NURO光には、高速通信が可能な「6Gs」「10Gs」という料金プランがあります。
これらの高速プランでは最大で6Gbpsや10Gbpsの速度による通信が可能。
しかし、対応エリアが限られていることや、工事費と違約金が高額でリスクが高いというデメリットについても確認しておく必要がありそうです。
今回は、NURO光の高速プランの通信速度や料金などについて、詳しく解説します。
NURO光 6GsとNURO光 10Gsってどんなサービス?
NURO光の「6Gs」と「10Gs」は、通常プラン「G2」よりも高速に通信できるサービスです。
G2プランの通信速度は最大2Gbpsであるのに対し、6Gsプランでは6Gbps、10Gsプランでは10Gbpsでの高速通信が可能になります。
6Gsと10Gsの特徴について、次の「月額料金」「工事費」「対応エリア」「通信速度」の4点から見ていきましょう。
【料金】NURO光 6Gsは月額5,767円、10Gsは月額6,317円
NURO光の高速通信プランの月額料金は、6Gsが月5,767円、10Gsは月6,317円です。
6Gs | 10Gs | G2 V (通常) |
|
料金 | 5,767円 | 6,317円 | 5,217円 |
契約期間無 | 7,836円 |
※税込表記
通信速度2Gbpsの通常プラン「NURO 光 G2 V」と比べると、6Gsプランでは550円、10Gsプランでは1,100円高くなります。
【工事費】66,000円で高額だが実質無料になる
NURO光は光コラボとは異なる回線を使用している独自回線事業者なので、契約する場合は現在の回線種別に関わらず新規契約扱いとなり、工事費が必要になります。
高速通信が可能になる特殊な方式「G-PON」を採用していることから、6Gsと10Gsのいずれのプランでも工事費は66,000円と、G2 Vプランの工事費(44,000円)に比べると高額です。
しかし、「ワンコイン特典」を利用すれば、工事費が実質無料になります。
ワンコイン特典とは、その名の通り2か月目と3ヶ月目の月額料金がワンコインの550円になるお得な制度。(1か月目は無料)
また、通常一括払いの工事費が60回(5年)の分割支払いとなり、月額料金から分割工事費用と同額の1,100円割引されます。
ただし、工事の分割支払い期間である5年以内に解約する場合は、工事の残債を一括請求されることになるため注意してください。
【エリア】関東・東海・関西・九州・北海道の一部地域対応
NURO光の高速プランの提供エリアは、次の地域に限られています。
- 北海道
- 関東地方(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)
- 東海地方(愛知県、静岡県)
- 関西地方(大阪府、兵庫県、奈良県)
- 九州地方(福岡県)
上記に該当する地域でも一部地域では利用できないことがあるので、居住中の地域が対応しているかどうかについて、公式サイトで確認しておきましょう。
【速度】6Gsは下り上り6Gbps、10Gsは下り上り10Gbps
NURO光の高速プランの通信速度は、6Gsが最大6Gbpsで10Gsは最大10Gbpsで、下りと上りの通信速度は同じです。
最大通信速度がそのままプランの名称になっているので、分かりやすいですね。
速度 | 6Gs | 10Gs |
下り速度 | 6Gbps | 10Gbps |
上り速度 | 6Gbps | 10Gbps |
なお、2020年春にフレッツ光や他社の光コラボでも最大10Gbpsの高速プランが出ているので、NTT回線で10Gbpsプランを使いたい人はそちらもチェックしておきましょう。
NURO光の6Gsや10Gsプランを使うメリット
NURO光の6Gsや10Gsプランには、次の3つのメリットがあります。
- 3ヶ月目まで月額料金がお得になる「ワンコインキャンペーン」がある
- 標準プラン(2G)に比べて通信速度が速い
- 10Gsプランは10Gよりも上り速度が速い
それぞれの魅力について見ていきましょう。
3ヶ月目まで月額料金がお得になる「ワンコインキャンペーン」がある
先ほども触れた通り、「ワンコイン特典」とは6Gsと10Gsの両方のプランで、2か月目と3ヶ月目の月額料金が500円になるキャンペーンのことです。
通常契約とワンコイン特典を利用して契約した場合の費用をそれぞれ比較してみました。
【6Gsプラン】
プラン | 6Gs 通常契約 |
6Gs ワンコイン特典 |
月額料金 | 5,767円 | 1か月目無料 2~3か月目550円 4か月目以降5,767円 |
事務手数料 | 3,300円 | 無料 |
工事費 | 66,000円 (一括払いで自己負担) |
実質無料 (60か月の分割払い) |
契約期間 | なし | 3年間 |
違約金 | なし | 22,000円 |
※税込表記
【10Gsプラン】
プラン | 10Gs 通常契約 |
10Gs ワンコイン特典 |
月額料金 | 6,317円 | 1か月目無料 2~3か月目550円 4か月目以降6,317円 |
事務手数料 | 3,000円 | 無料 |
工事費 | 60,000円 (一括払いで自己負担) |
実質無料 (60か月の分割払い) |
契約期間 | なし | 3年間 |
違約金 | なし | 22,000円 |
※税込表記
工事費66,000円が実質無料、事務手数料3,300円も無料になります。
しかし、契約更新月以外に解約した場合は22,000円の違約金が、5年以内で解約した場合は工事費費の残債を一括で支払わなければいけないため気を付けてください。
標準プラン(2G)に比べて通信速度が速い
NURO光の「6Gs」と「10Gs」は、標準プラン「G2」と比べて通信速度が速いのが特徴です。
それぞれのプランの通信速度の違いは次の通り。
速度 | 6Gs | 10Gs | G2 V |
下り速度 | 6Gbps | 10Gbps | 2Gbps |
上り速度 | 6Gbps | 10Gbps | 1Gbps |
これらの通信速度は最高の環境で通信した場合の理想値なので、必ずしも6Gbpsや10Gbpsの速度が出るわけではありません。
しかし、どちらのプランでもG2プランより速いことには変わりないので、G2から高速プランに乗り換えると速度の違いを実感できるはずです。
10Gsプランは10Gよりも上り速度が速い
NUROの10Gbps対応プランには、これまで解説してきた「10Gs」の他に「10G」というプランがあります。
名称がよく似ているため混同しやすいのですが、次のように明確な違いがあるので注意が必要です。
10Gs | 10G | |
月額料金 | 6,317円 | 7,128円 |
下り速度 | 10Gbps | 10Gbps |
上り速度 | 10Gbps | 2.5Gbps |
工事費 | 66,000円 | 44,000円 |
対応エリア | 北海道、東京、神奈川、 埼玉、千葉、静岡、 愛知、大阪、兵庫、 奈良、福岡 |
東京、神奈川、静岡、 大阪、兵庫、奈良 |
※税込表記
この中でも注目したいのが「上りの通信速度」です。
下りと変わらない10Gsプランに対して、10Gプランでは4分の1の2.5Gbpsしか出ません。
通信速度の下りは「データ受信速度」、上りは「データ送信速度」を示すもので、ネットではデータを受信することの方が多いため、一般的には下りの速度が重視されることが多いです。
しかし、YouTubeの動画投稿や高解像度画像のアップロード、オンラインゲームなどデータを送信することが多い場合は、上りの速度も重要になります。
10Gsプランであれば、10Gプランよりも速くデータの送信ができるというわけです。
NURO光 6Gsや10Gsプランを使うデメリット
NURO光の高速プランには、次の2つのデメリットがあります。
- 通信速度は標準プランで十分対応できることが多い
- 初期費用や違約金が高く、途中解約した場合のリスクが高い
契約するときは、まず上記の点について確認しておきましょう。
通信速度は標準プランで十分なケースが多い
高速プランを契約すると最大で6Gbpsや10Gbpsの速度で通信できるようになりますが、実際それほどの速度が必要なことはそう多くありません。
NURO光のG2 Vプランは2Gbpsの速度に対応しています。
これは、NTT回線のフレッツ光や光コラボの速度で出る「1Gbps」速度の約2倍になるため、基本的には標準プランでもある程度十分な通信は可能です。
NURO光の口コミについてまとめた記事でも触れていますが、NTT回線からNURO光に乗り換えたことで通信速度に満足している人は多くいます。
また、使用する端末や機器が6Gbpsや10Gbpsの高速通信に対応していなければ、高速プランの性能を十分に発揮することができません。
例えば、6Gbpsや10Gbpsでの有線通信を行うためには、ルーターやパソコンが「10G BASE-T」という規格に対応している必要があります。
対応していなければ、せっかく高速プランで契約してもあまり意味がありません。
高速プランを契約する前に、2Gbpsよりも高速の通信が必要か、それに対応する端末や機器を使用しているかどうかよく考えるようにしましょう。
初期費用や違約金が高いので途中解約した場合のリスクが高い
NURO光の高速プランは、初期費用がとにかく高額です。
10Gbpsプランを契約しても、工事費はドコモ光だと19,800円、ソフトバンク光は26,400円ですが、NURO光の6Gsと10Gsプランは66,000円と高額です。
ワンコイン特典を利用しない場合は一括払いを求められ、工事費相当額の割引もありません。
それにワンコイン特典を適用した場合でも、工事費の分割支払いが終わるのは契約から5年後。
途中で解約すると22,000円の違約金や工事費の残債分を請求されてしまう可能性もあります。
10Gs | G2 V | |
契約期間 | 3年 | 2年 |
工事費 | 66,000円 | 44,000円 |
違約金 | 22,000円 | 10,450円 |
※税込表記
通常プランでは工事費が44,000円で違約金は10,450円なので、高速プランでは30,000円分ほどリスクが高くなる計算です。
高速プランを契約するときは、初期費用や解約金のリスクを考慮しておく必要があるでしょう。
NURO光 6Gsと10Gsプランの評判や口コミ
NURO光の6Gsや10Gsプランを利用している人の評判や口コミを集めました。
6Gsに関する情報は少なく、やはりせっかくなら10Gsを契約して速い速度で通信したいと考える人が多いようです。
【速度について】
10Gsを契約しても、実際に10Gbps近い速度が出ているとは限りません。
時間帯や通信環境にもよりますが、下り速度は2Gbps程度だったという口コミがありました。
nuro光の10Gs入れたけどDL2Gbpsくらいだった。
昼間はこんなもんか…(Twitter)
【ご報告】先日Nuro 光 10Gsを導入しましたので結果をご報告します。
Nuro 光 10Gs→Aterm WX6000HP→IEEE802.11ax(Wi-Fi 6)の無線接続です。(21:00)(限界突破、了解!!) pic.twitter.com/gM5ymSzwEw
(Twitter)
【エリアについて】
NURO光のエリア内であっても、10Gsのエリア外となり残念に感じている人もいました。
引越し先がnuro光10gsエリア内だけど当然また引っ越しあるだろうから気が進まない
(Twitter)
ワンコイン特典を使うと3年契約、工事費の支払いを考えると6年契約になるため、引越しが多いとなかなか気は進みませんね。
住む地域がNURO光の10Gには対応してたけど、その一つ上の10Gsってのには対応してなかった くやしいのうくやしいのうw(Twitter)
上り速度が2.5Gbpsでも構わない人は、より広いエリアに対応している10Gプランの利用も検討してみましょう。
まとめ
NURO光の6Gsや10Gsプランについて、通信速度や料金などの特徴を解説してきました。
通信速度2Gbpsの通常プランと比べると、最大で6Gbpsや10Gbpsの速度で通信できるのは魅力的ですが、ワンコイン特典を使わないと工事費が高額になるのがネックになります。
それに工事費が完全に無料になるのは5年も先のことで、途中で解約すると解約金や残債分を一括請求されてしまうため、リスクの高い契約になることでしょう。
ただ、2020年春にようやく10Gbpsプランの提供が始まったNTT回線に比べて、NURO光は以前からこの高速通信プランサービスを提供しており、口コミや評判を見ても確かな実績があります。
通信速度が下り上りともに10Gbpsに対応している光回線はそうありません。
動画のアップロード作業が多い人やオンラインゲームをすることが多く、戸建てや5階以下のマンションでNURO光6Gsと10Gsの対応エリアに入っているのであれば、ワンコイン特典を利用して契約を検討してみるのも良いでしょう。