2020年4月に楽天モバイルのUN-LIMITサービスが始まったのと同時に発表されたのが「Rakuten Casa」(楽天カーサ)。
Rakuten Casaは、楽天モバイルのエリア外にある自宅や店舗でも楽天モバイル回線を使えるようにするための小型室内アンテナ(フェムトセル)です。
今回はRakuten Casaの概要やメリット・デメリット、口コミや評判について解説します。
Rakuten Casa(楽天カーサ)とは?
Rakuten Casaは、まるでお皿のような物体をした小型アンテナです。
Rakuten Casaがあれば、楽天モバイルで無制限に高速にデータ通信ができます。
しかし、利用できるのは楽天モバイルの契約と、楽天モバイルが指定する光回線を契約した場合のみ。楽天モバイルだけ契約していても、Rakuten Casaは利用できません。
まずはRakuten Casaの概要と、手に入れ方の詳細について確認していきます。
自宅や店舗を楽天モバイルの基地局にするフェムトセル(小型室内アンテナ)
楽天モバイルは、楽天回線エリアなら通信量を無制限に使えるのがウリです。
ただし、楽天モバイルはまだエリアの拡大途中で、一部地域ではau回線に繋がるため月5GBまでしか使えません。
2021年夏に人口カバー率96%となる予定ではあるものの、エリアを気にせず楽天回線で無制限にデータ通信をするなら、Rakuten Casaを使うのが確実です。
自宅や店舗を楽天モバイルの小型基地局にできるため、楽天モバイルのエリア外だとしても楽天回線への接続ができるようになります。
20GBまで月2,728円から月3,278円で使えるahamoやpovo、LINEMOなどのキャリア新プランと比べても、データ量に上限がないうえに月額料金が3か月間無料となり、楽天モバイルの圧勝です。
楽天モバイルと指定光回線の契約者しか申し込みはできない
自宅や店舗で簡単に楽天回線を使えるなら、データ通信が無制限になって最高…となるところですが、そうは問屋が卸しません。
Rakuten Casaを申し込めるのは、楽天モバイルの契約に加えて、フレッツ光やドコモ光、auひかり、NURO光などの指定された光回線を契約している場合だけであって、条件に該当しない場合は申し込みができないようになっています。
なぜ光回線の契約が必要になるかというと、Rakuten Casaはソフトバンクエアーのようにコンセントに挿すだけで使えるようなものではなく、固定回線ありきの小型アンテナ。
(引用:楽天モバイル公式)
固定回線のONUやルーターと接続することで利用できるため、使うにはそもそも光回線を契約している必要があるのです。
しかし光回線は月間データ容量は基本的に無制限なので、光回線契約をしている時点で、楽天モバイルをデータ通信無制限で利用するのにRakuten Casaを使う必要はないと言えます。
Rakuten Casaのメリットは?
では逆に、Rakuten Casaにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
- 光回線が遅い時は4G回線で快適に通信ができる
- パートナーエリアでも楽天モバイルが無制限に使える
- 事務手数料はポイント還元で相殺、無料で手に入る
- QRコードから簡単にWiFi接続ができる
光回線が遅い時は4G回線で快適に通信ができる
夜間時間帯に光回線を使うと、回線が混雑して速度が低速になることがあります。
そんな時でも、楽天モバイルとRakuten Casaを使っていれば、楽天回線で快適な4Gの高速通信が無制限に利用可能です。
また、集合住宅は各戸の速度が100Mbps以下に指定されている場合がほとんどで、やはり夜間や週末になると実際の速度が1Mbps程度になってしまうことも珍しくありません。
光回線の速度が遅くてどうにもならない時の代替手段として、楽天モバイルやRakuten Casaがあると便利です。
もちろん、楽天回線であればテザリングも無制限なので、パソコンやゲームを繋げて使っても良いでしょう。
パートナーエリアでも楽天モバイルが無制限に使える
楽天モバイルは、楽天の自社回線に繋がればデータ通信が無制限に使えるものの、自社回線が弱くて繋がりにくい場合や、基地局が無い地域では、auのパートナー回線で通信することになります。
ただ、パートナー回線で使える容量は月5GBの制限付きで、データ通信無制限の恩恵が受けらません。
しかしRakuten Casaがあれば、自宅を楽天モバイルの小型基地局にできるため、エリアやパートナー回線などを気にすることなく通信できます。
自宅が楽天モバイルのエリア外である場合や、エリア内でパートナー回線に繋がることが多い場合は、Rakuten Casaで楽天モバイルをたっぷり使いましょう。
事務手数料3,000円がポイント還元されるため無料で手に入る
Rakuten Casaは、申し込み時に事務手数料3,000円(税込)が掛かるものの、後日3,000円相当の楽天ポイントが還元されるため、実質無料で使うことができます。
楽天市場で使える3,000円分のポイントで還元されるわけですから、Rakuten Casaだけを考えれば手に入れる際のコストは0円です。楽天モバイルも3か月間基本料金は無料ですしね。
QRコードから簡単にWiFi接続ができる
Rakuten Casaの底面には、WiFi接続に必要なSSIDやパスワードなどが記載されたシールが貼ってあります。
WiFiのパスワードの文字列は小さくて読みにくく、打ち込んでもどこかで間違えて再度入力…なんてこともあってなかなか面倒なもの。
Rakuten Casaでは機器のシールにある「かんたんWi-Fi接続用QRコード」や、アプリのQRコードを読み取ることで、WiFi接続が合っという間に完了します。
接続が簡単で助かりますね。
Rakuten Casaのデメリットは?
光回線の契約が必要な以外にも、Rakuten Casaを使う時に気を付けておきたいポイントはいくつかあります。
こちらもしっかりと確認しておきましょう。
- 楽天モバイルの特長であるデータ通信使い放題の意味がない
- 楽天回線対応製品を使っていないと使えない
- Rakuten Casaはレンタルなので未返却だと20,000円の弁償となる
- あくまでも小型基地局なので第三者が利用する可能性がある
こちらもしっかり確認していきましょう。
自宅で使うなら楽天モバイルのデータ通信使い放題はあまり意味がない
記事の前半でも触れましたが、楽天回線エリアならデータ通信が無制限になるのが楽天モバイルの最大の特徴です。
しかし、Rakuten Casaの申し込みができる人は光回線の契約者でもあります。
光回線契約をしている時点である程度大容量に通信できるわけですから、光回線が使える自宅で楽天モバイルをデータ無制限で使えてもあまり意味がありません。
BB.excite光Fitのように、通信量が少なければ月額料金がかなり安くなる光回線を契約していれば話は別ですが、光回線通信が普段から快適に使えている限り、Rakuten Casaは不要でしょう。
楽天回線対応製品を使っていないと楽天基地局への接続ができない
Rakuten Casaで楽天回線に繋ぐことができるのは、楽天回線対応製品のみです。
関連:【2021年最新】楽天モバイルUNLIMIT対応のおすすめ機種
そうなると楽天回線非対応製品ではRakuten Casaで接続できないことになりますが、実際は動作保証の対象外となっているiPhoneなどの端末でも、基本的に楽天回線へ接続できるので安心してください。
もし動作保証対象外の端末を利用しているなら、スマホを買い替えるか、Rakuten Casaを諦めるかの二択です。
Rakuten Casaはレンタルなので返却しないと20,000円が請求される
時折「Rakuten Casaを売った」「転売した」といった話も聞きますが、勝手に手放してはいけません。
なぜならRakuten Casaはレンタルだから。
楽天モバイルか楽天ひかりのどちらかを解約した際は、Rakuten Casaを返却する必要があります。
未返却の場合や、転売や紛失等で返せない場合は罰金として20,000円を請求されることになるので、絶対にやめましょう。
小型基地局であるため第三者が利用する可能性がある
小型基地局は元来、電波の悪い場所で利用する人が快適に使えることを目的としています。
そのため家庭に設置されるフェムトセルは、設置者だけでなくその周囲の利用者でも電波を受信することさえできれば利用は可能です。
都市部等を除けば楽天エリアに対応していない地域はかなりあるため、小型基地局を設置することで第三者が屋外や近所から電波を利用する可能性があります。
au回線からRakuten回線に電波の切り替わるポイントがあることを徹底的に調べるようなことがない限りは、局地的に楽天エリアがあることを知ることはそうないとは思いますが…。
Rakuten Casaの口コミや評判はどう?
当初は「楽天ひかりと楽天モバイル契約が必要」という厳しい条件がありましたが、現在では楽天ひかり以外でも「楽天モバイルが指定するインターネット回線」に入っていれば、Rakuten Casaが利用できるようになりました。
実際に使っている人の口コミや評判を詳しく見ていきましょう。
RakutenCasaを交換してもらい取り替えたら、今度はLTEのLEDが緑に点灯。スマホで確認したら、楽天回線エリアに!この状態で、速度はかったら downloadで、約100は出ている。OKでしょう!! #rakutencasa #nuro (Twitter)
こちらはNURO光と楽天モバイルを使っている方。速度が100Mbps出ていて、満足しているようでした。
rakutencasaの確認が完了したみたい。
とりあえず我が家は楽天モバイル圏内になる。
結局はwifi使うからあんま意味ないかもだけど。客人は良いかもな。
(Twitter)
自宅のWi-Fiに接続させるのはちょっと…という場合でも、Rakuten Casaがあれば接続も簡単ですし、気軽に利用を勧められる利点があります。
Rakuten Casaが届いたので設置した。ただルーターにLANケーブルで電源を取っただけ。アップデートらしい動作をして安定して動作しています。各端末のWi-Fi設定も完了。Rakuten Handで電波強度を見たら確かに上がってた。試しにRakuten Linkで母と通話したが途切れはなかったです。(Twitter)
こちらは楽天モバイルの通話アプリ「Rakuten Link」を使って通話をしてみた方。
途切れもなく、音質や通話の品質に問題なく使えそうですね。
Rakuten Casa LTE が全然繋がらなかったのに代機に交換したら10分で繋がった….サポートに技術に調査依頼するとか言われたけど、交換させて正解だった!(Twitter)
Rakuten Casaが手元に届いても、使ってみると調子が悪かった…という人も少なからずいました。
ほとんどは代機に替えることで解消されるので、サポートに頼んでみると良いでしょう。
【結論】光回線も使っている楽天モバイルユーザーならアリ
Rakuten Casaの申し込みができる場合、光回線を使っていることが前提条件となるため、データ通信量自体に困るような方は少ないでしょう。
ただ、光回線でSNSや動画の読み込みに時間が掛かっているなら、高速通信ができる楽天の4G回線を使ったほうがイライラせずに済みます。
Rakuten Casaは、楽天モバイルが指定するインターネット回線を使っていれば、レンタル料要らずで実質無料です。
たとえほとんんど使わなくても、条件に該当する場合は試しに使ってみると良いでしょう。