iPhoneやiPadを購入する際に悩むのが「AppleCare+」。端末代が高額になるにつれてAppleCare+の料金も高くなり、加入するかどうか悩む人は少なくないでしょう。
そこで本記事では、AppleCare+の加入の必要性、料金などを解説していきます。
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Apple製品の3つの保証の違いをチェック
まずはAppleCare+とはどういったものなのかを確認していきましょう。
3つの保証内容
iPhoneなどApple製品を購入した場合に利用できる保証は、3つの種類があります。
- 1年限定保証
- AppleCare+
- AppleCare Services
1年限定保証
1年限定保証は、製品購入時に自動(無料)で付いてくる保証サービスです。
- 過失がない自然故障時に、修理・交換・返金といった対応を受けることができる
- 保証期間は1年間
- 90日間の無償テクニカルサポートつき
- 画面割れなどは保証外
他の電化製品にも付いてくる製品不具合に対する保証です。利用頻度の高いスマホとしては充実しているとは言えません。
AppleCare+
AppleCare+は自然故障のみならず、過失のある故障(画面割れ等)にも対応した有料の保証サービスです。
- 自然故障だけでなく、落下等による画面割れ、水濡れによる故障、その他の修理に対応した保証サービス
- 保証期間は2年間、一括払いと月額払いが選択可能
- バッテリー交換が無料(バッテリーの最大容量が本来の80%を下回った場合)
- 紛失・盗難にも対応した「盗難・紛失プラン」もある
このAppleCare+については下記で詳しく解説していきます。
AppleCare Services
AppleCare Servicesは、ドコモやソフトバンク、au、楽天などでiPhoneなどApple製品を購入した際につけることができるサービスです。
製品保証の内容は AppleCare+と代わりなく、修理もApple Storeで受けることができます。
料金もAppleCare+と基本的に同じです。
AppleCare+とAppleCareの違い
以前まで標準保証(1年間の自然故障に対する保証、90日間に対する保証)のことをAppleCareとよんでいました。
そしてそのAppleCareの保証をより充実させたものがAppleCare+と「+」が付けられて付けれるようになっています。
AppleCare+とは?料金や保証内容を詳しく確認
ではAppleCare+を詳しく確認していきましょう。
AppleCare+の種類
AppleCare+には、盗難・紛失時の保証に対応していないものと対応しているものがあります。
保証内容 | AppleCare+ | AppleCare+ 盗難・紛失プラン |
Apple認定技術者による 修理/交換サービス (部品代・技術料を含む) |
〇 | 〇 |
Appleサポート (スペシャリストによる 電話対応) |
〇 | 〇 |
過失や事故による損傷 (画面修理、水濡れ修理) |
〇 | 〇 |
バッテリー交換 | 〇 | 〇 |
持ち込み修理と 配送修理 |
〇 | 〇 |
エクスプレス 交換サービス |
〇 | 〇 |
付属のイヤフォン/ アクセサリ交換 |
〇 | 〇 |
盗難・紛失 | × | 〇 |
当然「盗難・紛失プラン」の方が保証内容が充実する分、料金が高くなります。
なおAppleCare+では製品ごとで「AppleCare+ for iPhone」「AppleCare+ for iPad」と名称が異なりますが、保証内容は変わりありません。
AppleCare+の料金
機種 | AppleCare+ | AppleCare+ 盗難・紛失 |
iPhone 15 Pro iPhone 15 Pro Max |
1,580円(月払い) 31,800円(一括払い) |
1,740円(月払い) 34,800円(一括払い |
iPhone 15 Plus iPhone 14 Plus |
1,380円(月払い) 28,800円(一括払い) |
1,540円(月払い) 31,800円(一括払い) |
iPhone 15 iPhone 14 iPhone 13 |
1,180円(月払い) 23,800円(一括払い) |
1,340円(月払い) 26,800円(一括払い) |
iPhone SE (第3世代) |
580円(月払い) 11,800円(一括払い) |
740円(月払い) 14,800円(一括払い) |
iPad Pro 12.9インチ | 1,100円(月払い) 21,800円(一括払い) |
なし |
iPad Pro 11インチ | 980円(月払い) 19,400円(一括払い) |
なし |
iPad Air | 580円(月払い) 11,800円(一括払い) |
なし |
iPad | 550円(月払い) 10,800円(一括払い) |
なし |
iPad mini | 580円(月払い) 10,800円(一括払い) |
なし |
端末によって料金が異なり、中には2年間で30,000円以上かかるものもあります。
月払いよりも一括払いの方が安くてお得
一括払いは月払いに比べ、1ヶ月あたりの料金が安いです。
例えばiPhone15では月払いだと月1,180円ですが、一括払いは2年間で23,800円なので1ヶ月に直すと月992円程度です。
また、一括払いでも途中解約した場合に日割りで返金される為、絶対に2年間続けなければいけないというわけではありません。
ただ返金手続きが面倒という人は月払いを選ぶと良いでしょう。
保証は2年後も継続可能
AppleCare+は一括払いだと2年間(24ヶ月)が保証期間となりますが、それが終わった後も月払いに以降することで延長することが可能です(保証終了後、30日以内に延長手続きが必要)。
ちなみに月払いであればそのまま支払いが継続され、保証も継続されます。
保証利用時の料金
AppleCare+は加入していたからといって修理が無料で受けることができるわけではなく、修理内容によって料金がかかります。
ただ未加入時に比べるとかなり修理費用は安くてすみます。
画面修理
機種 | AppleCare+加入 | 未加入 |
iPhone 15 Pro Max iPhone 14 Pro Max |
3,700円 | 56,800円 |
iPhone 15 Pro iPhone 14 Pro |
3,700円 | 50,800円 |
iPhone 15 Plus iPhone 14 Plus |
3,700円 | 50,800円 |
iPhone 15 iPhone 14 iPhone 13 |
3,700円 | 42,800円 |
iPhone SE (第3世代) |
3,700円 | 19,400円 |
iPhoneで最も多い故障なのが画面割れでしょう。
AppleCare+に加入していないと端末によって50,000円以上かかりますが、加入していれば3,700円しかかかりません。
2年間で1回でもこの修理を使えば、AppleCare+に加入しておいてよかったと思えますね。
背面ガラス修理
機種 | AppleCare+加入 | 未加入 |
iPhone 15 Pro Max iPhone 15 Plus |
3,700円 | 29,800円 |
iPhone 15 Pro iPhone 15 |
3,700円 | 25,900円 |
iPhone 14 Pro Max | 3,700円 | 82,800円 |
iPhone 14 Pro | 3,700円 | 75,800円 |
iPhone 14 Plus | 3,700円 | 29,800円 |
iPhone 14 | 3,700円 | 25,900円 |
iPhone 13 | 3,700円 | 53,800円 |
その他の修理
機種 | AppleCare+加入 | 未加入 |
iPhone 15 Pro Max | 12,900円 | 114,800円 |
iPhone 15 Pro | 12,900円 | 105,800円 |
iPhone 15 Plus | 12,900円 | 96,800円 |
iPhone 15 | 12,900円 | 87,800円 |
iPhone 14 Pro Max | 12,900円 | 114,800円 |
iPhone 14 Pro | 12,900円 | 105,800円 |
iPhone 14 Plus | 12,900円 | 96,800円 |
iPhone 14 | 12,900円 | 87,800円 |
iPhone 13 | 12,900円 | 68,800円 |
iPhone SE (第3世代) |
12,900円 | 44,000円 |
バッテリー交換
機種 | AppleCare+加入 | 未加入 |
iPhone 15 Pro Max iPhone 15 Pro iPhone 15 Plus iPhone 15 iPhone 14 Pro Max iPhone 14 Pro iPhone 14 Plus iPhone 14 |
0円 | 15,800円 |
iPhone 13 | 0円 | 14,500円 |
iPhone SE (第3世代) |
0円 | 11,200円 |
バッテリー交換はAppeCare+に加入していると無料で利用可能。
ただし、この保証を使えるのはバッテリーの最大容量が80%を下回った場合に限られます。
盗難・紛失(盗難・紛失プラン加入時)
盗難・紛失プランに加入している場合は12,900円で同じ種類の端末を保証してもらえます。
加入していない場合は新規購入等が必要です。
iPhoneの修理は正規サービスプロバイダ(AppleStore等)ですべき?
iPhoneの修理はApplStoreなどの正規プロバイダ以外にも街の修理屋などで行うことができます。
ただおすすめはやはり正規のところで安心して修理してもらえるところでしょう。
正規サービスプロバイダに持ち込むのが技術的・時間的にベスト
Appleが公式HPで紹介している修理方法は以下の3種類です。
- Apple Store の Genius に見てもらう
- Apple リペアセンターへ送る (配送修理)
- Apple 正規サービスプロバイダへ持って行く (持ち込み修理)
では、順番にみていきましょう。
Apple Storeに持ち込んで修理を依頼する
Apple Storeが行動範囲内にあれば、Genius Barを予約したうえでApple Storeに行き、Genius(Appleのスタッフ)に故障などを直接相談したり見てもらったりして修理依頼をしましょう。
ただ、直営店は全国で約10店舗しかなく、Geniusの数も限られているので、予約せずに訪問しても数時間待たなければならないこともあるようです。
平日でも夜の21時まで営業しているので、昼間に行けない人は仕事後に行くこともできそうです。
次に、近くに持ち込めるApple Storeがない場合について、Appleでは2パターンの修理方法を紹介しています。
リペアセンターに送って配送修理を依頼する
近くにApple Storeのない北陸地方に住んでいた際、私はリペアセンターに配送して修理してもらったことがあります。
リペアセンターでの配送修理とは、ネットや電話で申し込めばAppleが指定した配送業者が故障製品を持っていってくれるサービスで、5日から8日以内に修理を終えて手元に戻ってきます。
ただし、修理の間は手元にiPhoneが無い状態になるため、仕事やプライベートで連絡が取れなくなると困る人は、難しいかもしれません。
回収と修理後の宅配の配送料は掛かりますが、出掛けなくても自宅で受け渡しができるのはとても便利に感じました。Appleの正規部品を使って修理してくれるところにも、安心感をもてますね。
正規サービスプロバイダに持ち込んで修理を依頼する
Appleが認定した修理をApple Storeが近くになくても受けられるように全国各地に置かれているのが、正規サービスプロバイダによる修理サービス拠点です。
Appleのトレーニングを受けた技術者がすべて修理をするため、Appleで修理を受けるのと変わりない修理を受けることができます。
即日修理対応可能な店舗に持ち込めば、リペアセンターよりも時間を掛けることなく同日中に修理後のiPhoneを受け取ることができます。
なお、正規サービスプロバイダの店舗ではApple Care+に対応しているので、基本的には正規と修理代金は変わりません。
非正規の修理サービスは、料金が安くても不安な面あり
保証が未加入であることでAppleでは修理費が高額になる場合や、近くに携帯ショップも正規サービスプロパイダがないうえにリペアセンターに送っている暇もない場合は、非正規の店舗に依頼するのも修理先の選択肢の一つでしょう。
正規サービスプロパイダでなくても、壊れた画面や損傷のあるiPhoneを直してくれる店舗自体は実はかなりの数が存在しています。
正規に比べて非正規の店舗が多いため、同日修理を承ってくれる店舗も多いようです。
ただ、非正規の修理サービスは次のようなリスクもあることを理解しておきましょう。
- 非正規の修理サービスを受けた場合は、それ以降Appleでその製品の修理をしてもらえない
- Appleの正規の部品で修理してもらえないこともある
- 個人情報のデータの扱いに不安がある
非正規で修理は、正規に比べて低料金で済む場合もありますが、利用する場合はこれらのリスクをふまえたうえで利用したいですね。
Apple Care+に加入すべき?個人的には加入しない
保証内容を見るとそれなりに充実していますし、万が一故障した場合の修理費用が高額なのでAppleCare+に入る価値はありそうにも見えます。
ただ私の場合は実際に使ってみて不要と判断し、かなり前から加入しなくなりました。
個人的にAppleCare+が不要と判断している理由
加入しなくなった理由は以下の通りです。
画面割れしない
私の場合は普段からシリコンカバーと保護ガラスをつけています。そしてカバー等をつけた状態で割れた試しがありません。
もちろん画面割れリスクはゼロではないでしょうし、カバー・保護ガラスをつけていない時には割れた経験もありますが、現状でAppleCare+をわざわざつけるメリットはないと判断しています。
2年でバッテリー交換する機会がない
またバッテリーの無償交換ですが、その条件にバッテリーの状態80%を切っているという内容があります(設定→バッテリーから確認可能)。
ただ以前使っていたiPhoneは3年以上前に購入しているにもかかわらず84%。AppleCare+保証期間内で80%を切ることは想定されません。
バッテリー交換自体の料金が15,000円程度ですから、交換が必要になったら有料で交換した方がコスト的に安くすみます。
クレジットカードにスマホ修理保証がついている
所有しているクレジットカード(SPG)では、スマホの修理費用が3万円まで保証してくれるサービスがついています。
いざという時に全額とはいかないまでもそれなりに保証を受けられるので、わざわざAppleCare+をつける必要性がありません。
どんな人がつけるべき?
もちろん絶対に加入すべきではないというわけではありませんし、保証内容を見ても価値のある人はいるでしょう。
特に以下の人は加入した方が良いかもしれません。
- カバーや保護ガラスなしで使いたい人
- いざというときの安心が欲しい人
カバーや保護ガラスをつけたくないという人も少なくないでしょう。特に保護ガラスはない方が快適ですしね(私の場合は気になりませんが)。
またカバーをつけるにしてもシリコンカバーのように耐衝撃性が強いもの以外をつけたいという人もいるでしょう。
そういった人は万が一iPhoneを落とした場合の画面割れリスクが高くなるので、いざという時のためにつけとくのはありです。
Appleから直接購入した場合の解約方法
AppleCare+は一括払いと分割払いで解約方法が次のように違います。
- 一括払い
→Appleサポートに電話して手続き - 分割払い
→iPhoneの設定画面から手続き
どちらも一度解約した場合はその端末に対して再度保証を付けることはできなくなってしまうので、本当に解約して良いかを解約前に再考したうえで解約手続きをしましょう。
AppleCare+を一括払いした際の解約方法
AppleCare+の解約は、電話で行います。
Appleサポート(0120-27753-5)に電話を掛け、解約したい旨をアドバイザーに伝えると、解約を進めることができます。
事前に以下の書類や番号を用意しておくと、スムーズに解約手続きを進められます。
- 登録書記載のAppleCare契約番号
- AppleCare+を付けているiPhoneのシリアル番号
- iPhone購入時のレシート原本
一括払いプランで返金がある場合は、解約手続き日が30日以内か31日以降か、故障修理やバッテリー交換等のサービスを利用したかなどによって返金額が変わってきます。
- 購入から30日以内の場合
→全額返金(サービスを利用した場合はその額を差し引く) - 購入から31日以降に返金
→残った月数に応じて、元の購入金額から残った月数期間に相当する額の10%と、利用したサービス分の額を差し引いた金額が返金される
手続き後は早い人で翌日、遅い人でも2~3週間程度で返金がされるので、解約するなら速やかに電話を掛けてしまいましょう。
(参考:Apple「AppleCare+ for iPhone 利用規約」)
AppleCare+を分割払いした際の解約方法
AppleCare+を分割払いしていた場合、サポートセンターに電話を掛けなくても解約できます。
分割払いはAppleのサービスのなかの「サブスクリプション(定額制サービスの登録)」として登録されているため、iPhoneの「設定」画面から簡単に解約が可能です。
- 設定」>「[ユーザ名]」>「iTunes と App Store」の順に選択
- 画面上部に表示されている Apple ID をタップ
- 「Apple ID を表示」をタップ
- Apple IDのパスワードを入力
- スクロールして「サブスクリプション」をタップ
- 「AppleCare+」をタップ
- 「登録をキャンセルする」をタップ
- 手続き完了
まとめ
AppleCare+はいざという時の修理費用が格段に安く済むというメリットがあるものの、料金がかなり高いというデメリットがあります。
おそらく加入しても一度も使わずに終わる人も少なくないでしょう。カバーをつけるなどの対策である程度故障リスクを減らせますしね。
こういったことも考え、安心を買うのかどうか改めて考えてみましょう。