ドコモのオンライン専用プランであるahamoは非常に料金が安く、それでいて通信速度が速くて安定しているというかなりおすすめできる格安SIMです。
ただ、データ繰り越しや容量シェアができないことは注意しなければなりません。
ahamoはデータ繰り越しや容量シェアができない
ahamoはデータ繰り越しができません。
ahamoは20GBが基本となりますが、15GBしか使わなければ5GBは消滅。毎月1日に使った容量がリセットされ、また20GBを上限に使えるようになります。
また容量のシェアも不可。容量を使い切ってしまった家族にデータを上げたり、逆にもらったりといったことはできません。
以下は他社のデータ繰り越し、容量シェアの状況。
ソフトバンクのオンライン専用格安プランであるLINEMOを除くと、格安SIMはデータ繰り越しであれば基本的に翌月まで可能、MVNOタイプの格安SIMは一定の条件を満たした場合に容量のシェアも可能となっています。
格安SIM | データ 繰り越し |
容量シェア |
ahamo | × | × |
LINEMO | × | × |
Y!mobile | 翌月末まで | シェアプラン のみ可 |
UQモバイル | 翌月末まで | × |
IIJmio | 翌月末まで | 同一ID間で シェア可 |
mineo | 翌月末まで | 10回線まで シェア可 |
楽天モバイル | – (段階料金制で決まった容量がない為) |
データ繰り越しや容量シェアが使えないデメリット
ではデータ繰り越しや容量シェアが使えないことでどんなデメリットがあるかを確認していきましょう。
毎月のデータ使用量の変動に対応できない
データ繰り越しや容量シェアができれば、多少の毎月のデータ使用量の変動もどうってことありません。
たとえば20GBを前提に考えてみると、以下のような使い方ができます。
- 1ヶ月目:17GB(3GB繰り越し)
- 2ヶ月目:22GB(1GB繰り越し)
- 3ヶ月目:13GB(8GB繰り越し)
- 4ヶ月目:26GB(2GB繰り越し)
- 5ヶ月目:22GB(繰り越しなし)
一方、データ繰り越しができないahamoの場合、同じように使うと以下の使い方しかできません。
- 1ヶ月目:17GB(3GB消滅
- 2ヶ月目:20GB(月末に速度制限)
- 3ヶ月目:13GB(7GB消滅)
- 4ヶ月目:20GB(月末に速度制限)
- 5ヶ月目:20GB(月末に速度制限)
使い切ってしまうとデータ制限、しかし使い切れないと消滅となる為、使い勝手にはだいぶ大きなさがでてしまいます。
使い切ってしまうとデータの追加が必要になる場合も
ahamoは20GBのスマホプランは最大1Mbpsに速度が制限されます。
通常よりも遅い速度でも我慢できれば良いですが、人によっては追加をやむを得ないことになることもあるでしょう。
データ繰り越しができれば割と余裕を持つことができるし、容量シェアができれば家族等からもらってなんとかしのげますが、ahamoではそうもいきません。
容量管理が思った以上に面倒
データ繰り越しができると、データ容量についてそこまで気を使う必要がありません(毎月使いすぎるようにならないように注意は必要ですが)。
しかしデータ繰り越しができないとなると容量の管理がとシビア。容量を超えると速度が制限されてしまうし、かと言って制限しすぎるとあまり過ぎてもったいないし使い勝手も悪くなってしまいます。
データ容量がなくなった時はどうする?
20GBのデータ容量をそうそうに使い切ってしまった場合の対処法を紹介します。
1GB550円でマイページからデータ追加が可能
ahamoではデータ容量がなくなった時に1GBを550円で追加購入することができます。
基本料金は20GBで3,000円以下ですから、1GBあたり150円以下。そう考えるとかなりこのデータ追加はコスパが悪いので多用は現金。あくまで緊急時に使うものであると考えておきましょう。
なおデータ追加の申し込みはマイページからできます。
大盛りオプション利用で80GBが1,980円で追加できる(当月のみ利用も可)
ahamoにはahamo大盛りという80GBが1,980円で追加できるオプションがあり、基本料金と合わせて100GBが4,950円で利用することも可能です。
そしてこの80GB追加オプションは月途中での申し込みが可能で、容量が足りなくなった当月内だけ使うというのも可(月末までに解約すればOK)。すなわち容量が足りなくなった時用にも使うことができるわけです。
通常のデータ追加を4回行ってしまうと4GB追加で2,200円かかってしまいます。それならば大盛りオプションで80GBを1,980で追加した方がずっとお得です。
ahamoは制限時でも最大1Mbpsで通信が可能
キャリアなどで容量の上限を超えると速度は最大128kbpsに制限されてしまう為、動画やSNSはもちろんWebページの閲覧も厳しいです。
しかしahamoでは容量を使い切った後でも最大1Mbpsでの通信が可能。制限されているわりに速いです。
この速度はWebページ閲覧やSNSどころか、標準画質であればYoutubeなどの動画も視聴することができるレベル。
もちろん通常時に比べると遅いですしストレスもたまってしまいますが、全く使えないというわけではありませんからわざわざ容量を追加購入せずともなんとかなる人は多いでしょう。
データ繰り越しや容量シェアができないahamoはやめるべき?
正直データ繰り越しや容量シェアができないというのは、できる場合に比べるとかなりのデメリットでしょう。
同じ容量のスマホでも使い勝手にはかなりの差がでます。
ではahamoはやめるべきでしょうか、あらためて考えてみましょう。
料金を考えるとできなくても仕方ないと思えるスペック・コスパの良さ
ahamoはデータ容量20GBに5分以内のかけ放題がついて2,970円と非常にコスパが良い格安SIMです。
もちろんMVNOタイプの格安SIMであればもっと安い料金のところはあります。たとえばIIJmioは5GBで990円、20GBが2,000円という安さです。
ただMVNOタイプの格安SIMは回線自体をキャリアから借りてサービスを提供している都合上、通信速度が遅い・回線が混雑する時間帯(平日の昼、夕方など)に繋がらなくなることが多いといったデメリットを持っています。
しかしahamoは運営しているドコモ自体の回線を使っているので回線品質はかなり優秀です。
スペックの高さとコスパの良さを考えれば、データ繰り越しができないことを考慮しても十分使うに値する格安SIMであると言えるでしょう。
ちなみに回線品質が良い格安SIMとしてソフトバンクのサブブランドであるY!mobileがあります。そちらとahamoを比較してみた結果が以下の通りです。
ahamo | Y!mobile | |
回線品質 | ◎ | ◎ |
基本料金 | 20GB:2,970円 ※5分以内の電話 かけ放題付き |
4GB:2,365円 20GB:4,015円 30GB:5,115円 |
割引後 料金 |
4GB:1,078円〜 20GB:2,178円〜 30GB:3,278円〜 ※家族割orおうち割 |
|
データ繰り越し | 不可 | 可 |
Y!mobileは、家族割やソフトバンク光とセット利用すると割引が適用されるのでahamoと比較しても安く、それでいてデータ繰り越しもできるので割引を適用されるならY!mobileの方が圧倒的におすすめです。
しかし、割引なしの基本料金で使う場合であればahamoがお得。データ繰り越しできないからとLINEMOを15GBを目安に使ったとしてもahamoの方が安いです。
速度制限時でも最大1Mbpsで通信可能
先程も述べましたが、ahamoはデータ容量を使い切っても最大1Mbpsで通信が可能。この速度は、標準画質の動画であれば視聴でき、SNSやWebページの閲覧も可能なレベルです。
通常時に比べればもちろん遅いです。全くのストレスなしというわけにはいきません。
ただ遅すぎて何も使えないなんていう状態はならないので、データを消費してしまったからと容量を購入する必要性はそこまでないのです。
まとめ
ahamoではデータ繰り越しや容量シェアができない為、他の格安SIMに比べると幾分使い勝手は悪いでしょう。
しかし料金の安さ、回線品質の良さを考えればそれでも優れた格安SIMであることに変わりません。
制限時の速度が1Mbpsであり夜量を使い切った後でもそれなりに使えることを考えれば、十分使う価値がある格安SIMであると言えるでしょう。