昨年あたりからそろそろ出るだろうと言われていたWiMAXの5Gプラン「ギガ放題プラス」が、ついに2021年4月8日からサービス提供を開始しました。
5G通信ができることはもちろん、短期制限の上限が緩和され、LTE通信の上限に達してもWiMAX2+では速度制限にならないなど、以前に比べるといくつも変更点があります。
そこで本記事では、WiMAXの5Gプランについて詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
ついにWiMAXから5G対応「ギガ放題プラス」と新機種が登場!
5G対応プランに合わせて発表されたのが、新機種である「Galaxy 5G Mobile Wi-Fi」(Samsung製)。
WiMAXの5G対応プラン・タイプ端末として待望されていただけに、注目度もかなり高いです。
まずは「ギガ放題プラス」の料金や速度、エリアと、端末スペックを確認していきましょう。
料金|月額4,268円から、最も安いのはBroad WiMAX
2021年4月時点でギガ放題プラスを契約できる窓口(プロバイダ)は、以下の通りです。
3年(36か月) 総額料金 |
月額料金 | 詳細 | |
Broad WiMAX | 175,864円 | 4,763円 ~5,313円 |
詳細 |
UQ WiMAX | 224,928円 | 4,268円 ~4,818円 |
詳細 |
BIC WiMAX | 185,328円 | 詳細 | |
ワイヤレスゲート | 185,328円 | 詳細 | |
KT WiMAX | 185,328円 | 詳細 | |
YAMADA WiMAX | 185,328円 | 詳細 | |
au | 179,856円 +端末代金 |
4,721円 ~5,271円 |
ー |
UQ WiMAXはUQモバイル店舗から、BIC(BICカメラ)・ワイヤレスゲート(ヨドバシカメラ)・KT(ケーズデンキ)・YAMADA(ヤマダ電機)は各家電量販店にて申し込むことができます。
UQ WiMAXと家電量販店のWiMAXは月額料金が同じで、いずれも最初の2年間は月額4,268円から、3年目以降は月額4,818円です。
しかし、総額料金で考えた場合に最も安くなるのはBroad WiMAXでした。
これは、端末代金が不要で、5Gプラン申込者に対して5,000円のキャッシュバック特典がついているためです。
端末代金が無料になるのは上記の窓口の中でもBroad WiMAXが唯一なので、WiMAXの5Gプランをお得に申し込みたい人はぜひ検討してみてください。
端末|SamsungのGalaxy 5G Mobile Wi-Fi
(引用:UQ WiMAX公式)
これまでWiMAXはHuaweiもしくはNECプラットフォームズを製造元としていましたが、今回初めてSamsungから「Galaxy 5G Mobile Wi-Fi」が登場しました。
5Gプランを契約し、この端末を5G対応エリアで利用することで、5G通信が利用できます。
ドコモから出ている「Wi-Fi STATION SH-52A」、ソフトバンクの「Pocket WiFi 5G A004ZT」とスペックを比較してみました。
WiMAX | ドコモ | ソフトバンク | |
端末 | Galaxy5G Mobile Wi-Fi |
Wi-Fi STATION SH-52A |
Pocket WiFi 5G A004ZT |
サイズ | 147×76 ×10.9mm |
157×84 ×16mm |
133×73 ×18.6mm |
重さ | 203g | 226g | 225g |
画面 サイズ |
5.3インチ | 2.4インチ | 2.4インチ |
最大通信 速度 (下り) |
2.2Gbps | 5G:4.2Gbps 4G:1.7Gbps |
5G:3.0Gbps 4G:838Mbps |
最大通信 速度 (上り) |
183Mbps | 5G:480Mbps 4G:131.3Mbps |
5G:298Mbps 4G:46Mbps |
バッテリー | 5000mAh | 4000mAh | 4100mAh |
同時接続 台数 |
11台 | 18台 | 30台 |
ダウンロード速度(下り)やアップロード速度(上り)ではSH-52AやA004ZTに劣りますが、5000mAhの大容量バッテリーや端末のサイズ感・重さはGalaxyが勝ります。
また、端末の大きさと同じくらい大きな画面(5.3インチ)があるのも、Galaxyだけ。
(引用:Galaxy公式)
スマホのように大きな画面で設定ができるので扱いやすいです。
以上をまとめると、Galaxyの5G対応ポケットWiFi端末は、速度や同時接続台数では他製品に及びませんが、サイズ感や大きな画面での操作のしやすさ、バッテリー容量において他社に勝っていると言えます。
速度|下り最大2.2Gbpsだから映画のダウンロードも10秒でできる
他の5G対応端末に比べると遅いとはいっても、一般的な光回線の理論値が1Gbpsですから、2.2Gbpsは十分速度としては速いです。
2Gbpsあれば10秒で2.5GBの通信が可能になるため、2GB程度のドラマや映画であれば10秒以内にダウンロードできることになります。
とは言え、あくまでも2.2Gbpsは理論値。
実際のところは1Gbps程度に落ちる可能性はありますが、動画の再生は30Mbpsあれば十分なので、いつでもどこでも快適に通信ができることは間違いないでしょう。
短期制限|3日で10GBから3日で15GBに
WiMAXには、「3日間で10GB以上」を超過した場合、翌日の18時から26時まで速度が1Mbps以下になる速度制限があります。
この特徴と差別化するために他社では「3日で10GBの制限はない」「短期制限は設けていない」といったところも多く見かけられました。
しかし、5G対応のギガ放題プラスからは、短期制限の目安が3日で15GBに変更されています。
(新)ギガ放題プラス | (旧)ギガ放題 | |
短期制限 | 3日間で15GB | 3日間で10GB |
制限時間 | 18時~翌2時 | 18時~翌2時 |
速度制限 | 1Mbps以下 | 1Mbps以下 |
これまで1日あたり3GB程度しか使えなったのが、1日5GBになるわけです。これは大きいですね。
なお、短期制限の上限を超過した後の速度が1Mbpsになる点は変わりありません。
通信モード|WiMAX通信に関しては月間データ量を気にせず使える
WiMAX2+(ギガ放題)には、auの4G LTE通信を併用することで高速通信ができるハイスピードプラスエリアモードがありました。
一方、今回のWiMAX+5(ギガ放題プラス)では、スタンダードモードでWiMAX2+に加えてau 4G LTEと5Gの通信もできるようになっています。
(新)ギガ放題プラス | (旧)ギガ放題 | |
ハイスピードモード | ー | WiMAX2+ |
スタンダードモード | WiMAX2+ au 4G LTE au 5G |
ー |
ハイスピードプラス エリアモード |
ー | au 4G LTE |
プラスエリアモード | au 4G LTE (700-800MHz) |
ー |
しかもプラスエリアモード(有料オプション1,100円)に切り替えることで、700-800MHzのプラチナバンドで通信できるため、これまで以上に快適な通信が可能になるというわけです。
それでは両者の特徴を詳しく比較してみましょう。
(新)ギガ放題プラス | (旧)ギガ放題 | |
ハイスピードモード /スタンダードモード |
月間容量上限なし | 月間容量上限なし |
ハイスピードプラス エリアモード /プラスエリアモード |
15GB | 7GB |
速度制限がかかる モード |
プラスエリア モードのみ |
WiMAX2+ au 4G LTE |
ギガ放題プラスでもギガ放題でも、通常モード(ハイスピード/スタンダード)自体には月間の容量制限がありません。
ただし、高速な通信を可能とするプラスエリアモードとハイスピードエリアモードでは、使える回線に大きな違いがあります。
ギガ放題はハイスピードプラスエリアモードで月7GB以上使ってしまうと、au 4G LTE回線だけでなくハイスピードモード(WiMAX2+)でも月末まで速度制限が掛かります。
一方、ギガ放題プラスでは、プラスエリアモードの上限が15GBと倍以上に増量され、15GBを超過した場合でも制限が掛かるのはau 4G LTE回線のプラチナバンドだけで、スタンダードプランでは通常通りデータ通信が可能です。
これまで4G LTE通信を使うには月間データ量の上限を気にしながら使う必要があっただけに、プラスエリアモードをたっぷり使ってもスタンダードプランに影響がないのは便利ですね。
エリア|5G対応エリアは都内でもごくわずか
そもそも5Gは、対応プランに入って、対応端末を持っていたとしても、5Gの電波を拾える地域でなければ使えません。
しかし、実際にWiMAXで5Gを使える地域は、2021年4月時点でもまだ少なめです。(下表)
(引用:WiMAX5対応エリア)
たとえ5Gプランを契約したとしても、居住地や職場まで5Gエリアが広がるまでしばらくの間は、WiMAX2+と4G LTEで通信することになります。
【2021年】WiMAXで5G端末を手に入れるならBroad WiMAX
いくつもプロバイダがあるなかでWiMAXを選ぶなら、断然Broad WiMAXです。
なぜなら、5G対応プランに申し込めて最も安く使えるから。
WiMAXは契約窓口があちこちあるものの、製品や速度に違いはありません。
つまり、同じものを使うなら少しでもお得に使えるプロバイダで契約するのが一番です。
【Broad WiMAXをおすすめする理由】
- プラスエリアモード追加料金不要
- 端末代金不要
- 5,000円キャッシュバックありで総額料金最安
プラスエリアモードの追加料金不要でプラチナバンドも安心して使える
ギガ放題プラスでは、auのプラチナバンドで通信する時にはプラスエリアモードのオプション料金(税込1,100円)が必要ですが、Broad WiMAXは基本料金込み。
月額料金に1,100円を上乗せしなくてもいいので、安心して使えますね。
端末代金がかからない
UQ WiMAXや家電量販店では、端末代金21,780円を別に支払うことになっています。
分割払いにしたとしても毎月605円を支払っていかなければならないので、結局は毎月の支払いが高くなってしまいます。
Broad WiMAXなら端末代金がかからないので、その分他社よりも安く使うことができます。
ただしその分、途中解約時には28,050円から10,450円の違約金が必要になるので注意してください。
5,000円キャッシュバックあり
Broad WiMAXの月額料金は特別安いわけではありませんが、端末代金がかからないうえに、期間限定で5,000円のキャッシュバック特典があるため、総額料金が最も安くなります。
5,000円キャッシュバックを受けられるのは、2021年6月25日までにWEBからギガ放題プラスを申し込んだ人のみ。
案内メールにしたがって口座情報を4か月目(契約開始月を含む)までに登録することで、6か月末に振り込んでもらえます。
ギガ放題プランよりも少し月額料金は上がりますが、スタンダードモードでWiMAX2+とau 4G LTE回線が使えるのはかなり便利でお得なのは間違いないので、旧プランからの乗り換えもおすすめです。
【おまけ】勘違いしやすい5Gと5GHzの違い
WiMAXを使っていると5Gの他にも「5GHz」という言葉を聞くことがあります。
5Gと5GHzは見た目こそ似ていますが、中身は全く違います。
最近よく話題になる5Gは、「3G」や「4G」など、通信方式を世代ごとに分けて呼んでいるものの一つ。
5Gで使う周波数帯は、総務省によって各キャリアに割り当てられています。
(引用:総務省資料)
WiMAXではauの5G用周波数帯であるN78(3.7GHz帯)を使用しています。
一方、5GHzは周波数帯のうちの一つで、WiMAXや家庭用のWiFiルーターでも2.4GHzと合わせて多く使われているものです。(下図:W05の画面)
2.4GHzに比べると5GHzは高周波数であるため、障害物の少ない環境であれば2.4GHzよりも通信しやすくなります。
しかし、いずれも「速度が速くなる」通信方法であり、「5ギガ」呼ばれることが多いために勘違いを生むこともありますが、5Gと、周波数帯の5GHzは全く別物です。
基地局から端末に向けて飛ばしている電波のなかの一つが5Gで、5GHzは端末からスマホやパソコンに飛ばしている電波の周波数帯に多く使われているという違いを押さえておきましょう。
基本料金でau 4G LTEも5Gも使えるからWiMAX+5はおすすめ
WiMAXの5G対応プラン「ギガ放題プラス」について詳しく解説してきました。
本記事のポイントを整理すると、次の通りです。
- ギガ放題プランは月額4,268円から
- 総額料金ではBroad WiMAXが安い
- 基本料金でWiMAX2+もau 4G LTEも5Gも使える
- プラスエリアモードならauのプラチナバンドも使える
- 5Gエリアはまだ十分に広がっていない
WiMAX2+をメインで使う以前のギガ放題プランに比べると、ギガ放題プラスはauの4G LTEと5Gを基本料金のまま使える点でかなりおすすめできます。
ギガ放題よりも基本料金はやや上がるとはいえ、3日で15GB使えること、LTE通信に追加料金が要らないことは、快適な通信を求める人にとっては大きなメリットでしょう。
BIGLOBE WiMAXではすでに2021年夏以降に5G対応プランを始めることを公表していますし、今後各WiMAXプロバイダから5Gプランが登場していくはずです。
いまの時点では5,000円キャッシュバックのあるBroad WiMAXが最もお得に契約できるので、ギガ放題プラスを考えている人はBroad WiMAXでぜひ検討してみてください。