キャリアがahamoやpovoなど、今までより安いプランを発表する中、楽天モバイルとmineoでも20GB2,178円の新プランが発表されました。そこで気になるのはどちらがよりお得か、ということですよね。
結論からいうと、総合的に見ておすすめなのは楽天モバイルですが、使う容量によってはmineoがおすすめとなる場合もあります。
そこで本記事では楽天モバイルとmineoの違いについて、様々な観点から分かりやすく比較していきます。
楽天モバイル新プランとmineoマイピタプランの特徴とは
まずは楽天モバイルとmineoのそれぞれの特徴について、概要を見ていきましょう。
プラ ン |
楽天モバイル UN-LIMIT VI |
mineo |
||
デュアル※ 通話+データ |
シングル※ データのみ |
|||
特典 | 3カ月無料 | 3カ月間 1,188円引 |
ー | |
料金 | 0~1GB:無料 ~3GB:1,078円 ~20GB:2,178円 20GB~:3,278円 |
1GB 5GB 10GB 20GB |
1,298円 1,518円 1,958円 2,178円 |
880円 1,265円 1,705円 1,925円 |
通信 量 |
無制限 (au回線5GBまで) |
1~20GB | ||
通話 | 楽天Link利用で 無制限無料 |
アプリ利用10円/30秒 | ||
契約 期間 |
縛りなし | 縛りなし | ||
回線 | 楽天4G/5G回線 au回線 |
au/docomo/Softbank 回線を契約時に選べる 5G回線利用+220円 |
||
契約 方法 |
WEB 店舗 |
WEB 店舗 |
※mineoデュアルタイプ:電話番号での通話+データ通信ができる通話SIM
※mineoシングルタイプ:データ通信のみのSIM
楽天モバイル「UN-LIMIT VI(アンリミットVI)」プランの特徴
- 3カ月間月額料金無料
- 無制限に通信できて3,278円
- 1GBまでは無料で使える段階制プラン(~3GB月1,078円、~20GB2,178円)
- 楽天の自社回線を利用。エリアは拡大中(2021年夏までに人口カバー率96%を予定)
- エリア外ではパートナー回線(au)を5GBまで使用可能
- 通話料無料
- 契約期間の縛りなし
- 店舗購入可能
楽天モバイルは、ドコモ・au・ソフトバンクに続く第4のキャリアとして2020年に独自回線の提供をスタートしました。
「UN-LIMIT VIプラン」は無制限に通信できて月3,278円という安さである上、1GBまで月額料金が無料。
以降3GBまでは1,078円、20GBまでは2,178円と容量に応じて料金が段階制となっているため、スマホをほとんど使わないという人はもちろん、たくさん使うという人どちらにとってもおすすめです。
mineo「マイピタ」プランの特徴
- 3カ月月額料金1,188円割引キャンペーン中
- 月額料金は1GB1,298円~20GB2,178円
- 回線はドコモ、au、Softbankから選べるのでエリアが広い
- 昼間の通信速度が遅め
- 契約期間の縛りなし
- 店舗購入可能
- 1GBを無料で追加できるフリータンクというサービスがある
- 回線速度を低速と高速で切り替えられる(通信量節約に便利)
mineoは、大手キャリア3社(ドコモ・au・ソフトバンク)の回線すべてを利用できる、マルチキャリア対応の格安SIMです。
現在使用している端末のSIMロックを解除する必要がないので、気軽に乗り換えることができて便利。
mineoはパケット(データ通信容量)関連のサービスが充実していて、家族や友人とパケットを共有したり、ギガが足りなくなったときに1GBを無料で追加したりできます。
しかも、「マイネ王」というコミュニティサイトで全国のmineoユーザーと情報を共有できるので、格安SIM初心者で分からないことが多い人でも安心です。
ただし、mineoは混雑しやすい昼間と夜間の通信速度が遅いので、いつでもネットを快適に使いたい人は速度が気になるかもしれません。
楽天モバイル新プランとmineoマイピタプランを徹底比較!どっちがおすすめ?
楽天モバイル新プランとmineoのマイピタプランについて、「料金」「回線」「サービス」の3つの観点から、徹底的に比較していきます。
【料金の比較】3か月間月額料金無料の楽天モバイルが安さでは有利
結論から言うと料金面では「3か月間月額料金無料キャンペーン」がある楽天モバイルが圧勝しています。
まずは楽天モバイルの「UN-LIMIT VIプラン」と、mineoの「マイピタプラン」の料金やキャンペーンを比べていきましょう。
基本料金の比較|総合的に見て楽天モバイルが安い
楽天モバイルとmineoの料金を比較すると以下の通り。
プラン | 楽天モバイル UN-LIMIT VI |
mineo |
||
デュアル 通話+データ |
シングル データ |
|||
1年目 料金 |
3カ月無料 | 1GB 5GB 10GB 20GB |
1,298円 1,518円 1,958円 2,178円 |
880円 1,265円 1,705円 1,925円 |
2年目 料金 |
0~1GB:無料 ~3GB:1,078円 ~20GB:2,178円 20GB~:3,278円 |
|||
通信 量 |
1GB/550円 | 100MB/165円 | ||
契約 手数料 |
0円 | 3,300円 |
まず、安さ重視の人はとりあえず楽天モバイルを選んでおけばOKです。
通常料金はどちらも20GB月2,178円で変わりませんが、楽天モバイルの新プランでは料金が使用した通信量による段階制。
そのため、ネットをあまり使わなかった月でも損になることが無く、逆に使いすぎてしまった場合も通信制限になる心配がありません(楽天エリアで使用の場合)。
特に1GB未満は無料で使用できるため、普段LINEやニュースを確認するぐらいでしか使わないという人なら月額料金0円でスマホを持つことが可能です。
一方mineoは従来通り好きな通信量で申し込むシステム。4~10GBまでの利用であれば楽天モバイルより安い料金設定となっています。
キャンペーンの比較|楽天モバイルは3か月間無料+ポイントプレゼントあり
楽天とmineoではそれぞれ月額割引などのキャンペーンを行っていますが、その内容は楽天モバイルの圧勝です。
楽天モバイル |
mineo |
|
キャン ペーン |
・3カ月月額料金無料 |
3カ月間 1,188円引き |
割引 総額 |
14,834円~ 34,834円 |
3,564円 |
割引総額を見るとわかるように、楽天モバイルでは10,000円近い割引と5,000ポイント還元が受けられます。
さらに、端末を合わせて買う場合も最大20,000ポイントが還元されるので、同時に機種変更もしたいと考えている人は楽天モバイルがいいでしょう。
mineoも割引は行っているのですが、楽天モバイルと比べると少々見劣りしてしまいますね。
たとえばmineoを5GBで契約する場合、楽天モバイルよりお得に使えるようになるには最低でも1年半程度使わなければなりません。
通話料金の比較|通話料無料の楽天モバイルが安い
楽天モバイルとmineoにはそれぞれ通話用の「専用アプリ」があり、それを使って電話をすると通話料が割引になります。
mineoでは通常料金から半額の10円/20秒ですが、楽天モバイルでは全国内通話が無料に。
ここでも楽天モバイルの方が優勢ですね。
※楽天モバイル専用アプリ「楽天Link」、mineo専用アプリ「mineo電話」利用時。アプリ不使用の場合はどちらも22円/30秒
ただしそんな楽天モバイルにも注意事項が2つあります。
- 楽天Linkに非対応のスマホがある
- 楽天Linkの音質はmineoより少し悪くなる
楽天Linkは楽天回線対応製品で使用できるアプリです。
そのため楽天モバイルを契約する際、すでに持っているスマホを使って乗り換えをしたいと考えている人は「スマホが楽天Linkに対応しているかどうか」を予め確認しておきましょう。(参考:楽天回線対応製品)
【通信回線の比較】速度は楽天モバイル、つながりやすさはmineo
楽天モバイルでは主に自社の楽天回線を、mineoでは各キャリアからレンタルしている回線を利用しています。
それによって、ざっくりいうと速度重視なら楽天モバイル、エリアの広さやつながりやすさ重視ならmineoがおすすめです。
エリア・繋がりやすさの比較|5GB以内の使用ならエリアに差はない
前述したように楽天モバイルでは楽天回線を利用しています。
楽天回線の人口カバー率は73.5%(2021年1月時点)と、99%以上のカバー率である3キャリアの回線が使えるmineoには及びません。
ただし楽天モバイルでは、エリア外でも使えるパートナー回線(au)があるため、パートナー回線の通信量上限である5GBまではつながりやすさもmineoと同等、問題なく使用できます。
プラン | 楽天モバイル |
mineo |
回線 | 楽天4G/5G回線 エリア外はパートナー回線 (au/5GBまで) |
3キャリアの回線 いずれか |
エリア | 楽天回線は エリア拡大中 エリア検索 |
docomo回線 エリア検索 au回線 エリア検索 softbank回線 エリア検索 |
さらに楽天では2021年夏までにカバー率96%を掲げているため、都市近郊のエリアに住んでいる場合は近々繋がりやすくなる可能性は十分あります。
一方地方など基地局の設置が遅れそうな地域での使用が多い場合は、キャリアのエリアで使えるmineoを選んでおいた方が安全です。
速度の比較|自社回線を持つ楽天モバイルが優勢。mineoは昼間の速度に注意
楽天モバイルの楽天回線は自社で提供をしているため、エリア内であれば安定して使用が可能です。
一方mineoはキャリアの回線を使っていますが、MVNOとして帯域を借り受けているだけなので、お昼時など利用者の多い時間帯は回線が混雑し遅くなります。
そのため速度面では、楽天モバイルが優勢です。
ただし同じmineoの中でも契約する回線によって安定感が異なります。たとえば、au回線は比較的安定してますが、一方でSoftbank回線は混雑時以外でも遅くなることがあるためおすすめしていません。
また、低速時の速度にも差があります。
楽天モバイルではパートナー回線を5GB使った後も1Mbpsの中速程度で使用できるのに対し、mineoでは200Kbpsの低速に。
1Mbpsであれば動画を標準画質程度で見られるのですが、200Kbpsともなると低画質でも読み込みに時間がかかったり、途中で止まったりすることがあるので使い勝手はかなり違います。
ただし楽天回線にはエリアの問題もあり一長一短であることも確かなので、自分の住んでいる地域やスマホを使用する頻度の高い時間帯からどちらかを選ぶのがいいでしょう。
【サービスの比較】契約期間や契約方法に大きな違いなし
料金や回線以外の二つのプランの特徴について比較してみましょう。
契約期間の比較|どちらも契約期間に縛りなしなので、解約時の違約金も無し
楽天モバイルもmineoも契約期間に縛りがありません。
契約期間に縛りがあると、解約時思わぬ出費となってしまうことがあります。中には10,000円近い違約金がかかることも。
しかし楽天モバイルもmineoもいつ解約しても違約金がかかることがないので、「楽天モバイルの無料期間が終わったから解約したい」「mineoの速度が遅くなってきたから移りたい」などといった場合でも安心です。
特に楽天モバイルは3カ月間無料のキャンペーンがあるため、とりあえずお試しで契約するといった使い方もできますね。
契約方法の比較|楽天モバイルもmineoもショップでの契約が可能
格安SIMやキャリアの新プランは基本的にWEBのオンライン契約のみとなっていますが、楽天モバイルやmineoでは店舗でも契約が可能です。
スマホの契約に慣れている人は、WEBから契約した方が簡単で便利ですが、初めての人やあまりスマホについて詳しくない人は、「WEBで申し込みって言っても、何をどうすればいいのか…」と不安になってしまいますよね。
その場合は店舗で契約できる格安SIMや楽天モバイルを選ぶのがおすすめ。
わからないことがあってもその場で聞けるので、初心者で少しでも不安がある人は店舗で質問するのがいいでしょう。
2021年4月現在楽天モバイルのショップは600店ほど(店舗検索)mineoではお渡し店を含めて230店ほど(店舗検索)。
都市圏に偏りはあるものの、ある程度全国を網羅しているので、最寄りのショップを調べたい時は公式サイトから検索してみましょう。
対応スマホ、セット購入の比較|楽天モバイルもmineoも対応機種のセット購入が可能
格安SIMではSIMのみの販売としているところも多いですが、楽天モバイルやmineoではスマホの販売までしっかり行っています。
ただしmineoでは楽天モバイルのような割引を行っていないので、端末代金が高くついてしまう点に注意。
プラン | 楽天モバイル |
mineo |
セット 購入特典 |
セット購入可能 最大20,000 ポイント プレゼント |
ー |
対応 機種 |
楽天対応機種 (楽天回線対応製品) |
キャリア購入スマホ SIMフリースマホ (動作確認済端末) |
また、手持ちのスマホを使用する際は、必ず動作確認済端末かどうかを予め確認しておきましょう。動作確認済端末以外だとSIMを差しても正常に使えない可能性があります。これは楽天モバイルもmineoも同じです。
ただし楽天モバイルで動作保証のあるスマホは楽天モバイルで購入できる端末のみと一般的な格安SIMより種類が少なくなっています。
しかし中には「動作保証はしていないけど使えるっぽいスマホ」として公式が紹介しているものも。
iPhoneもその中のひとつで、保証はされていませんがiPhoneXS以降であれば、きちんと動作するようです。
ちなみに筆者は普段iPhone12miniに楽天モバイルを入れて使っていますが、今のところ使えないなどと言った不具合はありません。
楽天モバイルとmineoマイピタプランは結局どっちがおすすめ?
楽天モバイルとmineoではよく使う地域が楽天回線内かどうかによっておすすめが異なります。
使用する容量と、重視したいポイントに分けて確認しましょう。
楽天エリア内に住んでいる人
~5GB | 5~10GB | 10以上 | |
料金を 重視 |
楽天 | 楽天 | 楽天 |
速度を 重視 |
楽天 | 楽天 | 楽天 |
繋がりやすさ を重視 |
楽天 | mineo | mineo |
楽天エリア内に住んでいるならとりあえず3カ月無料の楽天モバイルで契約するのがおすすめです。
ただしつながりやすさを重視するのであれば、楽天モバイルでは移動先でつながりにくくなることもあるため、mineoにしておくのが無難でしょう。
楽天エリア外に住んでいる人
~5GB | 5~10GB | 10GB以上 | |
料金を 重視 |
楽天 | mineo 楽天の併用 |
mineo 楽天の併用 |
速度を 重視 |
楽天 | mineo 楽天の併用 |
mineo 楽天の併用 |
繋がりやすさ を重視 |
楽天 | mineo | mineo |
楽天エリア外の場合でも、5GBまで利用する人であればパートナー回線が利用できるので、楽天モバイルがおすすめです。
一方月の通信量が5GBを超えてしまう場合はmineoを選ぶことになりますが、その場合もmineoをメインに、楽天モバイルをサブ回線として両方契約するとさらなる節約になります。
楽天モバイルで月5GBを無料で使った後、mineoで足りない分を補えば、毎月5GB分の料金が浮く計算に。
スマホがiPhoneのようにDSDV(SIMを2枚入れることのできる端末)に対応しているならぜひ試してみましょう。
まとめ
格安SIMは契約する目的や使い方によってどちらが良いかは変わるので、重要なポイントを比較するのが大切です。
mineoと楽天モバイルはどちらも20GB月2,178円ですが、キャンペーンやサービスなどを総合的に考えると楽天モバイルの方がおすすめです。
ただし、楽天モバイルは始まったばかりのサービスなので、エリアが拡大中だったり、動作保証端末が少なかったりと少し不便があるのも事実。
そのため、楽天エリアに対応する見込みが遠かったり、スマホが対応していないという場合はmineoなどの他の格安SIMを検討した方がいいでしょう。
ちなみにその場合であっても楽天モバイルは3カ月無料なので、とりあえず契約してみるというのは十分あり。楽天モバイルで使えないところはmineoで補うなど併用するのも賢い手ですね。