ドコモが提供しているいつでもカエドキプログラム。
「最新機種が安く使える」というのが売りのプログラムですが、本当にお得なのでしょうか。
本記事では、このいつでもカエドキプログラムの内容について、メリットやデメリットを詳しく解説していきます。
ドコモのいつでもカエドキプログラムとは?
ではまずはいつでもカエドキプログラムの概要について簡単に確認していきましょう。
いつでもカエドキプログラムの概要
いつでもカエドキプログラムは、機種ごとに残価が設定され、端末を返却すればその残価の支払いが免除されるプログラム。
上記の例では105,500円の端末代に対して、48,000円の残価が設定され、23ヶ月目に端末を返却することでその残価が免除。
実質負担額が57,500円で使えるようになります。
残価は端末ごとに異なりますが、iPhoneは比較的高めに設定。たとえばiPhone15(128GB)は総額149,490円に対し残価は86,592円。23ヶ月目で返却した場合の実質負担額は62,892円(月2,784円)となり、かなりお得に、そして月々の負担も安く使うことができます。
いつでもカエドキプログラムを利用する為の条件
いつでもカエドキプログラムを利用する為の条件は以下の通り。
- カエドキプログラム対象機種を購入
- dポイントクラブに加入、返却まで継続
- 申込時にカエドキプログラムを選択
ここで特に知っておきたいのが、「ドコモを契約していることが条件になってないこと」。
ドコモでは、回線契約関係なく端末の購入だけもできますし、その際にいつでもカエドキプログラムを利用することも可能です。
ただ、ドコモではMNPとセットで端末購入すると「5G WELCOM割(irumoやahamoでも適用可)」があるので乗り換え時の方がよりお得に使えます。
いつでもカエドキプログラムとカエドキプログラム+の違い
ドコモではいつでもプログラムの他に「いつでもカエドキプログラム+」というものもあります。
こちらは12ヶ月目に返却することを前提としたプログラムで、返却すれば13ヶ月目以降の残価が免除となります。
ただし、以下の点に注意が必要。
- 対象機種は通常のカエドキプログラムよりもかなり少ない
- プログラム早期利用料がかかる(22ヶ月目までに返却する場合)
- Smartあんしん保証(月1,100円)が必要
ドコモのいつでもカエドキプログラムに関するQ&A
ではいつでもカエドキプログラムについて、もう少し詳しく確認していきましょう。
irumoやahamoプランでも利用できる?
いつでもカエドキプログラムの利用条件にドコモ回線を契約していることが条件となっていませんから、irumoやahamoの利用者でももちろん利用できます。
さらにirumo、ahamoのどちらでもMNPで乗り換えた際には5G WELCOME割による端末代の割引が可能なので、よりお得に利用することが可能です。
途中解約は可能?
いつでもカエドキプログラムは途中解約が可能で、任意のタイミングで分割払いの残債を支払ってしまうことも可能です。
また23ヶ月目またず返却することも可能。
23ヶ月より前に返却した場合でも支払い自体は23ヶ月目まで続きますが、支払い完了まで分割代金が割引される(iPhone15の場合は毎月300円の割引)がある早期利用特典があります。
返却はいつがベストタイミング?
返却のベストタイミングはやはり23ヶ月目。
23ヶ月目よりも前に返却した場合、早期利用特典があるとは言え大きな割引ではなく、23ヶ月目まで支払いは続いてしまいます。
逆に23ヶ月を超えて使い続けると、免除される残債額が減っていってしまいます。
免除される残債額を最大にしつつ、最新端末を使っていくのであれば、やはり23ヶ月目に返却するのが良いでしょう。
返却しなかったらどうなる?
23ヶ月目に返却しなかった場合、残債はさらに24回に分割され47ヶ月目まで支払っていくことになります。なお、店頭での手続きにより一括精算することも可能です。
また、23ヶ月目を超えて残債を分割された後に返却した場合は、残りの分割払いが免除されます(30ヶ月目に返却した場合は31〜47回目の支払いが免除)。
なお、いつでもカエドキプログラムを使ったからと言って金利や手数料の上乗せはなし。
返却せずに使い続けたり、途中で解約したとしても一括払いした場合より高くなることはないので安心して使うことができます。
いつでもカエドキプランは結局お得?
いつでもカエドキプログラムがお得かどうかは、選ぶ端末や返却タイミング次第です。
ただドコモで端末を購入する際にこのプログラムを使わないという選択肢はないでしょう。理由は以下の通り。
- 返却タイミングは自分で決められる
- 金利や手数料などがなく、返却しなくても一括払いに比べて総支払額は高くならない
- 端末にもよるが、2年後の残債免除額は予想される下取り価格より高く設定されている
- 万が一中古市場の下取り価格が高ければ、ドコモには返却せず下取りに出すことも可能
これらを考えると、いつでもカエドキプログラムはお得であると言えるでしょう。
ただ、一点気をつけなければいけないのが端末によってはドコモでの販売価格より公式サイトやショッピングサイトの方が安く購入できる点。
たとえばiPhone15(128GB)はドコモだと140,490円ですが、Apple公式サイトだと124,800円。15,690円高くなっています。
現在はeximo、irumo、ahamoのいずれでもMNPであれば5G WELCOM割での端末代割引を受けることができる上、残債免除額も高く設定されているので公式で買うよりもお得に利用できますが、機種変更等で割引を受けられない場合は注意が必要です。
返却の手続きや方法は?
いつでもカエドキプログラムでの返却方法は以下の通り。
- Web(My docomo)もしくはドコモショップで申し込み
- ドコモから送付キットが届く
- 申し込みの翌月までに送付キットに端末を入れて送る(店頭での返却も可能)
- 確認メールが届く
返却は面倒だなと思う人もいるかもしれませんが、手間は少なく思いの他簡単。
購入時に付属してきた箱やケーブルも不要で、初期化した端末を入れて送るだけでOKです。郵送料もかかりません。
なお購入から23ヶ月目のタイミングでSMSプログラムの返却に関する案内がSMSプログラムで届きます。
返却時は機種変更が必要?
auが以前行っていた「アップグレードプログラム(EX)」では、返却時に残債が免除となる条件に新たな機種を購入するという条件がありました。
しかしいつでもカエドキプログラムでは機種変更の必要なし。端末を返却するだけで残債の免除を受けられます。
なお現在はauの返却プログラム(スマホとくするプログラム)でも機種変更の条件はなくなってしまいます。
ドコモ回線を解約、他社に乗り換えしたらどうなる?
いつでもカエドキプログラムつかっているドコモユーザーがドコモ回線を解約しても、いつでもカエドキプログラムはそのまま継続。
これまで通りの支払い方法で、端末の分割代が引き落とされていきます。
返却による残債免除ももちろん可能で、解約前と変わることはありません。
返却前に壊れたら?
いつでもカエドキプログラムでは、返却の際に査定が行われます。
生活傷などの細かい傷であれば、特に残債の免除額が減ることはありませんが、大きな傷、画面割れ、水割れなどがある場合は最大22,000円が発生する可能性があります。
故障、傷つきが心配な人はSmart安心保証に加入しておくのが良いでしょう。
審査はある?審査が通らないのはどんな場合?
いつでもカエドキプログラムは、端末を分割払いすることになるので利用時には審査が必要となります。
そして以下の場合は審査落ちとなり、このプログラムが使えない場合もあります。
- 携帯料金(ドコモ以外も含む)の支払料金を滞納している
- 信用情報に傷がある(クレカやローンなどの滞納など)
- 収入に対してすでに組んでいるローンの金額が大きい
- すでの2台分の分割払いをしている
いつでもカエドキプログラムのメリット
ではここからは、いつでもカエドキプログラムのメリットを解説していきます。
最新機種が安い価格で使える
スマホはかなり高額となり、最新の人気機種ともなるとかなり10万円を超えてきます。
しかしカエドキプログラムを利用することで、一括購入するよりも実質負担額は安くなり、さらに分割払いなので月々の支払額も少なくてすみます。
たとえばiPhone15(128GB)の場合、Apple Storeで購入すると124,800円。
しかしいつでもカエドキプランを利用すれば、実質負担額は62,898円(月々2,784円)。さらにMNPによる端末割引を適用すればさらに実質負担額は安くなり、最新機種を使うハードルはかなり下がります。
好きなタイミングで解約(返却)可、早く返却した場合は早期特典がある
いつでもカエドキプログラムを適用したからと言って、必ず2年使わなければいけないわけではありません。
返却せずに2年以上使うこともできるし、2年以内で返却して違う端末に乗り換えることも可能。さらに早く返却した場合は早期特典として実質負担額はさらに下がります。
手数料がかからず、金利も0%
いつでもカエドキプログラムは手数料がかからず、分割払いに対する金利も0%。
返却せずに使い続けたとしても、一括払いより高くなることもありませんから損がありません。
返却は好きなタイミングででき、返却しないことも可能なので迷うくらいならとりあえず利用するのがおすすめです。
下取り価格よりも高い金額が残価で設定されている場合が多い
いつでもカエドキプログラムで設定されている残価は端末によって大きく異なりますが、比較的予想される下取り価格よりも高い金額で設定されていることが多いです。
たとえばiPhone15(128GB)で設定されている残価は86,592円。2世代前のiPhoneのリセールバリューを考えると高めです。
また下取り価格が低くなりやすいAndroidも高めに設定されているのでお得。
あくまで2年後の下取り価格ははっきりわからないものの、2年後に下取りに出すよりもこのカエドキプログラムで返却した方が実質負担額が安く済む可能性は高いでしょう。
自分で下取りに出す必要がない
スマホを下取りに出すとなるとより高いところを探したりと、何かと面倒。
人によっては購入時は下取りに出そうと思っても面倒でそのまま手元に残っているという人も少なくないでしょう。
一方でいつでもカエドキプログラムの返却は簡単に行うことができます。
いつでもカエドキプログラムのデメリット
続いてデメリット。
2年以上使うなら、公式やショッピングサイトで購入した方が安い場合がある
ドコモのスマホ販売価格は公式サイトやショッピングサイトよりも高めに設定されています。
残債免除額が下取り価格に比べて優遇されていることが多いので2年後に返却すればそれでもお得になる場合が多いですが、もし2年以上使うのであれば公式やショッピングサイトで安く購入した方が良いでしょう。
ただし、MNPによる端末割引特典を受けられるなら、2年で返却しない場合でもドコモで購入した方が安くなる場合が多いです。
返却の手間がある
下取りに比べて楽とは言え、人によっては返却が手間と感じる人もいるでしょう。
これまでスマホは売却等せず手元においていた人にとっては、端末のリセット等もハードルに感じてしまうかもしれません。
また、返却には期限があり、期限が過ぎると免除となる金額が減っていくの注意が必要です。
支払いが最長で47ヶ月続く、一括払いとの併用ができない
いつでもカエドキプログラムを利用する為には分割払いとすることが条件。
一括払い後、返却したらお金が返ってくるというような形で使うことはできません。
その為、支払いは最長で47ヶ月間継続、その期間はスマホの月額料金に加えて端末代が上乗せされる為、人によってはスマホ代が月10,000円を超えてしまうこともでてきます。
いつでもカエドキプログラムの罠、落とし穴は?
いつでもカエドキプログラムについて検索してみると、「罠」「落とし穴」という言葉がよくでてきます。
ただ、落とし穴というほど、難しくてわかりにくいようなことはありません。
強いて言うならば、デメリットでもあげた「ドコモでの端末販売価格が公式やショッピングサイトよりも高い」「故障したら返却時に最大22,000円かかる」といったことでしょう。
一方、12ヶ月目での返却を想定されているいつでもカエドキプログラム+については、以下の落とし穴があるので注意が必要。
- 22ヶ月以内に返却するとプログラム早期利用料(iPhone15の場合は12,100円がかかる)
- Smartあんしん保証(月1,100円)の利用が必須
有料オプションの利用が必須となっている為、返却タイミングによってはかなり負担額が高くなるケースがでてきます。