一旦光回線を契約すると、多くのタイプが2年や3年で自動更新されます。
「違約金があるから更新月が近くなったら乗り換え先を決めよう…」と思っていても、気が付いた時には更新月を過ぎていたり、タイミングが悪くて違約金をたんまり支払うことになったりします。
では光回線を乗り換えるタイミングはいつがいいのかと言うと、実はいつでもいいんです。
更新月以外の時期でも、違約金があっても、そんなのは特に気する必要はありません。
大事なのは、乗り換えるタイミングよりも「どの窓口から契約するか」です。
そこで今回は、光回線の乗り換えに失敗しない方法と、おすすめの乗り換え先について解説していますので、光回線の乗り換えるタイミングで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
光回線を乗り換えるタイミング、実はいつでもいい!
いわゆる「縛りがある光回線」を契約すると、2年や3年の自動更新になることがほとんどです。
そうなると、契約後の25か月目や37か月目前後で更新月がくることになるのですが、光回線は計画的に解約する算段をつけておかないと、更新月でスパッと乗り換えることができません。
例えば、更新月に乗り換え先に連絡を入れても、実際にネットが開通するのは工事の関係で1か月から2か月先になるようなケースがあります。
乗り換え先の工事が終わってから解約しようにも、すでに更新月の終了後。
結局は違約金を請求されることになるうえに、乗り換え先の工事が終わるまではネットが使えない期間が生じます。
しかし、乗り換えの手順とお得な申し込み先さえ分かっておけば、乗り換えるタイミングなんて気にしなくてもいいのです。
その理由は以下の通りです。
- 違約金よりも多くキャッシュバックがもらえるから
- 違約金負担をしてくれる乗り換え先があるから
もちろん、2年や3年といった更新月に乗り換えができれば一番良いのですが、更新月にこだわって今の契約先を無理に契約し続ける必要はないということは覚えておきましょう。
違約金よりも多くキャッシュバックがもらえるから
光回線を途中解約した時の違約金は、5,000円程度から多いところで40,000円ほど掛かることがあります。
(税込表示)
主要な光回線 | 違約金 |
ドコモ光 | 戸建て:14,300円 マンション:8,800円 |
auひかり | 戸建て:16,500円 マンション:7,700円 |
ソフトバンク光 | 10,450円 |
NURO光 | 10,450円 |
So-net光プラス | 22,000円 |
おてがる光 | なし |
OCN光 | 11,000円 |
解約するタイミングが違うだけで、これだけの費用を支払わなければいけないのは、できれば避けたいものですよね。
しかし、光回線では公式もしくは代理店を経由して申し込めば、このような違約金を十分カバーできるほどのキャッシュバックをもらうことができます。
主要な光回線 | キャッシュバック |
ドコモ光 | 最大20,000円 +dポイント2,000円分 |
auひかり | 45,000円もしくは52,000円 |
ソフトバンク光 | 15,000円~36,000円 |
NURO光 | 戸建て:45,000円 マンション:25,000円 |
OCN光 | 20,000円~35,000円 |
例えば、NURO光は申し込むだけで45,000円キャッシュバックです。
代理店を経由するだけで、auひかりで52,000円をもらうこともできます。
たとえ違約金がかかっても、これだけのキャッシュバックがあれば十分にお釣りがきますよね。
違約金負担をしてくれる乗り換え先があるから
違約金をカバーする以外にも、違約金そのものを負担してくれるところがあります。
例えばソフトバンク光であれば、「あんしん乗り換えキャンペーン」があり、他社からの乗り換えでかかった違約金や撤去工事費を最大10万円までカバーする太っ腹ぶりです。
ソフトバンク光ほどではありませんが、auひかりにも違約金負担制度があります。
こういった制度を利用すれば、たとえ更新月以外の途中解約で違約金がかかろうとも、費用を気にせずに乗り換えができます。
いつでもお得に乗り換えられるおすすめの光回線は?
光回線の乗り換えには、「新規」と「転用・事業者変更」でそれぞれ窓口が異なります。
簡単に言うと、NTT以外の回線であるNURO光やauひかりを契約する場合は必ず「新規」。
フレッツ光から光コラボ(ドコモ光など)へ乗り換える時は「転用」、光コラボから他の光コラボへ乗り換える時は「事業者変更」手続きをします。
新規申し込みの場合は必ず回線工事が必要になるため、せめて2か月前には乗り換え先へ申し込みを済ませておくと良いでしょう。
一方、転用や事業者変更は、数日から1週間後くらいにWiFiルーターの設定変更などをするだけで使えるようになります。
更新月の初旬に手続きを始めてもギリギリ間に合うこともありますが、安全策を取るなら事前に契約先を一つに絞っておき、連絡を入れておくのがおすすめです。
- 新規契約→2か月前には乗り換え先へ連絡
- 転用・事業者変更→1か月前までには連絡
ちなみに、乗り換えの手順や転用・事業者変更については別記事で詳しく解説しているので、こちらもぜひ参考にしてください。
それでは、新規契約でおすすめの光回線と、転用や事業者変更でもお得に申し込める光回線を紹介します。
NURO光|高額キャッシュバックをもらえる!
NURO光 | ||
基本料金 | 【マンション】 2090~2,750円 |
【戸建て】 5,217円 |
工事費 | 30ヶ月分割引で実質無料(乗換時) | |
キャッシュ バック |
最大45,000円 | |
違約金負担 | なし | |
セット割 (ソフトバンク) |
1台あたり最大月1,100円 | |
IPv6対応 | ○ | |
エリア | 北海道、東京都、神奈川県、 埼玉県、千葉県、茨城県、 栃木県、群馬県、愛知県、 静岡県、岐阜県、三重県、 大阪府、兵庫県、京都府、 滋賀県、奈良県、福岡県、 佐賀県(一部地域除く) |
NURO光を新規契約すると、戸建てで45,000円、マンションタイプで25,000円のキャッシュバックをもらうことができます。
NURO光の工事費はこれとは別に毎月割引されるため、実質無料です。
つまり、キャッシュバックをもらえて工事費もかからないので、新規ユーザーにも優しい光回線と言えます。
ただし、NURO光はエリアが狭いために対応していない地域があったり、対応していないマンションでは利用できなかったりするので、まずは公式サイトでエリア確認するようにしてください。
ソフトバンク光|違約金負担は最大10万円まで!
ソフトバンク光 | ||
基本料金 | 【マンション】 4,180円 |
【戸建て】 5,750円 |
工事費 | 24ヶ月分割引で実質無料 (乗換時) |
|
キャッシュ バック |
【新規】 36,000円 【転用・事業者変更】 15,000円 |
|
違約金負担 | 最大10万円まで | |
セット割 (ソフトバンク) |
1台あたり最大月1,100円 | |
IPv6対応 | ○ | |
エリア | 全国 (NTTの光コラボ) |
ソフトバンク光は、NTT回線を使っている光コラボで、他社からの乗り換えに対して最大10万円の違約金負担をしてくれます。
そのため、NURO光やauひかりなどのNTT以外の光回線から切り替える時も安心です。
その他にも、代理店を経由することで40,000円前後のキャッシュバックがもらえるため、新規契約でお得に申し込める光回線といえます。
なお、ソフトバンク光とソフトバンクのスマホをセットで契約すると、スマホの月額料金から1,100円を割り引いてくれるので、スマホの乗り換えに合わせて光回線も乗り換えてみると良いでしょう。
auひかり|キャッシュバックと違約金負担のW取り!
auひかり | ||
基本料金 | 【マンション】 月4,180円~ |
【戸建て】 月5,390円~ |
工事費 | 24ヶ月分の割引で実質無料 | |
キャッシュ バック |
最大52,000円 | |
違約金負担 | 「新スタートサポート」 15,000~30,000円 |
|
セット割 (au) |
1台あたり月550円~2,200円 | |
IPv6対応 | ○ | |
エリア | 東海、関西はエリア外 |
auひかりは独自回線を使った光回線なので、契約は必ず新規扱いとなり、工事が必要です。
代理店経由で申し込むと、最大52,000円のキャッシュバックをもらうことができます。
また、他社からの乗り換え時に発生する違約金に対して、15,000円もしくは30,000円まで負担してくれるので、光コラボやNURO光を解約して乗り換える時も安心です。
auひかりに対応しているマンション以外、もしくは東海や関西地域の戸建てで申し込むことができないため、こちらも事前にエリア検索をしておくようにしましょう。
OCN光|転用や事業者変更でもキャッシュバックが多い!
OCN光 | ||
基本料金 | 【マンション】 月3,960円~ |
【戸建て】 月5,650円~ |
工事費 | ~19,800円 | |
キャッシュ バック |
【戸建て】 40,000円 (3年契約35,000円) 【マンション】 32,000円 (3年契約22,000円) |
|
違約金負担 | なし | |
セット割 (au) |
OCNモバイルONE 月220円 |
|
IPv6対応 | ○ | |
エリア | 全国的に使える |
OCN光は、NTTの光回線を使った光コラボレーションの光回線です。
OCN光を代理店経由で申し込むと、戸建ては公式で最大40,000円、マンションタイプは代理店で最大32,000円のキャッシュバックを受け取れます。
転用や事業者変更だとキャッシュバック額が少なるケースもありますが、OCN光であれば契約形態に関わらず同じ額のキャッシュバックを受け取れるのがいいですね。
ソフトバンク光やauひかりのように違約金負担はなく工事費もかかるので、OCN光はどちらかと言えば転用や事業者変更時におすすめの光回線と言えます。
光回線を乗り換える時の注意点
光回線の乗り換え時は、次のことに気を付けて手続きを進めましょう。
- 乗り換え先の開通日が決まってから解約する
- 転用時に発生するプロバイダの違約金
- 工事費は一括で請求される
- キャッシュバックの条件をよく確認する
- 電話番号変更やメールアドレス変更の有無
契約中の光回線とその乗り換え先が何かによって、注意すべきポイントは大きく変わってきます。
分からないことや不安なことがあれば、契約時またはその後の工事に関する連絡時にできるだけ解消しておくようにしてください。
契約中の回線は乗り換え先の開通日が決まってから解約する
事業者変更だと、もともと契約していた光回線は乗り換え手続きに伴って自動で解約されます。
しかし、新規で申し込む時は、契約と解約のタイミングが非常に肝心です。
例えば、ドコモ光を更新月に解約しauひかりに乗り換える場合、auひかりの工事が終わるよりも前にドコモ光を解約してしまうと、ネットが使えない空白期間が生じてしまいます。
そのため、光コラボ以外に新規契約する時は、必ず乗り換え先の開通日がはっきりとした時点で解約するようにしてください。
月途中の解約でも月額料金が満額かかるところもあるので、月末に解約をするように連絡しておくのがベストです。
ですから順番としては、①乗り換え先へ新規契約→②工事日の決定→③旧回線の解約日を連絡→④新規回線開通になります。
なお、工事内容によっては開通日が延期になることもあるので、心配な場合は①→②→④→③の順番で進めてください。
転用時に発生するプロバイダの違約金
フレッツ光から光コラボへ乗り換える時は、回線に対する解約金はないものの、プロバイダ契約で違約金が発生することがあります。
例えば、フレッツ光の契約でプロバイダをOCNにしていて、ドコモ光でプロバイダをGMOとくとくBBに乗り換えるといったケースです。
OCNだと最低利用期間や違約金があるため、契約月数に応じて1,200円~8,000円が掛かります。
2年以内に解約 | 2年割違約金 | |
ファミリー | 5,000円 | 2,400円 |
マンション | 5,000円 | 1,200円 |
withフレッツ | 5,250円 | ー |
※税込表記
フレッツ光でOCNを使っていた人がOCN光に乗り換える(自社転用)は違約金が掛からないものの、乗り換えでもらえるキャッシュバックに関しては適用対象外です。
転用時はプロバイダの違約金がいくらかかるのか、転用時にキャッシュバックは受け取れるのかといったことは、損をしないためにも確認しておきたいですね。
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工事費の請求が一括請求となる
フレッツ光を契約して支払っていた工事の分割代金は、乗り換え先の光コラボでもそのまま引き継がれます。
しかし、新規契約や事業者変更になると、残っていた分割代金は一括請求となるため注意が必要です。
光回線では契約期間が2年や3年であるのに対し、工事費の分割払いは1年半や2年半などに設定されている光回線が多く、更新月で解約しても工事費の残債分は支払うことになってしまいます。
例えば、NURO光の工事費は30か月の分割払いなので、24か月で解約した時の工事費残債は約8,000円です。
更新月以外に解約すると工事費残債以外に違約金も発生するため、乗り換え時の負担を少しでも減らしたければ、できるだけ更新月で解約できるように乗り換え準備を進めておきましょう。
キャッシュバックの内容や適用条件をよく確認しておく
乗り換え時にもらえるキャッシュバックは、違約金負担や工事費の残債を十分にカバーしてくれます。
ただし必ずしも契約してすぐにキャッシュバックがもらえるわけではありません。
受け取りまでの期間としては、だいたい2か月から半年ほどがほとんどで、違約金や工事費残債の支払いは一旦自己負担で支払うことになります。
また、キャッシュバックは指定オプションへの加入が必要なものや、自社転用以外の契約に限っているものなどの適用条件を設けていることもあるので、契約前に内容をよく確認しておくことが大切です。
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電話番号やメールアドレスが変更になる
光回線の乗り換えで懸念されるのが、電話番号やメールアドレスが変更になることです。
電話番号の引継ぎは「どこで発番したか」が重要
まず、同一住所における乗り換えで電話番号が変更になる場合はこちら。
- 光コラボで発番した番号をauひかりやNURO光で使う
- ソフトバンク光のホワイト光電話やBBフォンで発番している
もともとNTTの固定番号(アナログ電話)で発番されたものを乗り換える場合は、番号を変えずにそのまま乗り換えることができます。
NTTで発番した電話番号を光コラボで使っていた場合も、他の光コラボへ事業者変更時に番号が変わることはありません。
同じように、光コラボで発番した光電話の番号もそのまま引き継ぐことができます。
しかし、光コラボで発番した電話番号は、auひかりやNURO光などNTT以外の回線を契約する時に引き継げず、その逆もできません。
また、特殊な例ではありますが、ソフトバンク光のホワイト光電話は独自のものであり、BBフォンもIP電話なので、他の光コラボへの乗り換えもできないようになっています。
つまり、電話番号の引継ぎについて表にまとめると以下の通りです。
どこで発番したか | 乗り換え先 | 引継ぎ |
NTT加入電話で発番 (固定電話) |
光コラボ | できる |
auひかりや NURO光 |
できる | |
元NTT加入電話で 光コラボで使用中 |
光コラボ | できる |
auひかりや NURO光 |
できる (アナログ戻し) |
|
元NTT加入電話で NTT回線以外を 使用中 |
光コラボ | できる (アナログ戻し) |
auひかりや NURO光 |
できる (アナログ戻し) |
|
光コラボの 光電話で発番 |
光コラボ | できる |
auひかりや NURO光 |
できない | |
ソフトバンク光の ホワイト光電話や BBフォンで発番 |
光コラボ | できない |
auひかりや NURO光 |
できない |
元々NTT固定電話で使っていた場合は「アナログ戻し」と呼ばれる手続きを踏むことで、乗り換え先でも電話番号をそのまま引き継ぐことができます。
各内容については、別記事「アナログ戻しが不要になるのは度の場合?」で詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてください。
メールアドレスの変更
フレッツ光から転用する時、または光コラボから光コラボへ事業者変更する時は、プロバイダメールアドレスが変更となります。
いずれもプロバイダが変更になるため、そのままのアドレスを引き継ぐことができないのです。(自社転用を除く)
GmailやYahoo!メールなどのフリーメールに切り替える、もしくは新しいプロバイダメールのアドレスをやり取りしている相手に連絡しておくようにしましょう。
まとめ|光回線は乗り換えを考えたタイミングが乗り換え時
光回線を乗り換えるタイミングについて詳しく解説してきました。
キャッシュバックをもらえる申し込み窓口で契約することにより、更新月以外に解約する違約金や工事費の残債は十分にカバーできます。
もちろん支払いをできるだけ抑えるなら更新月で解約するのが一番です。
光回線の工事は前にずらせないものの、先の予定日を決めることはできます。更新月があと2か月や3か月に迫ってくるタイミングを狙いましょう。
もし更新月が少し先になる場合、更新月までじりじりと待ち続けても、毎月の支払額が高い、速度が遅いといった不満をずっと抱えることになります。
乗り換えることでそういった悩みは解消されるので、乗り換えようと思ったタイミングで乗り換え準備を進めていくことをおすすめします。
なお、光回線料金の最新情報やランキングについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。