Fon光は2020年9月にサービスを開始した新しい光回線サービス。NURO光の回線を使用していることから、NTT回線よりも高速に使えることが魅力です。
長期契約による工事費の無料化や光電話への対応など、サービス内容もNURO光とよく似ています。
しかし、割引特典やキャッシュバックなどの点から比較してみると、NURO光よりも割高になるのであまりお得ではありません。
本記事では、Fon光の特徴や月額料金、評判や契約方法などについて分かりやすく解説します。
Fon光ってどんな光回線サービス?
Fon光はフォン・ジャパン株式会社が展開する光回線サービスです。フォン・ジャパンはFree Wi-Fiサービスや、「縛りなしWiFi」というポケットWiFiサービスも提供しています。
Fon光の大きな特徴は、NURO光の回線を使用していること。
分かりやすく言うとフレッツ光とドコモ光のような関係で、Fon光はNURO光から回線の提供を受けています。
NURO光は独自の光回線網を使用しているので、NTT回線の光回線よりも通信速度が高速です。Fon光でも同等品質の回線を利用することができます。
月額基本料金も4,378円とNURO光よりも大幅にお得です。そんなFon光について、次の4つの観点から詳しく見ていきましょう。
- 特徴
- 料金
- エリア
- オプション
上記4つのポイントについて、重要なところを分かりやすく解説します。
公式:fon光
【特徴】NURO光回線を使った下り2Gbpsで高速通信に強いサービス
Fon光はNURO光から光回線の提供を受けているため、Fon光の回線品質や通信速度はNUROと同等のものになります。
Fon光の通信速度は下り(受信)2Gbps・上り(送信)1Gbpsで、下りの通信速度はNTT回線の1Gbpsと比べて2倍です。
NTTとは違う回線を使うことで、回線混雑を避けた高速通信ができるようになっています。
【料金】月額4,378円、工事費44,000円は30ヶ月契約すれば割引で実質無料
月額料金 | 4,378円 |
工事費 | 44,000円 (1,466円×30ヶ月) |
契約期間 | 2年(自動更新) |
違約金 | 21,780円 |
Fon光の月額基本料金は4,378円です。
契約時は初期工事費44,000円が必要となるものの、30か月以上継続利用することで実質無料となります。
契約期間は2年間の自動更新で、2年ごとの更新月以外に解約すると21,780円の違約金が発生します。
【エリア】NURO光回線と同じ
Fon光はNURO光の回線を使用しているので、対応エリアも次のようにNURO光と同じとなっています。
北海道 | 北海道 |
関東 | 東京都、神奈川県、 埼玉県、千葉県、 群馬県、栃木県、茨城県 |
東海 | 愛知県、静岡県、 岐阜県、三重県 |
関西 | 大阪府、兵庫県、京都府、 奈良県、滋賀県 |
九州 | 福岡県、佐賀県 |
高速通信が可能な魅力的な回線ですが、利用できるエリアが限られているのは難点ですね。
また、上記エリアでも一部地域では利用できないので、NURO光の公式サイト(参考:エリア確認)から郵便番号を入力して、居住地区がエリア内かどうかあらかじめ確認しておきましょう。
【オプション】IP電話の光でんわや動画と楽しめるひかりTVにも対応
Fon光はIP電話の「NURO光でんわ」や、テレビ番組や動画などを楽しめる「ひかりTV」にも対応しています。
NURO光でんわはソニーネットワークコミュニケーションズが提供する光電話サービスで、通常の固定電話よりも通話料がお得です。
基本料金は、北海道や関東は550円、東海・関西・九州地域は330円となっています。
NURO光でんわはエリアによって月額料金が異なりますが、他の電話サービスと比べるとお得です。
携帯電話への通話は、他社と比べて高いですが、月額料金無料の「ホワイトコール24」を申し込むと、ソフトバンクの携帯電話への国内通話が無料になります。
ただし、NURO光電話は工事費として初期費用が3,000円、解約時の手数料として1,000円が掛かるので注意が必要です。
また、Fon光ではフレッツ光が提供するひかりTVを利用できます。ひかりTVには3つのプランがあり、いずれも月額料金2,750円~3,850円で契約可能です。
ネットと一緒に電話やテレビも便利に使いたい場合は、「NURO光でんわ」や「ひかりTV」も一緒に契約しましょう。
fon光のメリット
fon光には次の2つのメリットがあります。
- 通信速度が他社より速い
- 「縛りなしWiFi」から乗り換えで、縛りなしWiFiの違約金免除
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
NURO光回線なので一般的な光回線よりも通信速度が速い
前述したように、Fon光の回線はNURO光と同じものなので、最大通信速度が下り2Gbpsとなっています。
そのため、これまで他社の回線で通信速度に不満を感じていた人でも、Fon光なら満足できる可能性があります。
ただし、ここ数年でフレッツ光やNURO光などから、最大10Gbpsの速度で使えるプランも提供されているので、fon光が特別に速いというわけではありません。
とはいえ、フレッツ光などの基本的なプランと比べて速いことには変わりなく、独自回線で混雑しにくいため通信速度の点で有利なのは間違いないでしょう。
関連:フレッツ光クロス(10Gbps)の料金・プロバイダ・エリアまとめ!ドコモ光など他社の光回線とも比較!
縛りなしWiFiからの乗り換えキャンペーンでお得!契約解除料0円も
運営元のフォン・ジャパンが運営しているポケットWiFiの、「縛りなしWiFi」を利用していた人がfon光に乗り換えると、縛りなしWiFiの違約金が免除されます。
通常 | キャンペーン | |
縛りなしWiFi →Fon光 |
違約金 10,450円~33,000円 |
乗り換えで 違約金免除 |
縛りなしWiFi +Fon光 |
20GB:2,860円 50GB:3,025円 1日2GB:3,080円 |
セット契約で 割引 |
縛っちゃうプランには3年間の契約期間があり、契約の自動更新月以外に解約すると、解約時期によって10,450円~33,000円の違約金が請求されるので、違約金が免除になるのはありがたいですね。
また、通常の縛りなしプランからFon光に乗り換える場合でも、Fon光が開通した後に縛りなしWiFiを解約することで、ネットを使えない期間がなくなるので便利です。
ちなみに、縛りなしWiFiとFon光をセットで契約した場合は、縛りなしWiFiの月額料金が安くなります。
自宅に光回線を引いてからも外出先でポケットWiFiを使いたいという場合は、セット契約も検討してみると良いでしょう。
Fon光のデメリット
Fon光には次の3つのデメリットがあるので、契約時には注意が必要です。
- NURO光で契約した方がトータルでは安い
- 契約解除料が21,780円で高い
- 30か月以内の解約で工事費の残債を一括請求される
それぞれの重要なポイントについて、分かりやすく解説します。
NURO光で契約したほうがキャッシュバックも受けられてトータルで安い
Fon光は一見するとお得な光回線のように思えますが、トータルで比較するとNURO光の方がお得になります。
Fon光とNURO光の通常プランの月額料金や、キャッシュバックキャンペーンなどを比較してみましょう。
工事費はどちらも1,466円の30ヶ月分割払いで変わりませんが、月額料金はFon光のほうが900円ほど安くなります。
一方で、NURO光では契約時に主に特典を選ぶことができます。45,000円のキャッシュバックもしくは1年間月額980円特典です。
13か月目以降は月5,217円となるので大幅にお得に利用可能です。
ちなみに、どちらの特典を選んだ場合でも還元される金額はほとんど同じになります。
できるだけ早く還元してほしい場合は、キャッシュバックを選びましょう。
なお、各回線を2年間契約した時の合計料金を比べると、NURO光を選ぶほうが2年で23,872円お得です。
光回線 | 合計金額 |
Fon光 | 116,868円 |
NURO光 | 92,996円 |
しかし月額料金の違いから、契約期間が長くなるにつれてFon光の方が安くなり、合計金額は契約から5年くらいで逆転します。
しかし、短期間で見ればNURO光の方が大幅に安いので、通信費を安く抑えたい場合はNURO光の方がおすすめです。
契約解除料が21,780円で高い
Fon光には2年間の契約期間があり、契約更新月以外に解約すると違約金が21,780円掛かります。
最近は魅力的な光回線がたくさんあるので、他社へ乗り換えたくなることがあるかもしれません。そんなとき、2万円近い違約金で縛られるFon光は不便です。
NURO光は同じ契約期間で違約金が10,450円なので、Fon光はかなり条件が悪いと言えます。
30ヶ月以内に解約すると工事費の残債を一括請求される
Fon光では初期費用として44,000円の工事費が必要になりますが、30か月以上継続して利用すれば実質的に無料になります。
高額な工事費の心配をしなくていいのは魅力的ですが、30か月以内に解約すると残債分を一括請求されるので注意が必要です。
例えば、Fon光を契約してから2年で解約すると、工事費の残債額は8,816円になります。
さらに、解約する時期によっては通常の解約金も発生するため、解約時にかなり高額の費用が掛かることがあるのが難点です。
Fon光の口コミや評判
Fon光はサービスが始まって間もないため、口コミや評判はまだ多くありません。
集まり次第、随時更新していきます。
Fon光の申し込みや解約方法
Fon光の契約方法や解約方法について、要点を分かりやすく解説します。
Fon光の申し込み手続き
Fon光は電話もしくは公式サイトで申し込むことができます。
公式:fon光
その後、次の手順で進めていきましょう。
- エリアを確認する
- 建物の種類を確認する
- 工事日を選択
- 工事日の調整と決定の連絡
- 数週間後、工事開始、開通
Fon光は他の光回線のまま使うことはできないため、必ず新規工事が行われることになります。
光回線の工事日当日は契約者本人の立ち合いが必要なので、都合の良い日程を調整しておくようにしましょう。
解約方法
Fon光の解約に関する相談は、Fon光のカスタマーセンター(0120-966-486)へ連絡したのち、解約手続きをしたい旨を伝えてください。
電話対応の受付は平日13時~17時しか行われていないため、その他の方法を取りたい場合は、お問い合わせフォームからして、解約したいことを連絡することで何らかの対応を受けることができるはずです。
前述の通り、2年間の契約期間の更新月以外に解約すると、19,800円の違約金が発生します。契約から2年6か月以内の解約では、工事費の残債分も請求されるので注意が必要です。
まとめ|月額料金は安いがNURO光のほうがトータルでお得になる
Fon光はNURO光と同じ回線を使用していることにより、他社の光回線を上回る通信速度が魅力の光回線です。
確かに月額基本料金は他社の光回線と比べるとかなり安い方ですが、キャンペーンを適用すればNURO光の方がお得に使えます。
トータルで考えても、NURO光の方が同じエリアで使えて条件も良いので、同社の縛りなしWiFiから乗り換える以外は、Fon光を契約するメリットは特にないと言えるでしょう。
また、2年半以内に解約した場合は工事費の残債分割代を請求されてしまう点には、注意してください。