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ポケットWiFi・モバイルWiFiとは?基礎知識や種類やメリット・デメリット

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最近よく耳にする「ポケットWiFi」。

周りで持っている人を見かけるようになって気になってはいるけど、実際どんなことができるのかいまいちピンとこない、本当に必要なものかわからない、そんな方も多いのではないでしょうか。

もっと早くから使っていればよかったという後悔や、逆にあまり利用することができず残念という思いをしないためにも、ここではポケットWiFiのメリットとデメリットを紹介します。

【基本】ポケットWiFi・モバイルWiFiとは?

「ポケットWiFi」は本来Y!mobileが提供する「モバイルWiFiルーター」のことですが、最近では「モバイルWiFiルーター」の総称として使われることが多くなっています。

ここでも「ポケットWiFi=モバイルWiFiルーター」として紹介します。

ポケットWiFiは携帯会社などが提供している回線を使って基地局から電波を受信する機械です。

その電波をスマホやタブレット、PCなどの機器に渡し、データ通信を利用できるようにしてくれます。

ポケットWi-Fi仕組み

現在いろいろな種類が各社から提供されていますが、どの種類でもできるのはほとんど変わらず「固定回線のないところでも高速インターネットが楽しめる」ことです。

スマホでたくさんネットを使いたい場合は、高額なプランを契約する必要があります契約したプラン以上にネットを使ってしまい、「通信制限」になったなんてのもよく聞く話です。

これを解決するのが「ポケットWiFi」です。

ポケットWiFiの種類と違い

ひと口にポケットWiFiと言っても、実は種類がいくつかあります。(以下はよく提供されているポケットWiFiの例)

おてがるWiFiU2s ギガWiFiU3 BBN mobile FS030W おてがるWiFiW06

ただスマホとは違って、端末自体の種類は通信をする上であまり大きく影響がありません。たくさん操作するものでもありませんしね。

そのため、各社のプランでは提供する端末の種類を1~3種類程度にとどめていることが多いです。

どんな端末を選ぶかよりも大事なのは回線や料金プランの違い。まずは回線や料金プランの大まかな違いを見ていきましょう。

回線の違い

ポケットWiFiを選ぶうえで最も大事なのは「通信回線」の種類です。

使用する回線はスマホでも使うキャリア(ドコモやau、softbank)の「LTE」か、UQコミュニケーションズの提供している「WiMAX」のどちらか。(➡参考:LTEとWiMAXの違い

LTEはさらに、キャリアの中から一つの回線(主にSoftbank)しか使えないものと、3つのキャリアのうちから繋がりやすいものを自動的に選んで通信を行う「クラウドSIM」という仕組みを使ったものの2種類に分かれます(➡参考:クラウドSIMとは)。

それぞれの特徴は以下の通り。

回線 長所 短所 主な端末
LTE キャリア
単一回線
・安定した通信 ・大容量プランが
少ない
BBN mobile FS030W
クラウド
SIM
・エリアが広い
・大容量で使える
・通信や速度が
やや不安定
おてがるWiFiU2s
WiMAX ・速度が速い ・エリアが狭い
・地下などで
繋がりにくい
おてがるWiFiW06

たとえばWiMAXはLTEに比べ、エリアが狭く山間部では繋がりにくい地域があります。ただし通信速度はLTEよりも速いため、都市部であれば快適に使うことができるでしょう。(➡参考:ポケットWiFiのエリアについて

容量や料金の違いと目安

ポケットWiFiには、スマホのように月や日ごとに使える容量が決まっています。

月額料金は月に使う容量や、契約期間の長さによって変わりますが、結論から言うとおおよそ2,000円~4,000円程度が相場です。

月の通信量 月額料金
20GB~ 2,000円~
50GB 3,000円~3,500円
100GB 3,500円~4,000円
100GB以上 4,000円~

ちなみに、固定回線やキャリアのスマホプランと比較すると以下のようになります。

ポケットWiFi 固定回線 スマホ
月額料金
目安
2,000円~
4,000円
4,000円~
6,000円
3,000円~
8,000円
通信量 20GB~
100GB程度
無制限 1GB~
無制限

スマホプランを大容量で契約するよりもポケットWiFiを使った方が安いのは見てわかる通り。

固定回線とポケットWiFiの価格差は1,000円程度ですが、ポケットWiFiは固定回線とは異なり外に持ち出すことができます。

その分、スマホのプランを低価格なものに変えられるので、結果として固定回線を使うより通信費を節約できるという人は多いです。(➡参考:ポケットWiFiの総額料金

ポケットWiFiのメリット

現在のスマホプランや固定回線を見直して、ポケットWiFiにするには様々なメリットがあります。

  • 持ち運び自由で、外出先でも自宅でもネットに繋げられる
  • 工事不要ですぐに使える
  • テザリングのような手間がない
  • 月額料金が安くなる場合がある
  • セキュリティが安心

それぞれ詳しく見ていきましょう。

持ち運び自由で、外出先でも自宅でもネットに繋げられる

ポケットWiFiの最大の特徴は「持ち運びができること」です。

自宅などにひく固定回線は、固定という名前の通りルーターを置いた限定的な場所でしか使用できません。

しかしポケットWiFiは通信可能エリアの中であれば、自宅でも外でも利用が可能です。

固定回線使い方

サイズはスマホより小さく名刺より一回り大きいものが一般的で、自宅にある固定回線のルーターよりは格段にコンパクトなため、持ち歩きに適したサイズといえるでしょう。

一人暮らしの場合だと自宅のPCや外出先でのスマホ操作まで、すべての機器をポケットWiFiが1台でまかなうことができるため、固定回線をひかずポケットWiFiだけで過ごすことも可能です。

工事不要ですぐに使える

自宅に固定回線をひく際に業者に頼んで家まで来てもらい工事をした、という方は多いのではないでしょうか。電話を掛けたり日程を調整したり、正直言ってめんどうですよね。

固定回線の場合は契約してからネットが使えるようになるまでに早くても2週間、ひどければ1ヶ月以上かかります。

選んだプロバイダや回線によっては半年も待たされたなんて話も。

一方、ポケットWiFiにはそういった工事は一切不要です。家電量販店等の店頭であれば契約したその日から使用することができ、インターネットで契約しても即日配送なら2~3日後には機器が届きます。

思い立ってすぐに使えるようになるのはうれしいですね。

テザリングのような手間がない

PCやタブレットを外出先で使うとき、スマホのテザリング機能を使ったことがある人もいるのではないでしょうか。

WiFiスポットのない場所でネットを使えるようにするといった点はポケットWiFiと同じです。

テザリング仕組み

便利なテザリング機能ですが、使用するためには毎回スマホのテザリング機能をオンにする必要があります。

これが意外と面倒。

例えばiPhoneのテザリングは電池消費を抑えるために90秒使用しないと自動的にSSIDを非公開にしてしまいます。

そのため少し休憩をはさんでいる間に接続が切れ、その都度またつなぎ直しということがよくありとても面倒です。

対してポケットWiFiは最初に一度パスワードを設定してしまえば、あとは常に電波を認識して通信してくれます。

省電力設定などで自動に通信をオフにする時間設定もできるので、テザリングのように何度も設定する手間がないのはいいですね。

月額料金が安くなる場合がある

前述した通り、ポケットWiFiの料金は単純にスマホを大容量で契約したり、自宅でしか使えない固定回線を使うよりも安く済ませられるケースが多いです。

例えば、自宅で動画を見るために50GB、外出時にSNSやLINEのメッセージを見るのに5GB程度使う場合で考えてみましょう。

ポケットWiFi
の場合
固定回線の
場合
スマホのみ
の場合
契約プラン スマホ(1GB)+
ポケットWiFi
(100GB)
スマホ(5GB)+
固定回線
(無制限)
スマホ
(無制限)
スマホ
月額
3,465円 5,665円 8,415円
ポケットWiFi
月額
3,718円
固定回線代
月額
5,720円
月額割引 1,100円
合計 7,183円 10,285円 8,415円

※税込表記
※ポケットWiFi:MugenWiFi、固定回線:ドコモ光(戸建てタイプ)、スマホ:docomoギガホ/ギガライトプランで計算

ポケットWiFiを使った契約では、月額で1,000円~3,000円程度安くなることがわかります。

ただしこれはあくまで一例でネットの使い方は人によって様々。

自宅での通信がメインで外出先では1GBも使わないという人や、そもそもネットを数GBしか使わないというような人は、ポケットWiFiを契約してもさしてお得にはならないので注意しましょう。

セキュリティが安心

最近ではカフェや駅、商業施設、病院、宿泊施設などでだれでもフリーで使用できる公衆WiFiスポットが増えてきました。

ポケットWiFiを持っていない人でも、外出先で大容量のファイルを送ったり動画を見たり、通信量を気にせずネットにつなげられるのは便利ですよね。

しかしこのフリーのWiFiスポットの中には、安全性に問題があるものも少なくありません。

フリーWiFiは不特定多数の人が利用するため、悪意のあるユーザが同じWiFiを使用している場合、不正アクセスやウイルス感染、さらに通信内容が筒抜けになりクレジットカード番号などの個人情報が抜き取られるなんてことも考えられます。

対してポケットWiFiは機器ごとにSSIDとパスワードが設定され、自分からパスワードを教えたり、パスワードがわかりやすくてばれてしまったりしない限り乗っ取りにあうこともなく、フリーWiFiに比べると安全性はかなり高いと言えます。

ポケットWiFiのデメリット

安くてたくさん使えていいことづくめのポケットWiFi。

しかしそのデメリットをきちんと把握していないと、せっかくのメリットを生かしきれないことになってしまいます。

  • 固定回線に比べて通信が不安定
  • 持ち運ぶのが面倒
  • 通信に制限がある
  • 紛失のリスクがある

固定回線に比べて通信が不安定

指定された場所に回線を引き通信環境を整える固定回線と異なり、ポケットWiFiでは持ち運んで「いつでもどこでも」使えるのが魅力です。

しかしそのため固定回線と比べると「電波の悪いところ」がどうしても発生してしまいます。

電波は反射や通過を繰り返すことによってだんだんと弱まるという特性を持っています。それにより屋内や地下、高いコンクリートのビルに囲まれた場所などでは電波が弱くなり通信が不安定になってしまうのです。

電波特徴

ただし電波の問題は少し場所を移動しただけで解決することが多いです。屋内であれば窓の近く、屋外であればビルなどから離れてみましょう

ポケットWiFiが繋がらないときの対処法に関して詳しくはこちら。

モバイルWiFiが繋がらない時に考えられる原因と対処法、圏外になったらどうすればいい?
外出先でも快適にインターネットを楽しむことができる「モバイルWiFi」。 とても便利な反面、「モバイルWiFiは繋がりにくい」そんなイメージがある人も少なくないようです。たしかに出かけた先で急に電波が繋がらなくなったら困ってしまいますよね。...

持ち運ぶのが面倒

ポケットWiFiがスマホなどの機器に電波を飛ばすことができる距離は10m~20m程度

家にお留守番の状態では意味をなさず、ポケットWiFiを通して通信をしたいときは常に携帯する必要があるので、場合によっては煩わしく感じるかもしれません。

名刺より少し大きいくらいのサイズなので、常にかばんの中に入れてます。邪魔に思ったことはあまりないですよ。

女性は普段からかばんを持ち歩くことが多いため、特に不便を感じないかもしれません。

しかし男性はかばんを持ち歩かない人も多いですよね。

特に夏場のように薄着でポケットの少ない服を着ていた場合などは、財布とスマホだけでいっぱいになり困ってしまうことも考えられます。

通信に制限がある

通信量に制限がない固定回線のプランとは異なり、ポケットWiFiには2種類の制限があります。

  • 1カ月○○GBまでと定められた「月間での制限」
  • 1日○○GBまでや3日○○GBまでの「短期での制限」

まず1カ月○○GBまでと定められた「月間での制限」

スマホのプランと同じく月に使える容量が決められていて、それを超えると通信制限に掛かり速度が著しく低下するというものです。

この制限は月が替わった時点でリセットになるため、4月28日に制限に掛かると5月1日まではネットがほぼ使えない状態になります。

もう一つは1日で○GBまでという「短期間の制限」

月間での制限はない代わりに、日ごとに3GBや10GBといった使える容量が決められていて、それを超えるとその日一日だけ通信制限になります。

制限は翌日解除されるため、月間制限よりダメージが少ないですが、週末にまとめて動画を見るなど、日ごとの通信量にバラつきがある人は、制限に掛かりやすくなります

ポケットWiFiの通信量はプランにもよりますが、多くても月間制限で100GB、短期制限で1日10GBというプランが一般的。(かつては無制限を謳っているものもありましたが、実際には制限がかかるものがほとんどだったので、現在は記載方法が見直されています)

もしそれらを超えるような場合はポケットWiFiの契約では容量が足りず、制限が掛かってしまうので、固定回線やスマホの無制限プランを検討しましょう。

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紛失のリスクがある

スマホの場合触ることが多いため、落としたりなくしたりしてもすぐに気が付くことができますよね。

端末を探すことのできる機能もついているため万が一のときも安心です。

しかしポケットWiFiはたとえ落としたとしても、スマホ自体の通信に切り替わるだけなので気が付きにくく紛失のリスクが高まってしまいます。

位置情報を使って機器を探すこともできないので、スマホに比べて見つかりにくいです。

ポケットWiFiを紛失し見つからない場合は、端末の賠償金を支払ったり、一度そのポケットWiFiを解約したりしなければなりません。その場合は普通に解約するのと同様、違約金がかかってしまいます

中には紛失や盗難に対応した補償オプションを月500円程度で提供しているものもあるので、不安な場合は加入しておくといいでしょう。

他にもこんな失敗談が…

WiMAXのポケットWiFiを6年ほど使用している筆者が体験したとても個人的な失敗談です。だいたいは私の管理が悪いだけですがこんなケースもあるんだ……という参考にどうぞ。

家に置き忘れて通信量がかさんだ

便利なポケットWiFiですが、家に忘れてきてしまうと当然使うことができません。

外出先でネットを使わなくてはならないのにポケットWiFiを忘れてきてしまった場合、仕方がないのでスマホのLTE通信を利用します。

ポケットWiFiを通しての通信をメインとしている人の多くは、スマホ自体を通信量の少ないプランにしているため大容量のデータを送ったり動画を見たりしてしまうととたんに通信制限にかかったり、通信料金が高くなってしまいます。

わたしの場合は旅行先だったため、自宅に取りに戻ることもできず数日通信量を気にしながら過ごしました。以降置き忘れには十分注意しています。

充電をし忘れてただの荷物に…

ポケットWiFiは機種にもよりますがだいたい10時間くらい使用することができます。

私の場合スマホを常にポケットWiFiに接続しているためほぼ毎日充電が必要です。スマホであれば電池が切れればすぐ気が付くと思うのですが、ポケットWiFiは電池が切れても固定回線やスマホ自体の通信に切り替わるだけなのでよく忘れます。

電池のないポケットWiFiは正直ただの荷物です。

家を出てから充電が切れていることに気が付くことがあまりにも多く、常にモバイルバッテリーをセットで持ち歩くことにしました。

ポケットWiFiだけならまだ軽いですがさすがにモバイルバッテリーもセットにするとちょっと邪魔です。忘れるほうが悪いんですけどね。

まとめ

ポケットWiFiについてまとめましたがいかがでしょうか。

  • 持ち運んでエリア内ならどこでも使用可能
  • 工事が不要ですぐに使える
  • 固定回線に比べて通信の不安定さはあるが随時改善中
  • スマホの大容量のプランや固定回線よりも安い

固定回線には「決められた場所でしか使えない」、スマホの大容量プランには「料金が高い」というデメリットがあります。

それらを補うことのできる存在がポケットWiFiです。

通信制限の気になる人や自宅やオフィス以外でもネットを使う機会の多い人は特にポケットWiFiの活用がおすすめです。

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