普段ネットを使う時は、4G LTE通信や、光回線にWiFii接続してインターネット通信している人がほとんどでしょう。
しかし2021年以降は5Gの普及が本格的に進み、大手キャリアの大容量プランはもちろん、ahamo・povo・LINEMO・楽天モバイルの低容量プランも順次対応する予定です。
今後5Gはより身近になることが見込まれますし、なにしろ5Gを使えば光回線並みの速度が出ます。
では、もはや光回線はいらなくなってしまうのでしょうか。
結論から言うと、まだまだ光回線は必要ですし、自分や家族にメリットがあれば契約すべきです。
もちろん、他の手段で代用できればそれに越したことはないのですが。
本記事では、光回線契約をやめる理由には何があるのか、むしろ光回線を契約したほうが良いのはどのような人なのかについて、詳しく解説していきます。
光回線はもういらない?光回線離れが進む理由とは
光回線を契約しない人が増えているのは、次のような理由からです。
- スマホの大容量プランでテザリングをして代用している
- 4G LTE通信や5Gなら光回線並みの速度が出ることもある
- 賃貸で工事をするのが面倒
- 一人暮らしで特に不便がない
以前まではスマホよりも光回線がほうが速度が出るのも当たり前でしたが、今や5Gの登場で必ずしもそうとは言えない状況になってきました。
それにわざわざ光回線工事をしなくても、大容量プランをテザリングしたり、ポケットWiFiやホームルーターを使うことで代用も可能です。
つまり、光回線がいらないと言われる背景には、ネットを使うための選択肢が広がってきていることが背景にあると考えられます。
正直、光回線がなくてもやっていける人もいますが、全員がそうというわけではありません。
光回線がいらないと感じてしまう原因について、それぞれ具体的に確認していきましょう。
スマホ普及率はすでに8割超!テザリングで代用する人もいる
総務省の情報通信白書「情報通信機器の保有状況」(令和2年版)によると、スマートフォンの保有率は、2019年時点で83.4%に達しています。
パソコンの世帯保有率がは69.1%であることからも、多くの人がスマホを日常的に使っていることがよく分かりますね。
以前まではパソコンを使うならネット契約は必須でしたが、今ではスマホプラン自体が大容量のものが多いですし、テザリングを使う人も増えています。
auデータMAXプランのようにテザリングにも上限がある場合もありますが、楽天モバイルであれば月月3,278円で、楽天回線エリアのテザリングは無制限です。
しかも新規申し込みであれば、3か月間月額料金無料で使えます。
お金をかけずにデータ使い放題できるなら、テザリングで十分ですよね。
ただし、楽天回線が快適に使えるのは、東京や大阪、奈良などの一部エリア限定の話。
たとえ楽天エリア対象地域でも、au回線に繋がる場合は5GBが上限となり、データ使い放題はできません。
テザリングではスマホのデータ容量が足りない人は、基本的には無制限で使える光回線を利用したほうが良いです。
理論上なら5Gの速度は光回線の10倍!4G LTE通信でもかなり速い
5Gは理論上で最大10Gbpsまでの速度が出ます。
一般的な光回線の速度が1Gbpsなので、単純計算すれば10倍の速度です。
ただしあくまでも理論上であるため、実際に出る速度(実測値)はこれよりも下回ります。
それでも筆者が5G対応端末で5G通信をした時は、ダウンロード速度が700Mbps程度まで出ました。
対して、部屋まで光ファイバーが引き込まれていない集合住宅では、設備の関係で100Mbpsまでしか出ないため、5Gを使ったほうが光回線並みどころか、それ以上の速度で通信できます。
ただし、5Gの対応エリアはまだまだ狭いですし、5G対応のスマホプランにしたところで、その端末が5G対応なければ意味がありません。
それにキャリア以外の格安SIMでは4G LTE通信でもぐっと低速になるのに対し、光回線は有線接続なので速度や通信の品質も高いです。
5Gがいまの4G LTEくらい身近なものになるまでは、必要に応じて光回線を利用したほうが良いでしょう。
なお、より詳しくは別記事「5Gと光回線の速度や使い勝手を比較」も参考にしてください。
賃貸は工事に取り掛かるまでが面倒
賃貸で集合住宅に住んでいると、光回線工事をするのにも大家さんや管理会社の許可が必要です。
業者と工事日を決めるために連絡を取ったり、工事に立ち会いが必要だったりするため、開通までの手続きや連絡を面倒に感じる人もいます。
スマホやポケットWiFi、ホームルーターであれば、即日もしくは1週間から2週間以内に工事不要で使い始められるので、そういった手間や煩わしさがありません。
とは言え、前の住人が回線を残して退去している場合などは、自分で機器を設置するだけで簡単に使い始められることもあります。
工事不要でネットが使えれば確かに楽ですが、手続きや工事内容が簡単なものであれば、光回線を考えてみるのも悪くないでしょう。
一人暮らしならポケットWiFiやホームルーターで十分
一人暮らしだと、正直光回線がなくても大丈夫という人も多いです。
インターネット料金が家賃に含まれていないなら、外出先でも使えるポケットWiFiを契約したほうがスマホの通信量を節約できます。
例えば、Mugen WiFiや、どこよりもWiFiは、月3,400円で月100GBまで使えるので、格安SIMと組み合わせれば通信費が抑えられます。
また、ソフトバンクエアーや、モバレコAirなどのホームルーターは自宅でしか使えませんが、ポケットWiFiより速度が速く接続台数も多いので、友達が来た時なども安心です。
いずれも引越しの時は、住所変更手続きをするだけでOKなのはかなり手軽です。
ただし、学生はリモート授業やレポートの提出などにも対応しないといけませんし、社会人でもテレワークやリモート飲みが続くこともあるでしょう。
部屋の電波が弱くて画面がフリーズばかりする…という状態に陥らないよう、リモート頻度が多いなら光回線を選ぶことも大切です。
光回線を契約するメリットがある人って?
では、スマホやポケットWiFi、ホームルーターなどの通信手段に比べた時に、光回線を契約したほうが良いのはどのような人なのでしょうか。
光回線がおすすめなのは、次のような人です。
- 一緒に暮らす家族が3人以上
- 大容量プランからahamoやpovo、LINEMOに乗り換える家族がいる
- 自宅のパソコンでテレワークやリモートワークをすることが多い
- オンラインゲームをよくプレイする
- 動画配信サービスを頻繁に利用する
- 部屋に光コンセントがあり大掛かりな工事がいらない
それぞれの内容について確認していきましょう。
一緒に暮らす家族が3人以上
一人暮らしや二人暮らしであれば、スマホの大容量プランで間に合いますし、ポケットWiFiやホームルーターでも対応はできます。
しかし、ポケットWiFiやホームルーターは接続台数に限度があり、接続台数が多くなるほど速度が遅くなってしまうので、利用する人数が多い場合には不向きです。
スマホやタブレットなどを同時に3人以上使うような世帯であれば、快適に通信するためにも光回線を選ぶようにしてください。
大容量プランからahamoやpovo、LINEMOに乗り換える家族がいる
料金の安さに惹かれて、大手キャリアの低料金プランであるahamoやpovo、LINEMO、楽天モバイルへの乗り換えを検討している人も多いでしょう。
しかし、それまで大容量プランを使っていた家族が乗り換える場合は要注意です。
大容量プランを契約している人のなかには、SNSや動画視聴サービスがカウントフリーであるなどを理由に、自宅でも4G LTE通信を使っている場合があります。
そんな人が低料金プランに切り替えると、あらゆる通信を自宅のWiFi接続でしようとするはずです。
ポケットWiFiやホームルーターであれば、短期制限にかかったり、通信速度が遅くなったりかもしれません。このような場合は、自宅のネットは光回線にしておくべきです。
以下の記事では、セット割の扱いと、それぞれのプランにおすすめの光回線や乗り換え先について紹介しているので、合わせて参考にしてください。
自宅のパソコンでテレワークやリモートワークをすることが多い
テレワークやリモートワークをしている人は、仕事を円滑に進めるためにもできるだけ光回線を使うことをおすすめします。
ポケットWiFiやホームルーターでもできないことはないですが、機器の調子が悪くなった時や遅い電波を拾った時はビデオ通話が途切れやすくなるなど、仕事に支障が出ることもあるからです。
それにパソコンは毎週のようにソフトウェアの更新などもあるため、データ容量に上限のあるポケットWiFiやスマホのテザリングはあまり実用的とは言えません。
リモートで仕事を進めるなら、トラブルが起こるリスクの低い光回線を選びたいものです。
オンラインゲームをよくプレイする
eスポーツなど、オンラインゲームが好きな人なら、光回線が一番です。
オンラインゲームでは、回線のPing値が低いことがプレイするうえで肝心なのですが、無線で通信をするモバイル通信だとそこまで速くはなりません。
筆者の自宅にあるホームルーターでも、1日を通して50msから150msと振り幅も大きいです。
一方、光回線は各戸まで有線で繋げられるため、モバイル通信よりも比較的安定しており、値としてはかなりいいと言える1桁台で通信することもできます。
光回線で思い通りに動かしながら、楽しくプレイしましょう。
動画配信サービスを頻繁に利用する
ドラマや映画をAmzon PrimeやHuluなどの動画配信サービスで視聴すると、高画質な動画を再生するだけあって思ったよりも通信量を使います。
Netflixだと1時間1GBほど消費するため、月末はいつも速度制限にかかるという人もいるでしょう。
光回線は工事が必要といっても、その内容や時間の掛かり方は場合によります。
やってみると案外あっさりと開通できるので、好きなことを我慢しているくらいなら、今少しの手間をかけて自宅を光回線にすることも検討してみてください。
部屋に光コンセントがあり大掛かりな工事がいらない
入居した部屋にすでに光コンセントがある場合で、前の住人が部屋まで回線を引き込んでいれば、大掛かりな工事は必要ありません。
すでに回線が通っているなら、大家さんや管理会社の許可も取りやすいですし、工事に時間もかからないので、光回線を使えるようになるまでがかなり速いです。
工事が必要になるのを面倒に感じて手を出せていないとしたら、それはもったいない話。
工事をする前なら、キャンセルをしても工事費用は支払う必要がないので、目ぼしい通信業者に連絡を入れて、回線設備状況について確認してもらうと良いでしょう。
一人暮らしからファミリーまでおすすめできる光回線はどれ?
光回線を契約するなら、料金やスマホのセット割などの条件をふまえたうえでお得なものを契約しましょう。
おすすめの契約先は、以下の通りです。
光回線 | 戸建て料金 マンション料金 |
スマホ料金 割引 |
キャッシュ バック |
契約 期間 |
工事費用 (※1) |
詳細 情報 |
ドコモ光 | (戸)5,720円~ (マ)4,400円~ |
ドコモ ~月1,100円 |
最大20,000円 +dポイント 最大2000pt |
2年 | 無料 | 詳細 |
auひかり | (戸)5,390円~ (マ)4,180円~ |
au ~月1,100円 |
最大 52,000円 |
2年or 3年 |
実質 無料 |
詳細 |
ソフト バンク光 |
(戸)5,720円 (マ)4,180円 |
ソフトバンク ~月1,100円 |
最大 36,000円 |
2年 | 実質 無料 |
詳細 |
NURO光 |
(戸)5,217円 (マ)~5,217円 |
ソフトバンク ~月1,100円 |
45,000円 | 2年or 3年 |
実質 無料 |
詳細 |
So-net光 プラス |
(戸)3,780円~ (マ)2,728円~ |
au ~月1,100円 |
なし | 3年 | 実質 無料 |
詳細 |
おてがる光 | (戸)4,708円~ (マ)3,608円~ |
なし | なし | なし | 無料 (※2) |
詳細 |
(税込表示)
※1:「実質無料」では、工事費用の分割代金が毎月割引されることで負担額が0円となります。※2:配線工事が必要な場合は費用がかかる
ドコモ光やソフトバンク光、auひかりはスマホのセット割があるため、家族で同じスマホを利用している場合におすすめです。
一人暮らしなら、セット割がなくても月額料金が安いおてがる光なども良いでしょう。
ちなみに、詳しい料金シミュレーションについては、「インターネット光回線のおすすめランキング」で行っていますので、こちらも合わせてチェックしてみてください。
まとめ|光回線は必要!メリットが多いなら契約して損はない
スマホのテザリングやポケットWiFi、ホームルーターで間に合っていて、速度やデータ容量に不満がなければ、それに越したことはありません。
しかしながら、家族で使う時間帯になると動画が止まってしまうなど快適に使えない場面が多いなら、我慢してイライラするよりも光回線をすぐに契約してしまったほうが良いです。
光回線の料金に対して高いイメージを持っている人もいますが、例えばBB.excite光Fitは月30GBまでの通信なら、マンションタイプだと月額2,640円で使えます。
思っているよりも安く使える光回線は案外多いので、「光回線はいらないでしょ」と決めつけず、前向きに検討することをおすすめします。