光回線を利用する為にはまず開通工事を行わなければいけません。
ただ自宅の設備状況によっては、工事が不要で比較的短期間で使えるようになる場合もあります。
今回は光回線が工事不要となる「無派遣工事」について詳しく解説していきます。
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光回線を利用する為には原則開通工事が必要
光回線は、光ファイバーを利用して通信を行う為、スマホやホームルーター、モバイルWiFiと違って開通工事が基本的には必要です。
その為、光回線を利用しようと申し込んだ場合には実際に利用できるまで以下の流れを行わなければなりません。
- 契約したい人が申込みをする
- 回線業者から連絡が来て工事日を調整
- 事前調査
- 工事
- 開通
開通工事自体は2時間程度で終わるものの、工事日自体がすぐとはいかずに平均で1ヶ月程度、混雑している時期だと2ヶ月以上も待たされてしまうことがあります。
設備の状況によっては立ち会いなしの無派遣工事となる場合がある
光回線の開通に基本的に必要となる工事ですが、導入しようと思ってる建物次第では立ち会いなしの「無派遣工事」となる場合があります。
無派遣工事は自宅での配線工事等がなく、NTT側の工事(設定)だけで完了します。
工事担当者が来ることもなく、工事日の日程調整や立ち会いも不要となるので、開通までが非常に楽に済みます。
ただ自宅での工事が必要(派遣工事)となるか、それとも無派遣工事となるかは契約者が決められることではなく、事前調査の結果、自動的に決まって連絡されます。
光回線の工事不要となる場合や無派遣工事となる場合は?
光回線で工事不要や無派遣工事となる場合は以下の通りです。
- フレッツ光や光コラボから違う光コラボへ乗り換える場合
- 光コンセントが設置されている場合
- 過去に利用していた光回線設備が残っている場合(光コンセント以外)
フレッツ光・光コラボから違う光コラボへ乗り換える場合
現在フレッツ光を使っている人がドコモ光、ソフトバンク光、ビッグローブ光といった光コラボに乗り換える場合(転用という)や、光コラボから他社の光コラボへ乗り換える場合(事業者変更という)場合については工事が不要です。
光コラボはフレッツ光の回線を各事業者がプロバイダとセットで販売している光回線。回線自体はフレッツ光をそのまま使っています。
その為、フレッツ光や光コラボの範囲内で乗り換える場合については、回線をそのまま使うことができるので工事が不要となります。
たとえば光コラボから光コラボへの乗り換えは工事なしで以下の流れで乗り換えることが可能となります。
- 現在利用中の光コラボ事業者で「事業者変更承諾番号」を発行
- 乗り換え先の光コラボ事業者に申し込み(事業者変更承諾番号を入力)
- 自動で事業者が切り替え
- 乗り換え前の光コラボが自動で解約
工事等はなく、自動で乗り換え先の光回線が使えるようになります。
光コンセント設置済みの場合
建築時にすでに光回線が宅内まで繋げていたり、賃貸マンションで以前の住居者が光回線を使ってる場合は以下の形の光コンセントが設置されていることがあります。
(引用:NTT東日本公式「光コンセント」)
この光コンセントが設置されていれば、基本的に工事不要。NTT局内の無派遣工事のみでOKで、自宅では送られてくるONUを光コンセントに繋ぐだけでインターネットが使えるようになります。
ちなみに光コンセントはリビングに設置されていることがほとんどです。
過去に使っていた光回線設備が残されている場合(光コンセント以外)
マンション・アパートによっては、共用スペースから宅内までの回線を光ファイバーではなく電話線やLANケーブルを利用している場合があります
- VDSL方式・・・屋外から共用部まで光回線、共用部から各戸は既設の電話線を利用
- LAN方式・・・屋外から共用部までは光回線、共用部から各戸はLANケーブルを利用
【VDSL方式】
【LAN方式】
この方式の場合には光コンセントが設置されておらず、以下の形の差し込み口を使います。
ただ光コンセントがなくても過去の居住者が利用していてインターネット回線が繋がっている場合は工事不要、無派遣工事で済む場合があります。
光コンセントの場合は設置さえされてあれば基本的に無派遣工事で済みました(断線等がなければ)。しかしVDSL方式やLAN方式の場合、差込口があるからと言って必ず無派遣工事となるわけではありません。
差込口があっても、過去に開通工事をしたことがなかったり、撤去済みの場合には新規の開通工事が必要となります。
逆にこんな場合は派遣工事が必要
一方、以下の場合は基本的に派遣工事が必要となります。
- 戸建てで初めて光回線を利用する場合
- マンションで宅内まで光回線を引き込んだことがない場合
- 違う種類の光回線を使う場合
- 過去に光回線をひいたことがあるが撤去済みの場合
- 断線等で使えない場合
戸建てで初めて光回線を利用する場合や、マンションで宅内まで引き込んだことがない場合
戸建てで初めて光回線を利用するとなれば、当然光回線の設備がないわけですから宅内での工事は必要です。
またマンションでも宅内まで光回線が引き込まれていない場合は工事が必要。
よく「フレッツ光導入済みマンション」、「auひかり導入済みマンション」と書かれているものがありますが、これらは電柱からマンションの共用部まで光回線が繋げられているにすぎません。
その為、これらのマンションでも共用部から宅内までの工事は必要となります。
違う種類の光回線を利用する場合
光回線は種類によって異なる回線を利用しています。
- フレッツ光・光コラボ・・・NTTの回線を利用
- auひかり、NURO光・・・ダークファイバーを利用
- eo光、コミュファ光、ピカラ光・・・電力会社が設置した回線を利用
フレッツ光と光コラボ(ドコモ光、ソフトバンク光、ビッグローブ光)は同じ回線を使うので、乗り換えても回線をそのまま使うことができます。
しかし他のものについてはそれぞれ専用。
たとえば光コラボからauひかり、auひかりからNURO光と言うように違う光回線への乗り換える場合は設置済みの回線を使えず新規で工事しなければなりません。
過去に光回線を引いたことがあるが、撤去済みの場合
マンションによっては退去時に光回線の撤去を求められることがあります。
一度撤去してしまうと、再度使うとなった場合にはもちろんもう一度開通工事を行わなければなりません。
断線等で回線が使えなくなっている
光コンセントがあり基本的には無派遣工事で済む状態っであっても、実は内部で断線していて使えないというケースが稀にあります。この場合は再度の工事が必要となります。
また光コンセント自体が古すぎたり、光コンセントは残っているけど実は繋がっていないという場合があり、この場合は最初から工事が必要となるでしょう。
光回線の工事が必要か不要かはどうすればわかる?いつわかる?
光コンセントがある時点で、宅内工事不要の無派遣工事で済む必要がかなり高まります。
ただマンションタイプでVDSL方式やLAN方式の場合は設置有無で判断することはできません。
また光コンセントがあっても稀に工事が必要となる場合もあるので、光コンセントがあるから絶対に無派遣工事となるわけではないということにも注意しなければなりません。
ですので、基本的には申し込み後に事業側で確認・判断され工事が必要か不要か判断され連絡が来て初めてわかります。基本的には申し込みから数日以内には連絡が来るでしょう。
なお大家さんや管理会社は共用部まで配線されているかのみしかわからず、各戸の開通工事が済んでいるかまで理解していない場合がほとんど(新築時に光コンセントを設置している場合は除くが)です。
また各光回線事業者でのエリア検索で確認という方法も、わかるのは共用部まで繋がれていて導入できるかどうかだけ。各戸にまで繋がれているかはわかりません。
光回線の工事不要・無派遣工事となる場合のメリット
光回線の工事が不要、無派遣工事となることには以下のメリットがあります。
開通までの期間が短くて済む
光回線を開通するまでに長くなってしまうほとんどの要因が工事を行うまで時間がかかってしまうことが理由です。
自分が立ち会える日程かつ、工事業者が空いている日程を予約しなければなりませんが、短くても2週間、混雑時だと1〜2ヶ月以上工事を待たなければなりません。
一方で無派遣工事であれば立ち会いが不要でNTT側で1〜2週間で開通が完了します。
工事費用が安くなる
以下は主要光回線サービスの工事料金です。
派遣工事 | 無派遣工事 | 転用 事業者変更 |
|
ドコモ光 | (戸)22,000円 (マ)16,500円 |
3,300円 | 0円 |
ビッグローブ光 | 28,680 | 3,300 | 0円 |
ソフトバンク光 | 26,400円 | 3,300円 | 0円 |
※(戸)・・・戸建てタイプ、(マ)・・・マンションタイプ
無派遣工事であれば3,300円、フレッツ光から光コラボへの転用や光コラボから他社光コラボへの事業者変更は0円。工事がある場合にくらべてかなり負担が少なくなります。
なお各光回線サービスでは実質無料キャンペーンを行っているところもあります。キャンペーン等お得な情報を知りたい方は以下の記事をチェックしてみてください。
まとめ:光コンセントがある場合は工事不要となる可能性大
光回線を利用する為には基本的に開通工事が必要となりますが、場合によっては工事不要となる場合もあります。
特に光コンセントが自宅に設置されている場合は工事不要の可能性大。
工事がなければ、開通までのの期間が短くすんだり、工事費も安くすむのでメリットが大きいです。
もし光コンセントがあるならば、工事なしで済む光コラボから選ぶのが良いでしょう。