットであると言えるでしょう。
制限時速度
ドコモのギガライトプランでは上限が7GBとなっており、7GBを超えると最大通信速度が128Kbpsとなってしまいます。
128KbpsだとLINEのトークでぎりぎり、Webページ閲覧やSNS、動画視聴はできません。
最近の格安SIMはデータ容量を使い切っても200〜300Kbps、ahamoやLINEMO、Y!mobileなどは最大1Mbps(Youtubeの標準画質が視聴可能なレベル)である点を考えると、なかなか厳しい設定です。
ドコモのギガライトプランが多くのケースでもったいない
ドコモのギガライトプランは、一見すると使った容量に応じて料金が変動するようになっていて損なく使える、家族割で他のドコモも安くなるといった点から悪くないプランと考えてしまうかもしれません。
ただサブブランドや格安SIM、そしてキャリアからでてるオンライン専用格安プランなど様々な選択肢がある現在では、実はかなりの場合にもったいないです。
基本料金が高すぎる
まずそもそもギガライトプランの基本料金は高すぎます。
1GB以内でも3,278円。ドコモの格安プランであるahamoであれば20GBで2,970円(5分以内のかけ放題つき)であることを考えると、差は歴然ですね。
万が一7GB使ってしまうと6,765円、無制限に使えるギガホプレミア(7,315円)と大差ない料金ですし、ahamoであれば100GB使っても4,950円です。
割引なしの基本料金で使うのは、相当もったいないことがわかりますね。
家族割や光回線とのセット割を適用してもまだ高い
ドコモは家族割や光回線とのセット割によって大きな割引を受けることができます。
ただギガライトプランは、この割引を適用したとしても料金としては高いです。
割引をフルに活用しても1GB以内の利用で2,178円、LINEMO(ソフトバンクの格安プラン)であれば3GBが990円です。
7GBの使ってしまうと4,378円。ahamoの20GB(2,970円)よりもだいぶ高いですし、ギガホプレミア(4,378円)とたいして変わらない料金になってしまいます。
ahamoであれば家族割の人数に換算される
ドコモの格安プランであるahamo自体には家族割がない為、基本料金(20GBで2,970円)が安くにあることはありません。
しかし、ドコモスマホの家族割対象台数には換算されます(以下の表を参照)。
家族での利用台数 | ドコモ家族割 |
ドコモ×2回線 | △550円/回線 |
ドコモ×3回線 | △1,100円/回線 |
ドコモ×1回線 ahamo×1回線 |
△550円/回線 |
ドコモ×2回線 ahamo×1回線 |
△1,100円/回線 |
ドコモ×1回線 ahamo×2回線 |
△1,100円/回線 |
家族間通話が無料にメリットなし
家族でドコモ同士使っていれば、通話が無料となるとなるという一つのメリットがあります。
ただ、実はahamoでも全く問題なし。ahamoはオプションの追加なしで5分以内の無料通話が可能となっていますし、ドコモから家族登録しているahamoにかける場合は無料でかけれるようになっているからです。
家族間通話 | |
ドコモ⇒ドコモ | 無料 (かけ放題) |
ドコモ⇒ahamo | 無料 (かけ放題) |
ahamo⇒ドコモ | 無料 (5分以内) |
ギガライトプランにするくらいならahamoを選ぶべき理由(他回線でドコモを使っている場合)
ここまで紹介した通り、ギガライトプランはデメリットが多いのであまりおすすめできません。
そしてどうせ選ぶなら色々な格安SIMがある中でも特にahamoを推奨します。
他のドコモスマホが家族割で安くなる
上記で説明した通り、ahamoはドコモ家族割の対象台数に換算される為(ahamo自体は割引なし)、他の格安SIMを使う場合よりもドコモスマホの割引額が以下の通り大きくなります。
家族での利用台数 | 家族割 |
ドコモ×2回線 ahamo×1回線 |
△1,100円/回線 合計△2,200円 |
ドコモ×2回線 他社格安SIM×1回線 |
△550円/回線 合計△1,100円 |
ドコモからahamoへ通話料が無料
ドコモからahamoへの通話は家族登録していれば無料です(ahamoからドコモへは5分まで無料)。
ただ他の格安SIMを使っていると、ドコモからかける場合に通話料がかかってしまいます。
その為、家族での通話が多い場合にはドコモでもかけ放題オプションに加入しなければいけなくなりますから、5分以内のかけ放題オプション770円(時間制限なしかけ放題は1,870円)がかかります。
他の格安SIMと比較
ここでは、ahamo(20GB)を使った場合と他の格安SIM(LINEMOの3GB)を使った場合の家族トータルでの料金を比較してみます(ドコモ光セット割、dカード支払割適用を前提)。
ahamo(20GB)利用 | LINEMO(3GB)利用 | |
1回線目 | ドコモ:ギガホプレミア 料金:4,928円 ※:かけ放題オプションなし ※:家族割3回線以上 |
ドコモ:ギガホプレミア 料金:6,248円 ※:5分以内かけ放題 ※:家族割2回線 |
2回線目 | ドコモ:ギガホプレミア 料金:4,928円 ※:かけ放題オプションなし ※:家族割3回線以上 |
ドコモ:ギガホプレミア 料金:6,248円 ※:5分以内かけ放題 ※:家族割2回線 |
3回線目 | ahamo:20GB 料金:2,970円 ※:5分以内かけ放題 |
LINEMO:3GB 料金:1,540円 ※:5分以内かけ放題 |
合計 | 12,826円 | 14,036円 |
ahamoを利用した方がトータルで安いですし、3回線目で使えるデータ容量も多いのがわかりますね。
全員のスマホをドコモ以外の格安SIMに乗り換えるのであれば、ahamo以外を選ぶのもありですが、家族でドコモを使い続ける人がいるならばギガライトプランのかわりはやはりahamoがおすすめとなります。
ドコモのギガライトプランがおすすめできるケースは?
ただし、無条件でギガライトプランがだめだと言うわけではなく、選んだ方が良い場合やおすすめできる場合も少ないですがいくつかあります。
ここではそれらのケースについて紹介していきます。
家族がギガホプレミア(無制限)を利用していて、他は3GB以内の利用でOKの場合
家族全員がギガライトプランを使うくらいなら、家族割で安く使えるY!mobileを選んだ方が良いでしょう。
ただ、もし一人でも大容量(100GB以上)を使いたいという理由からドコモのギガホプレミアを選ぶのであれば、他の人は家族割の為にドコモのギガライトプランかahamoを選びたいところです。
そのうち、もし3GBを超えて使うのであればahamoの方が安く使えるのでおすすめですが、もし3GB未満でOK、それ以上は使わないというのであればギガライトプランの方が安くすみます。
ただしこれはあくまでドコモ光とのセット割が適用できる場合の話であり、ドコモ光を使わない場合は1GBを超えた時点でahamoよりも高くなる点に注意してください。
ドコモの安心感がほしい場合
ahamoはオンライン専用プランなので、ドコモのように店頭での契約や相談などが原則できません。
ドコモショップでの手厚いサポートは、ドコモならではの魅力なわけです。
それ故に料金も高くなってしまいますが、スマホを使う上で安心感がほしいというのであれば高くてもドコモを選ぶというのも決して悪いことではありません。
大切なのは料金の安さだけではありませんからね。
ドコモに契約することでiPhoneなどのスマホが安く買える場合
家電量販店などでは、ドコモ・au・ソフトバンクを新規契約もしくはMNPする時にiPhoneなどを非常に安く購入できる場合があります。
これは、格安SIMなどにはないメリットです。
ちょうど新規契約やMNPでスマホの会社を変えようとしている、かつスマホを新しい端末に変えようとしているという人であれば一旦ドコモのギガライトプランで契約するというのもありでしょう。
留守電や割込通話が必要な場合
ahamoは留守電や割込通話が有料オプションによる設定もなく、一切使うことができません。
もしそれらの機能が必要であればギガライトプランを選ぶようにしましょう。
※子供(15歳以下)に持たせる場合は「U15はじめてスマホプラン」
両親がドコモを使っている上で、子供にスマホをもたせるならドコモの「U15はじめてスマホプラン」がおすすめです。
- 5GB:1,628円、10GB:2,508円
- 最大12ヶ月、毎月500〜1,000のdポイント付与
- 家族間通話無料
- 18歳まで利用可(申込時は15歳以下であること)
ahamoよりも安くすみますし、ポイント付与も考えると非常にお得です。
まとめ
ギガホプレミアプランは、ドコモの安定して速い回線が容量制限なしで使えるというメリットがありますが、ギガライトには実はあまりメリットがありません。
同じドコモが出している格安プランのahamoの方が安く、そして使える容量も増えるのでもしギガライトプランを使っているのであれば乗り換えるのが良いでしょう。